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【祝合計PV2万突破!】推しの乙女ゲームの悪役令嬢に転生するも攻略キャラが全員ヒロインなのが間違っている!?  作者: 二代目菊池寛
1章。悪役令嬢、少女期編。

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悪役令嬢、女騎士による本格的な実戦訓練に挑む。{準備編}

野外訓練6日目の朝、私は颯爽にカレンとの実戦訓練が行われていた。


セリスティア「はあああああっ!!!」


カレンに向かってひたすら全力で打ち込み続ける。一度ならずに連続に続けるも、やはり剣で受け止められてから体重で押し出されるが。『受け身』の技術で何とか耐え抜き、そのまま私は追撃に掛かる!


しかし、ただ一直線に攻撃を仕掛けては駄目、だから私は攻撃を決め込むと同時にカレンが剣で防御を仕掛ける瞬間にフェイントで横に素早く移動して打ち込ませる!!


セリスティア「貰ったあああっ!!!」


カレンは素早い動作反応により大型盾で私の攻撃を防ぐ。何て頑丈な盾なのよもう〜っ!


セリスティア「固ぁ〜〜っ!!」


カレン{ううむ、こうやってもセリスの力を目覚めさせるのは簡単には行かないか…。やはり何か引き出せる事が起こらないきゃならないのか?}


カレンはセリスティアを指導しながら、彼女の内なる眠った力を一気に引き出そうと必死になっていた。


セリスティア「ええええいっ!!!」


私はカレンの大型盾に連続で打ち込むもダメージは疎かびくともしない!あんな大きな盾を左手で持てる程の筋力、伊達に炎の騎士団に所属してる訳ではないわね。


セリスティア「このおおおっ!!!」


一振りの一撃を当てるもカレンの大型盾にダメージは全く無い。


カレン「甘いっ!『シールドバッシュ』!!」


防御と同時にカレンは『シールドバッシュ』で私を押し返しながら思いっきり吹っ飛ばす。何て防御系の技術スキルなのよ、だけど…。


セリスティア「『受け身』っ!」


2度も吹っ飛ばされて倒れる訳には行かない私は『受け身』の技術で衝撃を和らげて何とか体勢を素早く整え直してから再び速攻を仕掛ける!


来るか!とカレンは盾を前に構えながら全体を見渡すと最中、視線が余所見した瞬間に別方向から不意打ちを繰り出す!この間合い、貰ったわ!!


しかし、攻撃を仕掛けたその時だった。


レイラがお玉でフライパンをカンカンと叩くと私達2人は其々の動きを止めて目線をレイラの方に向ける。


レイラ「両者そこまでです、朝食の準備が出来ましたので。」


セリスティア「え〜〜〜もう時間切れ?後少しで」


カレン「それでも良かったぞセリス、私の視線を逸らした瞬間からの不意打ちは悪くは無かった。」


セリスティア「本当!?」


カレン「ああ本当だとも。」


しかしカレンはセリスティアを褒めながらも内心、残念に思った。この様な訓練を行わせても彼女の眠っている力を引き出せなかった事に。


そしてカレンは朝食の最中、ある事を決意しながらセリスティアに伝えた。


カレン「セリス、確か明日の朝で屋敷に帰るのだったな?」


朝食のガルフ肉と薬草の煮込みスープを啜り食べながら私は予定の事をカレンに聞き出されていた。


セリスティア「ん?そうだけれど、それがどうかしたの?」


カレン「そうか、なら今日の朝食後の訓練なのだが予定を変更させて実戦訓練を行わせる。」


セリスティア「実戦訓練!?」


突然の実戦訓練を行う事に私とレイラは驚愕する。


レイラ「しかしカレン様、実戦訓練と言うのは少しお早いのでは?」


カレン「確かに魔物だけでの実戦では経験足らず仕舞いだ。だが、時には同じ人間と戦わねばならない。私達騎士団が賊と戦う様にだ。」


セリスティア「同じ人間と戦う……。」


そうだ。この先の人生で私は近い内に同じ人間と戦わなければならない、カレンの言う通りだ。


セリスティア「分かったわ、実戦訓練やらせて頂くわ。」


レイラ「お嬢様!?」


セリスティア「レイラ、これはカレンから与えられた試練よ、必ず通らなければならない試練、そうなんでしょ?カレン。」


カレン「………ああ、そうだとも。これは君の成長を通らなければならない試練だ。」


そう言うとカレンは朝食を食べ終えると同時に自分の寝所に置いた甲冑を着込み、剣を右手に持ち、大型盾を背負う。


カレン「私は先に近くの川で君を待つ、セリスの準備が出来次第、訓練を始める。良いな?」


セリスティア「………はい。」


カレン「良い返事だ。では先に行くぞ。」


準備を終えたカレンは先に川へと向かって行った。私を待つ為に。


レイラ「………お嬢様。」


セリスティア「そんなに心配しないでよレイラ、大丈夫、私は絶対にカレンに勝つ。何の為にカレンに戦い方を学んでだと思ってるのさ?もしかしてだけれど貴女、私が負けると思っているの?」


レイラ「………そうですね、私個人として正直に言いますと騎士であるカレン様の方がかなり有利だと思います、しかし、カレン様に鍛えられたお嬢様ならば、奇跡でも起きない限り、勝機は有るかもしれません。………私の様な使用人如きのアドバイス等は不要ですよね?」


セリスティア「いいえ、良いアドバイスだったわ。」


レイラの言う通り、同じ女性と言えど相手はセトランド王城直属の騎士団に属している騎士。剣術は兎も角、問題は左手に装備されてあの純銀製の大型盾をどうにかしなければならない。


現在、私の総合値ステータスはこうなっている。

Lv:9

HP:341/341→388

MP:56/56→83

攻撃力:27+16→39

魔法力:13+10→33

器用力:18+23→46

防御力:15+13→34

機動力:28+19→49

所有技術

『炎耐性{弱}3』『炎魔法{下}7』

火球(ファイヤー・ボール)1』

『読書10{最大}』『鑑定8』

『剣術{最大}』『回避動作{弱}9』

『反応速度{弱}8』『魔法剣2』

『魔法動作{弱}6』『魔力操作{弱}7』

『釣り4』『立体機動4』『加速5』『強化3』

『硬化3』『突撃アサルト2』『受け身4』『跳躍ちょうやく3』

『剣速{弱}4』『剣術・受け流し2』

『剣術・居合斬り2』『剣術・全力斬り3』

『集中4』『瞑想4』『自然回復・魔1』。


カレンに鍛えられたお陰様なのかプラスされた総合値は大幅に上がり、多くの技術スキルが強化され、また新たな技術が多く会得された。


先ず。『火球(ファイヤー・ボール)』。

炎属性体質である私が最初に会得した初級攻撃魔法の1つ。名前の通りに掌から火の球を生み出してから離れた敵目掛けて撃ち出す事が出来る。また。攻撃だけでなく松明たいまつ代わりに使用されたり、野外時に焚き火用の付け火として扱われている。因みに消費MPはたったの3ポイント。


次に『自然回復・魔』。

名前の通りに一定の時間毎に自身のMPを1回復する事が出来る、唯一の回復系の技術スキル。私の場合は10秒毎に1回復する。今回のカレンとの戦いだと恐らく長期戦になる確率が高い。


最後に『魔法剣』。

私が編み出した私自己流技術わたしじこりゅうスキル。名前の通りに装備している剣の刃身に自身の魔力の炎を纏わせ、一時的に属性付与(エンチャント)させ、敵を焼き斬る事が出来る。無論、私の攻撃技術の中でも1番高い威力だろう。


しかし、幾ら魔法剣が強力とは言え、必ずやデメリットが存在する。私の場合『3つ』。


1つ目の消費MPが10と言う事。


2つ目は1振りに一度しか使えない、試しに連続で使って見た結果、全身に激痛が走るらしい。


そして3つ目のデメリット、それは現在、私が装備している『鋼のつるぎ』との相性が『最悪』だと言う事だ。お父様からのプレゼントだと言う事は分かるけれど、実を言うと魔法剣を使用する毎に少しずつながら刃が欠けている事に気付いた。これは剣の耐久性次第に慎重に使った方が良いわね。


後は装備。主な武器は欠けたばかりの『鋼の剣』。防具は軽装備である『皮の鎧』『皮の篭手』そして『皮の長靴』の3つのみ。


対してカレンの武器は『鋼鉄こうてつつるぎ』。鋼の剣の上位版で斬れ味も違う。着用している防具は炎の騎士団専用の純銀シルバーシリーズ。カレンの身の防御力は固いけれどもっと厄介な問題がある。


それはカレンの左手に装備してある片手大型盾『純銀の大型盾シルバービッグシールド』だ。


私の全力の一撃を受けてもなお無傷でいられる高い防御力、物理攻撃だけでなく魔法攻撃だって防げられる。


なら右側から攻撃を仕掛けるか?いいや、仮に仕掛けたとしてもカレンの反射神経の速度で剣で防がれるに決まってる。


だとしたら攻略法は2つ、1つはカレンの反応よりももっと早く攻撃を決める事。


もう1つは………。


セリスティア「魔法剣、しか無いわよね…。」


消費するMP量と武器の相性と言うデメリットに高威力の一撃を大型盾に決める。耐久性は未知数だけど…。


セリスティア「……まあ其処は気合でカバーするしかないわよね!」


レイラ「お嬢様!?」


セリスティア「……考える事は色々あるけれど、取り敢えずレイラ、行ってくるわ!」


レイラ「………フッ、お嬢様が何をどう考えているかは分かりませんが、行ってらっしゃいませ。」


レイラに見送られ、私は1人だけカレンの待つ川場へと向かって寝所を後にした。

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『推しの乙女ゲームの悪役令嬢に転生するも攻略キャラが全員ヒロインなのが間違っている!?』 『小説家になろう』及び『カクヨム』にて兼任絶賛連載中!目指せ!ランキング上位!! 感想も宜しくお願いします!m(_ _)m
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