詩小説へのはるかな道 第69話 マッシュは好きな気持ちが抑えられない
原詩: マッシュは好きな気持ちが抑えられない
わたしが帰ると 玄関が小さなお祭りになります
わたしめがけて駆け寄って
しっぽは風車みたい
「おかえり」「おかえり」「うれしい」「うれしい」
好きな気持ちが抑えられないんだね
「ただいま、マッシュ」
頭をなでると
ころんと転がり お腹を見せて
「なでていいよ」
どうしてそんなに わたしのことが好きなの
理由なんて ないのかな
ただ一緒にいることが
うれしいんだね
マッシュ
わたしだってそうだよ
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詩小説: マッシュは好きな気持ちが抑えられない
玄関の扉を開けると、そこはもう小さなお祭りになります。
マッシュは待ちきれないとばかりに駆け寄ってきて、しっぽは風車のように回り、床にタッタッタッタと音を立てます。
「おかえり」「おかえり」「うれしい」「うれしい」と繰り返しているようです。
好きな気持ちが抑えられないのです。
「ただいま、マッシュ」
そう言って頭をなでると、彼はころんと転がり、お腹を見せます。
「なでていいよ」と無防備な姿勢。
こちらが笑ってしまうほどの信頼と愛情がそこにあります。
どうしてこんなに私のことが好きなのでしょう。
理由なんて、きっとないんです。
ただ一緒にいることがうれしいから。
散歩の途中で落ち葉を追いかけるときも、眠る前にそっと寄り添ってくるときも、マッシュの瞳はいつも同じ言葉を伝えてくれます――「好き」
人間は理由を探してしまうけれど、犬にはそんなものはいらないのかもしれません。
好きだから好き。それだけで十分なのでしょう。
「マッシュ」
名前を呼ぶと、彼はまたしっぽを振ります。
私だってそうだよ、理由なんて考えなくても、ただ一緒にいることがこんなにも幸せなのだから。
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わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。
連作短歌: マッシュは好きな気持ちが抑えられない
玄関の 扉ひらけば 風が鳴る
しっぽの音が 祭りを呼ぶ
「おかえり」と 言わずとも知る その瞳
好きがあふれて 床がゆれる
ころんとね お腹を見せて 笑わせる
信じることの 形を知った
理由など いらない世界 ここにある
ただそばにいて ただしあわせ
落ち葉追う 君の背中に 陽がさして
季節まるごと 好きと言われる
名前呼ぶ たびにしっぽが 風になる
私もきっと 好きだから好き
詩をショートショートにする試みです。
詩小説と呼ぶことにしました。
その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。




