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18話 斥候、それが私の仕事です

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「それで、どうするんだ? 遠距離攻撃役がいないが、探すのか?」


「いや、それは必要ないと思っている。深い階層になれば必要になるかもしれないが、今はまだ必要ないだろう。1層でホーンラビットを狩るだけなんだ。過剰な戦力は必要ないと考えているんだが、どうだろうか?」


「まあそうさな。ホーンラビットに遠距離攻撃は特に必要ないな。俺ら3人でどうとでもなる。その辺は安心して欲しい所だな。一番の問題は斥候役が頼りない所だな。まだ1層って事は入りたてだろう? それが一番の心配処って奴だ」


「それについては、適性を見てもらうしかないな。出来る限りの準備はしてきたつもりではある。出来る事だけをやらせてもらう。判断はその後で頼みたいな」


 私の出来ることは、斥候。地図を描きながら次の階層を目指すと同時にモンスターの発見、罠の解除、その他色々とやることがある。それを熟さないといけない訳だ。


 要は、今回の探索では、私が一番試されている訳だな。近接戦闘組と、ロルフについては実績があるんだから、今回はお使いの様な感覚なんだろうと思う。


 1層で出来る限りの腕を見る。それ以降使えるのかどうかを判断するといった所か。使えないと言われた場合は部屋の番号を教えてもらえないという事になるんだよ。


 部屋の番号をやり取りするという事は、連絡が出来るという事なんだよ。連絡が出来るという事は、ダンジョンに潜れる機会が多いという事なんだよ。固定パーティーを組むわけだからな。


 固定パーティーは良いものだ。気難しい人と組まなければという事にもなるんだが、気が合えば組むことは吝かでは無い。むしろ固定パーティーを組みたいと思っている。


 採取科は必要だよ。当然だよな。攻略をメインとしている探索者であっても、素材の採取は必要だからな。嵩張るとあんまり良くないが、それでも、攻略を逃しても費用を確保できる手段が欲しいものだからな。


 そんなこんなで、色々と話し合う事はあるんだろうが、とりあえずは一度、一緒に行動をしてみない事には何も始まらない。一緒に攻略をすれば、解ることも多いだろう。


 それで、一応は採取科のロルフが今回のパーティーリーダーになった。年齢が一番大きかったからな。それに採取科がリーダーと言うのは都合が良いんだよ。


 近接戦闘科がリーダーをやるには向いていない。戦闘しながら指揮を執れる人は稀だからな。そんな才能あふれる人がこの中に居れば別なんだが、どうもそうでもないらしい。


 私がやるのもあまりよろしくない。私は斥候だからな。斥候のやることは多岐にわたる。それに指揮までしろと言うのには無理がある。流石にオーバーワークだ。


 採取科の人は、そもそも戦闘には参加しないし、指揮を執るのであれば、十分な視野を確保できていればいいからな。一番後ろにいるのが採取科なんだ。指揮は執れるだろう。


 そういう訳で、採取科のロルフがパーティーリーダーだ。後はパーティーリーダーに従って、動けばいい。それでやることは決まった。


「じゃあ行くか。って言っても、まずは斥候の役割を果たしてもらおうか。アルミン、頼んだぞ」


「任せてくれ。召喚! アナベル!」


「ようやくダンジョンで我を呼んだか。召喚主よ。それで、仕事はなんだ?」


「斥候を任された。アナベルの仕事は敵を見つけることだ。見つけたら引き返しつつ、敵を引き付けてくれ。倒す必要はない。罠は見つけ次第破壊。もしくは解除だ。今日は1層だけだ。では行ってくれ。視界共有!」


 アナベルが魔法で飛んで行った。って早い早い。早すぎて地図を描くのが追い付かないっての。炭で描いているからインクを足すことは必要ないが、早すぎるのも問題があるっての。


 罠を見つけたが、これについては風魔法で破壊していた。縄に引っかかると矢が飛んでくるというブービートラップだ。こんなわかりやすい罠なら破壊した方が良いのはその通りだな。


「すげえ速さで突っ込んでいったが、まあ予定通りだ。後を付いてくぞ。先頭はハインツ。後ろにグスタフとヘルムート。その後ろに俺とアルミンだ。行動開始」


「敵を発見した。ホーンラビット3匹。徐々にこっちに引き付けている」


「早いな!? 時間稼ぎは任せたぞ。こっちに引き付けてくれ。前衛はどうする? 駆け足でいくか? 距離はそれ程では無いだろうが」


「任せろ! 戦闘なら俺らの出番だからな。駆け足でも何でもしてやらあ」


「「おうよ!」」


 そんな訳で駆け足です。先頭のハインツには頑張ってもらうとして、私も頑張らないといけない。地図を描くのは中断しているから、移動に労力を使う。ガンガン魔法を使っていくぞ。


 5分もしないうちにアナベルのところまでやってきた。ホーンラビット相手に遊んでいる感じだな。回避だけに専念をしているから、楽勝といった所だろうな。


 さて、私の仕事はひとまずは終了だな。ハインツ達とアナベルがスイッチしたところで、こちらのお仕事が完了したと油断していた。お仕事は今からが始まりだった。


 スイッチしたアナベルが次の敵を探しに出ていってしまった。待って、まだ地図の用意が出来ていないんだけど! ちょちょちょっと待ってくれないか?

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