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2020.05.20 1話目
久々にログインした私を待って居たのは、一通のメールだった。
私のフレンドはたったの二人。
ディナダンさんと、イベントで一緒に頑張ったシヴァさんだけだ。
二人からメールが届くのは、余り考えられない。
ディナダンさんはメール不精だと言っていたし、シヴァさんに至っては私がログイン出来ない事を知ってる。
何より、私に用事が無いと思う。
メールを開き、その文字を見て、思わず目玉が落っこちそうになった。
全くもって予想すらしてない相手からのメールだった。
アルカナオンライン運営部。
え、え、何なの、垢BAN?
この間の作戦が、やっぱりやっちゃダメな事だったの?
メールを開こうとする指が小さく震える。
もしかしたら運営を騙った詐欺の可能性だってある。
開いた途端、お金を請求されるんだ。
課金しなきゃ法的措置に出るって書いてあるんだ。
それか逆に、このメールを見て直ぐに返信しないと怒られるとか。
怖い、怖い。
けれど、怖がってたって仕方がない。
詐欺だったら、運営に直接問い合わせよう。
そうすれば護ってくれる。
もし後者だったら、ちゃんとごめんなさいすれば許して貰える。
やっちゃいけない事だって知らなかったし。
いざとなったら、シヴァさんやディナダンさんにも相談できる。
なんたって、友達だからな。
……えへへ。
意を決して、私はそのメールを開いた。
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アルカナオンライン運営部
平素からアルカナオンラインをご利用いただき、また、先日行われたイベントへのご参加、誠にありがとうございます。
イベント後に集計されたプレイヤーによるMVP投票にて、ユン様が選ばれた事をここにご報告いたします。
つきましては、別途添えてある限定アイテムをお受け取り下さい。
喜んで頂ければ幸いです。
さて、ここからは話が変わりますが、この度アルカナオンラインのテレビCMが決定いたしました。
その際、先日行われたイベントでユン様が登場されている映像を使用させて頂きたいと考えており、その御許可を頂きたくメールさせて頂きました。
お時間があるときにこのメールから返信を頂ければ幸いです。
それでは、今後ともアルカナオンラインをよろしくお願いいたします。
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書かれている内容は、この間のイベントに関する事と追加の報酬だった。
また目玉が落ちるかと思った。
まず私がMVPに選ばれている意味が分からない。
っていうか、そんな投票いつの間にしてたんだ。
それになんで私が選ばれてるんだ。
白組軍では、レオノーラさんとかディナダンさんとかの方が目立ってたのに。
アバターとはいえ私のキャラクターがテレビのCMに使われるは、もっと理解できない。
確かに録画してるとは言ってたけど、なんで私なの。
もっと格好良い装備してる人が居るじゃん。
どうしよう。
MVPは素直に嬉しいし、限定アイテムもすっごく嬉しい。
でも、CMは怖い。
ただでさえイベントで調子に乗った事をしてたのに、CMにまでって。
後ろから叩かれたりしないかな。
……まぁ、良いか。
CMって言っても皆見る訳じゃないし。
それに、映ってるのはほんの少しだけかもしれない。
あんまり深く考えず、限定アイテムと遊ばせて貰ってるお礼として出させてもらおう。
了承のメールを送ってから、私は再びメールと向き合う。
限定アイテム。
イベントで、更にMVPにしか送られていない、いわば一点物の激レアアイテム。
添付されているプレゼントボックスに触れると、目の前にそれが実体化される。
何が入ってるんだろう。
すっごく強い魔導書とか、それともすっごく可愛い魔女服とか。
考えただけでワクワクする。
ドキドキする胸をそのままに、いざ箱を開けた私の目に飛び込んできたのは、大量の小枝だった。
ま、まさかこれが世界樹の!!
大興奮でシャルトスの瞳が知らせてくれたポップアップに目をやる。
"またたびの小枝"。
……えぇー。
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