悪役令嬢、楽しいキャンプの最中に魔獣と遭遇する。{攻略編}
絶体絶命のこの窮地を逆転するかの如く、私とカレンの2人は其々の剣術で2匹の魔獣ガルフを倒し、後ろに居るエリシアとレイラ、負傷したエレイナお姉ちゃんとノービスを守る事が出来た。
セリスティア「待たせたわね、皆!!」
エリシア「お姉様!カレン様!」
私とカレンが駆け付けた事で3人は喜ぶ、さて、取り敢えず現状確認をしないとね、私は『鑑定』の技術で4人の総合値と状態を眼に通す
先ずはノービス、残りのHPはギリギリのレッドゾーン、子供ながらLvは10ジャスト。全身打撲状態で済んでるけど治療すれば大丈夫。
次にエリシアとレイラの2人はHPは全快のままだけれどMPは少し減っている以外、何も問題は無い。そして残る問題はと言うと…。
エレイナお姉ちゃんだ。ノービスよりも大きなダメージを負ってるだけじゃない、出血状態だ。出血状態は一定の秒毎にHPが少しずつ減少して行く。ターン数で自然に完治するけど、もっとも早くこの状態を治すならば治癒回復役が必要だ。
けれど、その治癒回復役は誰も持っていない。エリシアも、レイラも、カレンも、無論、負傷したお姉ちゃん、私すらも所持していない。どうしたら…。
……いや、ある。危険な方法だけれど、やるしかない。
セリスティア「………カレン。少しの間で良いからあの魔獣の相手をしてくれない。直ぐに戻るから。」
カレン「………分かった。」
カレンは私が何するか知らないとは言え、私を信じる事に縦に頷く。
セリスティア「レイラ、お姉ちゃんを近くの木に寝かせて、出来れば上半身だけ起こして。」
レイラ「えっ、お嬢様、何を?」
セリスティア「お願い。」
セリスティアの口から言い放たれる言葉と共に、真剣な眼差しを見つめたレイラは自分の主は何か理由があってエレイナを助けるのだと理解し、動き出した。
レイラ「畏まりました。さあ、エレイナ様。」
レイラはエレイナお姉ちゃんを抱えながら近くの木に移動し、上半身だけ起こしたまま、背もたれ状態でエレイナお姉ちゃんを寝かせる。そして私は左掌を前に出し火球を静かに発動させる。
セリスティア「火球…。」
ボッ、とライター見たいに出現する魔力の火の球をお姉ちゃんは見つめながら私に何をするのか聞き出した。
エレイナ「セ、セリスティア…。一体何を?」
セリスティア「……これからお姉ちゃんの深手の傷にこの火球を打ち込む。」
レイラ「お嬢様!一体何を!?」
セリスティア「お姉ちゃんの止血が終わったと同時にある水全てを傷に掛けて冷やして、お姉ちゃんのその脇腹の出血を止めるにはそれしか方法は無いの。」
レイラ「し、しかし、そんな事をすれば、エレイナ様の傷が…。」
エレイナ「………お願い、セリスティア、やって頂戴。」
レイラ「エレイナ様!?」
エレイナ「痛み何て、さっき魔獣の突進を諸に食らって慣れたわよ、だからセリスティア、私の愛する妹として思う存分にやって!!」
お姉ちゃんの必死のお願いに私は唾を飲み込み、覚悟を決めた私は右手に持った剣をナイフ代わりにしてお姉ちゃんの服の血濡れた右脇腹の部分を切り込む、肉を引き裂いた酷い傷だ。けれど私はやるしかない!私は火球を血濡れたお姉ちゃんの右脇腹に叩き込んだ。
エレイナ「あああああああああっ!!!」
私の前世の昔の時代の医療文明には焼灼止血法と言う止血法が存在する、通常、手足と言った四肢の切断なの等の重傷の場合に有効な止血法として世界各地で用いられた。
普通なら傷口を焼コテを使って焼くけれど、この世界には魔法があってそんな道具は必要無い、原始的で酷い苦痛が全身に突き走る、特別な技術・器具・薬品を用いず安価に行えるため広く行われてきた。
デメリットは高いけれど、止血するにはこれしか方法は無い、お姉ちゃんの全身に激痛が突き走り、泣き叫びながら堪えた。大丈夫、私が居る、絶対にお姉ちゃんを死なせないと思った私はレイラに指示した。
セリスティア「レイラ!エリシアでも良い!今持ってる飲水全てを此方に持って来て!!お姉ちゃんの傷を冷やすから!!」
エリシア「は、はいっ!」
レイラ「畏まりました!」
エリシアとレイラの2人は急ぎ、散らばったバスケットの中から、自分達の荷物の中から急ぎ飲水の入った水筒を探し出す。
待っててお姉ちゃん、直ぐに治療してからあの大型魔獣を倒しに行くから!!
*
side KAREN。
エレイナの声『あああああああああっ!!!』
私の後ろからエレイナの泣き叫ぶ声が耳に響かす、一体セリスはエレイナに何をしているのか?いや、今はそんな事はどうでも良い、私は私のやるべき事をやり遂げるのみ!!
ジャイアントボア…。ボア系統で上位種の魔物が魔獣化とはな、まさかこの様な大型の魔獣と戦う何て。だが、それがどうした?私は騎士として皆を守らなければならないからだ!!
魔獣ジャイアントボアは吠えながらカレンに向かって突進する。対するカレンは左手に持った銀の大型盾を前に構えて防御態勢に入ると共に技術を発動する。
カレン「技術発動!『超防御』!!」
この技術は防御態勢を行う事で発動と共に自身の防御力を防御中に2倍にする事で防ぐ事が出来る。
大型魔獣は私の超防御状態の盾に突進して何とか攻撃を防ぐも、何という威力だ。少しながら押し出されるが、関係無い!
私は防御で防いだ力の分、突進した大型魔獣を押し返す!押し出した事で大型魔獣との距離を少し離したお陰で隙が見えた。私は剣を上に挙げて反撃の一太刀を振るい下ろし放つ!!
カレン「剛破斬!!」
私の力の込めた強力な斬撃が至近距離に放たれて大型魔獣の身体に直撃する。この距離ならば幾ら大型の魔獣でも…。
カレン「………何だと?」
どうなっているんだ?私の斬撃の歯応えはあった筈、なのにどうしてあの魔獣は平然と立っている!?くっ、やはり、魔力を付与した攻撃でないと通らないのか…。ならっ!!
カレン「『闘気解放』!!」
瞬間、カレンの全身に白色のオーラが纏い出す。
通常、魔獣は攻撃魔法または魔力での攻撃しかダメージを負えない、しかし、1つだけ例外が存在する、それは人間の体内に秘めし魂の炎。『闘気』と言う魔力同等の力を持つ攻撃は魔獣にダメージを与える事が可能なのだ。
大型魔獣は再び私に向かって突進する、しかし、一度は防いでも二度同じ手で防ぐと思ったら大間違いだ!!
カレン「『シールドバッシュ』!!」
私はバッシュで突進する大型魔獣を押し防ぐと同時に一瞬、吹っ飛ばす、この好機を逃さない私は反撃を仕掛ける!!
カレン「このまま押し切らせて貰う!!『強化』ぁ!!」
『強化』を発動しながら、私は剣で大型魔獣の身体を次々と斬り込んで行くと共に魔獣は後退して行く。良し、このまま決める!!
カレン「『突撃』&『剣術・闘気剛破斬』!!」
闘気を纏いし強力な剛破斬が大型魔獣へと向かって放たれる、これで終わりだ!
そう思ったその時だった。大型魔獣の周りから竜巻が現れて私の斬撃を完全に防いだのだ。
カレン「な、何だ?今のはまさか、防御魔法!!?」
あ、あれは、風属性上級防御魔法の『竜巻斬壁』!?ど、どうしてあの様な魔獣が魔法を…。
あり得ない、魔獣は愚か、魔物は本来、魔法を使える種族なのではない筈だ!こんな事が有り得るのか!?しかしこれは現実だった。
魔獣ジャイアントボアは咆哮を放ちながら竜巻を分散させて左右中央から魔力の風の刃の雨が放たれる。不味い、避ければ後ろに居るセリス達に直撃してしまう!避ける訳には行かない!!
カレン「『超防御』!!」
私は風刃の雨を次々と超防御で防ぎ切るも、少しずつながら風の刃は次々と盾を傷付けると共に消滅して行く。
カレン「ぐううっ!!?」
自身の痛みに耐えながら何とか防ぐ事は出来たが、流石の私の防御も無傷と言う訳には行かずに少しながらダメージを負われてしまう。
だが、私が立て直そうとした矢先に再び大型魔獣は私に向かって突進する、何という執念なのか、今度は角を鋭くさせながら私を串刺しにしようと仕掛けて来る!!不味い、幾ら盾で防いでもあれを食らえば流石に耐えきれるかどうか…。
セリスティア「火球!!」
左方向から数発の火の球が大型魔獣の身体に全て着弾して、魔獣は突進を止めて此方へ向けると魔法を放ち終えたセリスティアの姿があった。
セリスティア「お待たせカレン!」
side out。
*
エレイナの声『あああああああああっ!!!』
私の火球をお姉ちゃんの魔獣の受けた傷に向けて打ち込まれた事で、お姉ちゃんは泣き叫びながら激痛を耐え続けていく。
セリスティア「お姉ちゃん!もう少しの間だけじっとしてて!レイラ!エリシア!水はまだ!?」
エリシア「有りました!」
レイラ「此方も人数分!」
2人が丁度良いタイミングで飲水の入った水筒を全員分用意したと同時に私はお姉ちゃんの止血が完了すると直ぐに2人に水筒を渡す様にお願いする。
セリスティア「2人共を!水筒を此方に!!」
レイラ&エリシア『はいっ!!』
2人は急ぎ私の元へと駆け寄って水筒を私に渡すと、直ぐに止血したお姉ちゃんの右脇腹の傷が火熱で悪化しない様に水で火熱の温度を下げさせる。
セリスティア「ちょっと染みるけれど我慢してね。」
そう言うと私は水筒の中身の水を全て、お姉ちゃんの熱した傷目掛けて掛けると、お姉ちゃんは再び激痛を感じながら耐え叫ぶ。
エレイナ「ああああああっ!!!はぁ……はぁ……はぁ……。」
この状況の最中、何とかお姉ちゃんの治療を無事に終える事が出来た、いや、まだある、もう1つだけやるべき事が。
セリスティア「………終わったよ、お姉ちゃん。」
エレイナ「セ、セリスティア……あ、有難う……。お、お陰で少しは身体が、楽に…なったよ。」
そう言うと治療を終えたエレイナお姉ちゃんは右脇腹を押さえながらゆっくりと立ち上がる最中、エリシアは立ち上がろうとするお姉ちゃんを止めようとする。
エリシア「エレイナ様!あまり動いては…。」
エレイナ「それくらい大丈夫よ!痛みの方も大分落ち着いた頃だし、直ぐにでも戦いに…。」
セリスティア「ううん、それは駄目。」
エレイナ「………えっ?」
これ以上、流石にお姉ちゃんを戦わせる訳には行かないと判断した私はレイラに3人をこの場から離脱させる為に逃がす様に伝える。
セリスティア「レイラ、お姉ちゃんを担いで頂戴、エリシア、ノービスの方もお願い。退路は私とカレンが守るからこの隙に逃げて。もし、森を出て村に到着したら自警団長のガイアーさんもしくは誰でも構わないから、直ぐにこの森での事を全て伝えて!」
レイラ「お嬢様、まさか貴女は…。」
私の覚悟の込めたお願いにレイラは何か察したのか、直ぐに止めようとするが、私はレイラの発言を遮らせて話しを続ける。
セリスティア「それともう1つ、お父様とお母様に伝えて、セリスティアは魔獣と戦い命を落としましたってさ。」
そう伝えた瞬間、エレイナは拳を震え握り締めながらセリスティアに向かって叫んだ。
エレイナ「ちょ、ちょっと待ってよ!ねえ…。今何て言ったのよセリスティア?」
セリスティア「………。」
何も言わない、それが答えだ。無言を貫いた私はそのまま戦いの場へと戻ろうと足を進む時、後ろからお姉ちゃんは怒鳴り放った。
エレイナ「無視するんじゃないわよ!!自分が何を言ってるのか分かってるのかと言ってんのよ!!ねぇ、何とか言いなさいよセリスティア!!」
レイラ「お嬢様…。」
エリシア「お姉様……。」
そんな悲しい顔をしないでよエリシア、レイラまで、御免ねエレイナお姉ちゃん、ずっと私の事を妹として優しくしてくれた私を本気で怒ってくれて有難う、私だって本当はこの場から逃げたい、けれど、あの魔獣をどうにかしないとならないから。
だからお姉ちゃん、私の我儘として、逃げて!そして私の分まで生きて!!
セリスティア「レイラ!エリシア!お願い!」
レイラ「っ………はい。畏まりました。」
エリシア「ノービス様は、私が担いで村に戻ります…。セリスお姉様、カレン様、どうかご無事で!」
2人はセリスティアの無事を伝えるとエリシアは意識の無いノービスを担ぎ、レイラは意地でもこの戦いに参加しようとするエレイナを連れて、この場から離れ、村へと向かって移動する。
エレイナ「離してよレイラ!私はまだ戦えるわよ!!セリスティア!セリスティアァァァ!!!」
お姉ちゃんの声が遠退く、まさか破滅√の前にいきなりの死亡フラグを自分から立たせる何てね、だけど、これでもう私達2人を縛る物は無く遠慮しないで戦える、カレンが大型魔獣に押されてる最中、私は左側へと回り込んでから火球を数発撃ち出す。
セリスティア「火球!!」
全弾命中すると大型魔獣は攻撃の矛先をカレンから私へとゆっくり向ける。
セリスティア「お待たせカレン!」
さぁ、始めよう、悪役令嬢セリスティア・K・クラリスロードの最初で最後の悪足掻きを!!
*
カレン「セリス!此方の方は済んだのか!?」
私はカレンの隣へと駆け付ける最中に剣を大型魔獣に向けながら伝えた。
セリスティア「ええ、もう済んだわ、カレンが1人で戦ってる間に皆を森から逃がした処よ。」
カレン「そうか、それよりもセリス、本当に良いのか?本来なら君だって逃げる立場なのに…。私と共に戦って?」
セリスティア「………カレン1人だけ残して放って逃げる訳には行かないから、それに、弟子が師匠を置き去りにしたら罰が当たるわ!もっとカレンに教えて欲しい事が沢山有るんだから!」
カレン「セリス……。そうだな、君にはもっと学んで欲しい事があるからな!それよりも気を付けて戦ってくれ、どうやらあの魔獣は魔法も使えるそうだ。」
そう言うとカレンも私同様に剣を大型魔獣に向けて構える、魔法を使う大型魔獣か…。どうやって対処しようか、取り敢えず私は『鑑定』の技術を使用して大型魔獣の情報を全て見透す。
基本情報
個体名:ジャイアント・ボア【炎傷状態】
種族:大型獣種【魔獣化】
性別:雌
年齢:8
属性:地+闇
*
総合値
Lv:42
HP:3244/6080
MP:0/0
攻撃力:201
魔法力:0
器用力:59
防御力:98
機動力:33
*
所有技術
『★魔王の眷属』『突進9』
『闇耐性{中}3』『貫通{中}1』
『動作反応{中}3』
『咆哮5』『突撃10{最大}』『足踏6』
『自然回復・体2』『狂暴化EX』
Lv42…。私なら兎も角、カレンよりも結構上のLvとはね、恐らくだけれど魔獣化してからは今まで周辺の村や森を無差別に襲い、多くの被害を起こし続けたって様子。
しかし、勝機はある。魔獣のHPは全快ではなく半分近く、これは恐らく襲撃の際に何処ぞの見知らぬ誰かさん達が攻撃をしてくれたお陰なのか、半分近くにしただけでなく『炎傷状態』になっている。
次に現在、魔獣ジャイアントボアが受けているこの『炎傷状態』。これは名前の通りに言えばもっと酷い火傷だと言う事を意味する。
ゲーム本編ではパーティーの毎ターン毎に通常の火傷状態の4倍のダメージを食らってしまう。何せ数ターンでHPの半分近くも減らしてしまう鬼畜的な状態異常だ。
因みに先程の炎傷を含めて20数種類の状態異常が存在する、このゲームを開発した開発スタッフは何てこんな複雑な設定をこのCRYSTAL SYMPHONIAに植え付けさせたから。
しかし妙だわ、カレンはさっきあの魔獣は魔法を使ってくると言っていたが、魔法力の総合値の数値は0だし、技術覧にも魔法系統の技術が1つも無い、カレンが嘘を付いてるとは思えないと思った矢先、そうこう考えてる内に先に仕掛けた大型魔獣は私達に向けて『咆哮』を繰り出す、この技術は受ければ熟練度の数値での確率で味方全体を怯ませて動けなくするからだ。
セリスティア「カレン!!」
カレン「ああ!!」
咆哮を食らう寸前に、カレンが私の前に入ると共に大型盾での防御体勢を取り咆哮を防ぎ切る、しかし、大型魔獣は追撃の突進を繰り出して来る。
カレン「私が技術で防ぎ切ったと同時に!」
セリスティア「魔法剣ね!!」
繰り出す大型魔獣の突進がカレンの盾に直撃すると共にカレンは防御技術を発動させる。
カレン「『力の盾』!!」
盾が赤いオーラを纏うと共にカレンの力が増し出し押し返すと共に大型魔獣は軽く吹っ飛ぶ。
カレン「今だセリス!!」
セリスティア「『属性付与』!!」
カレンの呼び合いによって私は『属性付与』を私の右手に握り持った鋼鉄の剣の刃身が赤く染まると共に私は身を低くさせながら、大型魔獣へと向かって真っ向から低身跳躍する!!
セリスティア「たぁぁぁぁぁっ!!!」
低身跳躍しながら私は剣を後ろへとゆっくり引かせ、至近距離に入った瞬間に属性付与の込めた斬撃を横から振り降ろす!!
しかし大型魔獣は『動作反応』の技術で反応したか自身の左角を武器代わりにして私の振り降ろされた斬撃を受け防ぐ。
セリスティア「何て硬い角なのよっ、でもっ!!」
左足を一歩踏み出すと共に私は魔獣の左角を受け流し、身を右回転させてから魔獣の視界外である右側へと周り込むと共に刃に魔力を流すと共に魔力の炎を纏わせる。
セリスティア「『魔法剣』!!」
魔法剣で魔獣の右胴体を斬り込むと同時に魔獣が叫び吠えると共に押し出す、やっぱり効いてる、火傷まみれの身体を見てはっきりした。この魔獣は炎に弱いと!!
そう思うと大型魔獣は体勢を立て直しながら、目線を私に向けると共に突進する。しかし私は避けずに真っ向から駆け出しながら攻撃を仕掛ける!何故かって?そんなの簡単な理由よ!!
カレン「『進軍の盾』ォ!!」
間にカレンが素早く横から入ると共に盾を構えながら『進軍の盾』を発動させ、大型魔獣の突進諸共押し返して軽く吹っ飛ばす!!
セリス「カレン!盾を上げて!!」
カレン「上にだな?分かった!!」
私の考えを把握したのか、カレンは大型盾を上に持ち上げると私は駆け出しながら、盾を踏み台代わりにして高くジャンプする。
魔獣が軽く吹っ飛ばされたこの瞬間を見逃さない私は、属性付与状態のままの剣に魔力の通し刃に炎を宿すと共に剣を上へと持ち挙げる。
セリスティア「付与魔法剣!!」
属性付与と魔法剣の相性は最高なのか、通常の魔法剣よりも燃えながら、大型魔獣に向けて剣を一気に振り降ろす!!
セリスティア「烈火縦一文字!!」
燃える炎の縦一文字の斬撃が大型魔獣の片目ごと頭部を斬り込ませると共に押し出す。そして攻撃を決め終えた私は地面に着地すると同時に技術を多重に発動させながら、速攻で仕掛ける!!
セリスティア「技術発動!!『強化』!『加速』!『跳躍』!!」
大型魔獣の突進を避けると共に上へと跳躍回避しながら真上の背中部分を斬り込み、左角を振り回して来たら、瞬時に後退させてから属性付与状態の剣で斬り込んで行く!
敵の攻撃が来たら回避と同時に斬り込む、受け流してから同時に斬り込む、防いでから斬る、避けてから斬る、流してから斬る、幾ら魔獣の動作反応で私を見つけても眼にも見えない私の機動力の方が遥かに上、少しずつHPを削らせて対処する!!
ジャイアント・ボア【炎傷状態】
残りHP 2996。
セリスティア「『魔法剣』!!」
炎の一閃が斬り放たれると共に大型魔獣はダメージを負いながら押し出されるも、私に向かって突進する。
カレン「『力の盾』!!」
だけどカレンの『力の盾』で再び突進する大型魔獣を弾き返す。
カレン「行けぇぇ!!セリスゥゥゥ!!!」
セリスティア「『属性付与』!!」
私は剣に『属性付与』させながら眼にも見えぬ速さで右側から大型魔獣を一気に斬り込もうとする。
セリスティア「これで、どうだぁぁぁぁぁっ!!!」
斬撃が決められそうになった。その時だった。大型魔獣の毛の中から何か大きな物体が飛び出し私を弾き飛ばす。
セリスティア「なっ!?」
突然と吹っ飛ばされた私は直ぐに『受け身』してから体勢を立て直しながら立ち上がりながら、魔獣ジャイアントボアを眼にした途端、私は眼を大きく開きながら驚愕した。
セリスティア「な、何よ……あれは?」
カレン「こ、これは一体……。」
私だけでなくカレンすらも驚きを隠さずにいた。大型魔獣の左右胴体の深羊の中から巨大な腕らしき物体が現れると共に手の部分が開く、掌部分には途轍もない魔力の感じる球体が埋め込まれている。
ねぇ、これって本当に魔獣なの?これはどう見ても、誰かに生体改造をさせられたにしか見えないのだけれど!?
もう、嫌な予感しかしないと察した途端、大型魔獣は咆哮を放ちながら足元に緑色の魔法陣が出現する!カレンの言った通りにあの大型魔獣は魔法を使用して来た。
セリスティア「嘘、本当に魔獣が魔法を…。」
カレン「っ……どうやらそう簡単には倒せない見たいだな。」
魔法陣から複数の竜巻が現れると1つの大きな竜巻となり、そしてその大竜巻は大型魔獣の身を守る物理結界と化したのだった。