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男は知っていた

今ふっと気がついたこと。

小説のタイトル見てるとコメディ感がするけど、中身がコメディ感生まれそうな気がしない事実。

震える手で男は自分の顔に手を持っていく。夢だろう、夢であってくれ。そんな男の願望が見え隠れするが現実は残酷なものだ。男が動けば、鏡の中の男も動く事実が、顔を触り抓る痛みが全てを物語っていた。


そのまま何かをするでなく男はただ立ちすくみ続けた。


それからどれくらいの時間が経ったのだろうか?1分か1時間か?もしかしたら10秒に満たない時間だったかもしれない。それでも男にとってはそれが永遠の時間に感じられた。

そして震える手を鏡に伸ばし、隠しきれない動揺のまま叫んだ。


「・・・・・何がどうなってるんだッ!?これじゃまるで・・・・・まるでッ!!」


そう。男はこの姿の人物を知っていたのだ。

7年間もの時間を共にし、もう一人の自分と言っても過言でもない人物。しかし、それは現実に実在する存在ではなくゲームという仮想現実世界において存在する、自分が作り出したゲームキャラクターの姿だった。


そこで男は先ほどまで感じていた既視感の正体に気がついた。

本来普通に生きていれば目にすることのない武器や防具に対する違和感。建物内部の構造。

それは紛れもなく、男が7年続けていたMMORPG世界における自分のホームであった。


男は力なくフラフラとベッドに座り込み頭を掻き毟る。今自分が置かれている状況が夢でも幻でもない事実だということに気がつかされたからだ。


男はそのままベッドの上で疼くまり、そのまま動かなくなった。

男の理性が、心が現実を拒絶しているのだ。


よく、アニメやゲームの世界に行きたい!という者がいるが、よく考えてみてほしい。

突然異世界に連れてかれて、知人もいない世界に一人放り出される恐怖を。

それが死と隣り合わせな世界であれば尚更人は恐怖し不安を感じる。これは男の心が弱いわけではなく、当たり前の反応なのだ。


その日、男がベッドからついぞ動くことなく、異世界での1日が終わった。

アニメやゲームの~の下りは、作者の感じていることです。例えこっちが知っていても、相手はこちらを一切知らない世界に一人放り込まれるなんて正直かなり嫌です。好きなキャラと結ばれる!!・・・・・・それが出来たらリアルで苦労はしないんだよおおおお!現実で出来ないことが空想の世界で出来る訳がない!というリアリスト的な作者でした。

というか、主人公・・・・・セリフも少なけりゃ名前すら出てない事実。やべぇな

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