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2020.05.20 2話目
色々なチャンネルを覗いた結果、この間のMVPが実は私ではない事が分かった。
本来なら選ばれたプレイヤーはレオノーラさん。
そりゃそうだ。
レオノーラさんは綺麗だし、優しいし、仕事できる系女上司だし。
白組軍を率いるプレイスキルとか、そういうのを考えれば私よりもずっと選ばれる。
ありがたい事に、私を選んでくれてた人もいた。
順位は12位。
1位とは程遠い。
じゃぁなぜMVPに選ばれたかって話になる。
その理由は、一人のプレイヤーのおふざけから始まった。
投票は、運営が予め用意した選択肢の中から誰かに入れる方法の他に、自分の気になった人の名前を自由に入れる方法がある。
恐れ多くも、私もそれで選んで貰えた。
そして、選んで貰えた人が私以外にも居たのだ。
それは私のよく知る人。
"マロウ"。
いや、そもそも人じゃないし、使い魔だからプレイヤーでもない。
それでも人気が出てしまって、レオノーラさんよりもたくさんの票を集めてしまった。
うちのセンセーは可愛いからね。
人気が出るのもしかたない。
運営の人達は悩んだと思う。
色んなプレイヤーがセンセーに投票している以上、無視するわけにもいかない。
かといって、レオノーラさんに渡さないわけにもいかない。
結果、レオノーラさんにも渡して、センセーの主人である私にも渡すっていう選択をしたみたい。
チャンネルの人達も、それで納得してくれてる。
「良かったね、センセー」
呼び出したセンセーは、またたびの小枝を見るなり一つ咥えて廃墟の隅の方へと移動した。
私に背中は向けてガジガジと噛んでるけど、喜んでる様子が手に取るように。
可愛い。
渡されたまたたびの小枝は、全部私のインベントリの中にしまった。
圧迫されるけど、センセーのためなら我慢できる。
あんなに嬉しそうなセンセーを見ちゃったら、誰でもそうする。
ふと箱の中に目をやると、鍋敷きみたいなアイテムと手紙が一枚入っていた。
その両方を手に取ると、急に鍋敷きみたいなアイテムがふわりと宙に浮かぶ。
ただの丸い板だったそれは形を変えて、リングを幾つか重ねて作った球体の様になった。
"天球儀"。
シャルトスの瞳が知らせてくれるポップアップにはそう書かれている。
な、なんだこれ。
すごく綺麗だけど、何に使うんだこれ。
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MVPご当選おめでとうございます。
マロウ様に喜んで頂けるアイテムを急遽作ってお送りさせていただきました。
またたびの小枝は日に一度使用する事が出来るアイテムです。
隠しステータスである"懐き度"を上げる事が出来ます。
また、ユン様にも特別にアイテムをお送りさせて頂きました。
その天球儀は、魔術を行使するための武器になります。
開発中の物で、杖に比べて魔術の威力は落ちますが、上手く使って頂ければ幸いです。
今後とも、アルカナオンラインをよろしくお願いいたします。
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お、おぉ、開発中の武器。
なるほど、これは嬉しい。
武器のステータスを見ると、確かに強いわけではない。
けど、店売りの短杖よりはずっと強い。
フワフワと浮いていて、左手が自由に使えるのもポイントが高い。
さようなら、短杖。
こんにちは、天球儀。
右手に剣を持って、左手にポーションの瓶を持って、私の周りをフワフワと浮かぶ天球儀。
ふふふ。
私、今すごく強い気がする。
テンションも上がって来たし、試しに魔術を使ってみよう。
魔術を、使って……。
……これ、どうやって使うの?
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