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無限の塔  作者: ドジョウ


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滲む決意

遅くなりました!

 反省会をした翌日再びアル達は塔へ潜っていた。あれからゴブリンジェネラルは真っ先に倒すと決めたアル達は、慎重に戦闘を重ねていた。


 その中で分かったのはやはり仲間を呼び寄せるのは偶にという事。それに呼んだとしても2、3体がせいぜいでやはりジンの言った通りだった。


 それでも前回の経験があるため最大限警戒し、確実に先へと進んでいく。


 そのまましばらく探索を重ね十二階層を越え、更に先へと進む。


 出てくるゴブリンジェネラルは増えたがやはり殆どは突っ込んでくるタイプだし、囲まれることもなかった。採取をし、ゴブリンを倒す日々を延々と繰り返していく。


 そんな日々を過ごしていたアル達は…


「遂にここまで来たか。」

「えぇ、長かったわ…」「も、もうゴブリンはこりごりです…」「…フッ。」


 とうとう十五階層に辿り着いていた。


 ここに現れるボスはゴブリンキングとゴブリンクイーンの二体だ。


 巨大な棍棒を持つゴブリンキングとゴブリンキング

 をサポートする魔法を使うゴブリンクイーン。


 キングを仕留めようとすればどんどんクイーンに強化され、かと言ってクイーンを狙えば強化されたキングが野放しになる。


 十階層を越えたパーティーの最初の鬼門である。


 しかし、アル達にとって見返りも大きい。なんとこのゴブリンクイーン、杖をドロップする事があるらしい。


 ゴブリンクイーンの杖、ボスドロップの杖はカトレアを強化するために何としても欲しい一品だ。


 更に、ゴブリンキングの鎧などもドロップする。ドロップした時点で装備した物にアジャストするため、今やパーティーの生命線となったクレアに欲しいところだ。


 武器などは通用するまで変えなくても最悪問題ないが敵の攻撃を一手に引き受けるクレアの装備は、更新できれば常に最高のものを用意したいところだ。


 十階層を越え敵が強くなった分やはり手に入るものもそれなりに豪華になる。倒したボス達の装備品は使用者に合わせて形を変え、強靭なボス本体の素材に、今までより強力なスキルオーブ。それらが、探索者達を更に塔へと誘い込む。


 そんなボスに今回のアル達の作戦はと言うと二手に別れると言った具合だ。


 ゴブリンキングはクレアが引き受ける。そこをサポートするのは実力者であり経験豊富なジンだ。初見のボスという事で今回は全力で戦ってもらう。


 二人にキングを任せてアルとカトレアはクイーンを、担当する。組んでから長い二人は連携も十分、支援系のクイーンなら、タンクが居なくても二人で対処できるだろうと判断した。


 


 入念に装備やポーションを確認してボス部屋に入る。


「行きます!」


 早速クレアが自己強化を行いゴブリンキングを引きつける。


 クレアに引き寄せられ巨大な棍棒を振りかぶるゴブリンキング。


 ―――ガァァァン!ドガァ!


 ブンブンと勢いよく棍棒を振り回し、盾の上からクレアと攻める。


「っ…くぅ!こ、このっ《シールドバッシュ!》」


 ―――グ、グギャアッ!?


 一瞬の隙を狙いクレアのスキルがゴブリンキングを弾き飛ばす。


「い、行けます!任せてください!」


 その様子を見て動き出すパーティーメンバー達。最初は何があってもフォローできる様にと待機していたがクレアの様子を見てアル達はクイーンの方へ走っていき、ジンは姿を消す。


 


 そんなパーティーメンバーを見るクレア。


 ―――思ったより、攻撃が重い…でも、ジンさんもいるし、それに、二人は私を信じて任せてくれたんだ。もう私はこのパーティーのタンクなんだ!仲間の期待に応えて見せるっ!


 ゴブリンキングの、激しい攻撃を、なんとか捌きながら以前カトレアと話したことを思い出し、気合を入れるクレア。







 「…フッ!」


 ジンもまた今回のボス戦には一段と気合が入っていた。


 以前のゴブリンジェネラルの件。パーティーメンバー達は自分のせいではないと言ってくれたがそれでも後悔が消えることはなかった。


 悪評が広がり、陰口を叩かれ、時には人殺しなどと言われる自分を仲間に入れ、ゴブリンの件でも気にする自分をフォローしてくれるアル達。


 そんな彼らの役に少しでも立ちたいと思っていたが、アル達はジンに頼ってばかりは良くないと自分達がメインでここまで進んできた。


 そんな中迎えた十五階層。ボス部屋に入る前にアルはジンに言った。


「初見のボスに出し惜しみはできない。俺たちの中ではジンが1番の実力者だ。頼りにしている、クレアを任せるぞ。」と。


 


 漸く、全力でパーティーの為に戦える。


 以前、仲間を失い、一人になった時から、ひたすらに腕を磨いて来た。


 


 なんのために?


 

 今度こそ仲間の期待に応えるためだ。


 ジンの声にも力が籠る。


「フッ!…フンッ!……ハァァッ!」


 練り上げた技とスキルがゴブリンキングを滅多斬りにしていく。





 俺はもう、仲間を死なせたりはしない。


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