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魔王と方針

うっかりクイーン・セドナ号に乗船してしまったため更新遅くなりました。

時間が吸い取られる・・・。

 さて、迷宮を造り配下を生み名を与えた。

 迷宮の大きさも配下の規模も最低限で魔王なんて名乗るのも烏滸がましいレベルではあるけれど、ひとまず与えられた能力の確認という意味では問題ない。

 やっておかなければいけないことを済ませたので先のことに意識を向ける。


 今後どのように自らが思い描く未来への道筋をつけていくか。

 レナを他の魔王に負けぬように鍛え、必要とあればこの身も糧とする。

 大まかな流れとしてはこのような感じだろうが、それでは具体的にはどのようにして鍛えるのか、そもそも他の魔王の強さはどれほどのものなのか、レナ以外の勇者の動向はどのようなものなのか、等々考えなければいけないことは多い。


 そしてそのいずれの方針も、定めるために必要な前提の知識が圧倒的に足りていない。

 自身の事を賢いと思ったことはないが決して頭が悪いわけでもないと思う。

 ただ結局のところ魔王になったところで一介の僻地の村娘であったという事実は変わらず、その私が触れることのできた情報はそう多いものではなく、またそのことに何の不都合もなかった。要は必要性がなかったのだ。


 しかしこれからは違う。

 つまり、まず何を差し置いてもやらなければいけないのは情報収集ということだろう。


「リリス、貴女は使い魔を使って周りの状況を調べさせたりできるんだよね?」

「はい、私のというより私たち悪魔としての力ですが」


 リリスは私の質問によどみなく答える。

 これは知識にあった内容だが念のため確認してみると情報通りのようだ。


「それって自分で生み出せるの?」

「それはできません、野生動物などを捕まえる必要があります」

「そうなんだ」


 これは知識になかった。悪魔が使い魔を生み出すのにちょっとした苦労があるようだ。

 思わずリリスがネズミを追いかけまわしている絵面が思い浮かんでクスリとする。

 実際には魔法などで手早く捕まえてしまうのだろうけど。


 突然笑みを浮かべた私を不思議そうに見つめる彼女と目があい何でもないよと頭を振る。


 変な妄想はわきに置くとして、召喚の時にも思ったけど、この埋め込まれた知識は微妙にかゆいところに手が届かないというか細かいところに抜けがあったりするので認識のすり合わせは重要だ。


「使い魔ってどんな生き物でもいいの?」

「あまり知能の高い生き物は難しいです、意志が強い相手は掛かりが悪く抵抗されます。かといってあまり賢くない生き物だとこちらの命令もうまく伝わらないので匙加減が難しいのです」

「なるほど」


 まあ何でもかんでも支配下に置けるなんて都合のいい話はないだろう。

 そんなことができるのならばそれこそ魔王だ。


「なので周囲への溶け込みやすさや調達のしやすさ等も含めて考えると鼠や蝙蝠、小鳥などが扱いやすいかと思われます」

「わかった。ありがとう」


 伝え聞く悪魔や吸血鬼が使役している生き物のまさにそのものだったがどうやら理由あっての事らしい。

 確かに言われてみれば偵察などの為に使うのだから目立ったり、目の敵にされていて見つかり次第駆除されるような生き物は論外だろう。

 それに魔王(わたし)のように生み出せるというわけではなく、自前で用意しなければならないのだから調達・補充のしやすさというのも重要に違いない。


 かく言う私も自前で生み出せるから調達・補充に問題はなくても、結局前者の縛りには囚われるのだからそう変わったことはできない。

 あるいは調()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんてものを生み出せれば便利かもしれないが少なくとも思いつく範囲にはなかった。


 まあ別に独自性にこだわりがあるわけでもないので構わないけれど。

 そんなことを考えながらひとまず定番であろう鼠と蝙蝠を生み出そうとして、それができないことに気が付いた。


 小動物とはいえ私は普通の生き物を生み出す事は出来なかった。

 当然といえば当然だ、能力の規格外さに失念していたけど私が使えるのはあくまで魔物の創造であり、生命の創造ではない。


 それこそなんでも生み出せるのであれば牛や豚でも生み出して酪農家として財を築くことも出来るだろうし、もっと言えば人・・・。


 いやいや、と頭を振って不穏な考えを退ける。

 できないことを考えても仕方ない。


 そんなことよりもいかにして目的、つまりは使い魔用の生き物の用意を達成するか。

 能力で生み出せないのならば結局自力で捕まえるしかないのかといえば、決してそんなことはない。

 もっと簡単な解決法がすぐに頭に思い浮かんだ。


 再度鼠と蝙蝠を思い浮かべて能力を発動する。


「『魔物創造』」


 今度こそ目の前に鼠と蝙蝠が生み出されていた。

 しかしそれは普通の生き物ではない。


 ()()()()()()()()()だ。


 普通の生き物は無理でも魔物であれば生み出せる。

 つまりはそういうことだった。


 冗談のつもりだったけれど牛や馬も魔物でという形であれば酪農は可能なようだった。

 もっとも牛や馬の魔物の肉や乳が人体にどのような影響を与えるかは未知数だし実際にやるつもりなんてないけれども。

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