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いつかまた君と
初めての小説です
優しく見守ってください
あぁ、ままたこの季節がやってきたのかと
桜舞う中タバコを燻らせながら見上げる
ひらひら、ひらひら
散っては落ちてを繰り返す
手を伸ばせば掴めそうなのに
存外それは難しく
まるでいつかの君を見ているようで
気まぐれに肩に乗った花弁を見て
また君の面影を追ってしまうんだ
霞んでくる視界の中にほら、また、君がいる
笑いながら手を振って僕のことを呼んでいる気がした
君がこの世でいちばん好きだと言っていた花は
僕のこの世でいちばん大嫌いな花になりました