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無限の塔  作者: ドジョウ


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お試し

 ギルドで打ち合わせをした翌日。二人とも予定に問題ないとの事で早速四人で塔へ潜ってみる事にした。


 ジンは問題ないがクレアが十階層を越えられていない為、とりあえず初日は十階層の手前まで進む事にした。


 ジンが相手をすると一人で殲滅できる力があるし、特に罠もないのでまずは待機して貰い、クレアの立ち回りを確認する事にした。クレアを先頭にパーティーの動きを合わせていく。


 五階層までの雑魚は相手にならない為さくさく倒し、ジャイアントラットの元へ辿り着く。アル達はお互いの動きはある程度わかる為、先ずはクレアに合わせる方向で戦う事にする。


「最初は、私のスキルでボスを引っ張るので!ラットの処理を、お、お願いしましゅ!」


 緊張しているのだろうか。クレアはガチガチになって噛んでしまった。思わず声をかけるアル達。


「‥‥分かった。その、難しいかも知れないがあまり緊張するな。もしクレアがミスをしたとしてもみんなジャイアントラットは一人で倒せる。だから何も問題ない。クレアも一人で倒せるんだから気負わず行こう。」


「そうよ、私達は仲間なんだから、ソロとは違ってミスしたってフォローも出来る、好きなだけ迷惑なんてかけていいんだからのびのびやりなさい!」


 二人の温かい言葉にクレアは少し落ち着きを取り戻していく。


「あ、ありがとう、ございます!じゃあ、行きます!」


 クレアの掛け声を合図にボス部屋に入るアル達。

 中に入るとすぐさまクレアがスキルを発動させる。


「行きます!《ピンポイントハウル!》」


 クレアの放つオーラのようなものがジャイアントラットに飛んで行き纏わりつく。すると、大回りするように走っていたクレアにジャイアントラットが向かっていく。


 その様子を見て、アルは青の誓いのガオを思い出す。


 ―――やはり挑発系のスキルがあると違うな。


 クレアの動きに感心しつつ、カトレアに視線を投げる。頷くカトレア。それを見たアルはジャイアントラットに追いかけられるクレアの元へ向かう。


「《並列起動‥ファイアアロー!》」


 カトレアから放たれる三本の炎の矢がラット達を貫く。


 資金を貯めて購入した新しいスキルだ。まだ、高額な帰還の書を揃える分は溜まっていないがスキルは購入し試していた。


 ラットを完全にカトレアに任せたアルはクレアに追いつく。ジャイアントラットを余裕を持って抑えていたクレアはアルが後ろに来ているのを確認すると更にスキルを使う。


「シールドバッシュッ!アルさん!」


 クレアを狙って攻撃を仕掛けていたジャイアントラットに合わせ盾を打ち付ける。カウンターをまともに受けひっくり返るジャイアントラット。


 ボスの攻撃を受け持つどころか、更に敵をひっくり返し、味方にフリーで攻撃する時間を作る。


 完璧な仕事。さあ、どうぞ?と言わんばかりに自分を呼ぶメンバーに思わず口角が上がる。


「さすがタンクッ、いい仕事だ!」


 ひっくり返るジャイアントを嬉々として切り刻んでいく。より上の階層の素材。コボルトキングの素材で鍛えた剣と、今のアルの力にはジャイアントラットの毛皮も意味をなさない。


 畳み掛けるアルに堪らず叫び声を上げじたばた起き上がるジャイアントラット。


「二人とも離れて!」


 カトレアの合図に距離をとる二人。そこに降り注ぐ魔法。そのままジャイアントラットは、消えてなくなってしまった。


 戦闘が終わった事を確信し、アル達はクレアに駆け寄った。


「やるじゃないかクレア!」


「ほんとよ!あんなに緊張してたのに、凄いじゃない!」


 それからも口々にクレアを褒めるアル達。特にアルは余程クレアの活躍に興奮したのか控えていたジンも呼んで、タンクって凄いよなと、大盛り上がりだ。


 相変わらずジンは「フッ」と言うだけだが、楽しそうに盛りあがるアル達を見てどこか嬉しそうだった。


 それから、褒められすぎて顔を真っ赤にしたクレアを連れてギルドに戻った。


 ギルドに着きテーブルを囲んだ所で明日以降の予定を話し合う。


 今回盾役のクレアを入れた戦闘は想像以上に充実したものだった。その為新メンバーの二人に所持しているスキルと、その内容などを聞いてみる事にした。


 今の感触だとコボルトキングも問題なさそうだし、ジンもいる。他にも有用なスキルがあればもう十階層に挑んでしまってもさほど危険はないだろう。


 それからクレアは挑発スキルには、今回使った単体向けと他にも全体向けがある事。盾で殴りつけるスキルもある事がわかった。


 ジンはあらかじめ用意していたのか紙を渡してきた。喋ることができない為用意していたのだろう。


 トラップや、敵を感知するスキルに、自分の気配を消し敵から見つからなくなるスキル、他にも短刀のスキルだろうか、知らないものもある。流石は二十階層のボスを倒したメンバーと言ったところか。


 それらを見て問題ないと、判断したアルは各自準備をして明後日、十階層に挑むのはどうか?と伝えた。


 二人とも問題ない様だ。クレアは、コボルトキングこそ倒してないが、戦った事はある様で、


「みんながいるので大丈夫です!」


 とやる気を出していた。今回、パーティーで合わせをして上手くいったので少し自信がついたのだろう。



 そんなクレアに和まされたが、それからはコボルトキング戦の立ち回りを話し合い、解散した。

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