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図書館から廃墟へと移動して、私はすぐに進化先の選択を済ませた。

進化は意外とあっけないものだった。

見た目に大きな変化は無かったけれど、片方の目だけ紅くなった。

なんというか、病を拗らせたみたいで少しだけ恥ずかしい。

それでも格好良いって思ってしまった私は、もう例の病を拗らせているのだろうか。

仕方ないね、格好良いんだもん。


ステータスに関してはMNDとINTが大幅に上がった代わりにVITが半分に下がってしまった。

元々低かったし、魔法を覚えた以上MNDやINTは伸ばしたいステータスだったから嬉しい。


進化の為に取ったスキルの他に、新しくもう一つだけスキルが追加された。

そのスキルが、"魔女の知恵"である。

今まで情報収集はシャルトスの瞳によってのみもたらされる物だけだった。

そこで気になった情報を図書館で調べるというのが一連の流れだったけれど、魔女の知恵を習得した事でそれを能動的に行えるようになった。

なんて書かれても良く分からないから、実際に使ってみるのが良いだろう。



「シャルトス、今日の天気を教えて!」


『ネザー周辺は、この後も曇りが続きます』



この通り、凄く便利。

スマートフォンについてる音声検索機能みたい。

ちなみにシャルトスと言うのは、魔女の知恵を発動させるために私が決めた合言葉。

聞こえてくる音声も、システムメッセージとは違う声なのだ。

あの神殿で出会った女の人の声に似ている気がして、迷わず設定した。

魔女 シャルトスと一緒に居るみたいで心強い。

もしかしたら人と話す練習相手にもなってくれるかもしれない。

やったぜ。


ついでに、余っているスキルポイントを使っていくつかスキルを習得した。

使い魔召喚、魔力拡散、料理、魔術知識、魔術言語の5つだ。

魔力拡散は、行使した魔術の対象を複数に広げるための物。

魔術言語と魔術知識は、習得していると魔術の行使にボーナスが入るらしい。

使い魔召喚と料理は読んで字のごとくだ。


沢山あったスキルポイントも、今では残りが4まで減ってしまった。

今まではレベルが5上がるたびにスキルポイントを3つ貰えていたけれど、最初の進化から先は10上がらないと貰えないらしい。

貰えるスキルポイントも1に減ってしまうし、慎重に使っていかなければ。


ともあれ、無事に進化する事が出来て良かった。

ポーションの在庫も沢山あるので、十分イベントへの準備が出来てきつつある。

強いて言えば魔術の練習をしたり、使い魔を召喚したりするくらいだろうか。

あ、あと毒薬も作らないと。

爆薬とかも作れたらいいな。

次から次へとやりたい事が増えていく。




さて、まずは直ぐにやれる事からやっていこう。

まずは使い魔の召喚だ。

レベルによって使役できる使い魔の数が増えていくらしい。

召喚するにはそれなりのMPが必要で、使い魔と行動を共にしているとレベルは上がっていく。

最初に呼び出す使い魔は選べないけれど、ある程度自分に合った物が召喚されると魔女の知恵が教えてくれた。


魔術を使うのに必要な物は、戻ってくる途中で買ってきた。

短杖をしっかりと手に持ち、大きな三角帽子を頭に被る。

魔女と言えばこの格好だ。

三角帽子の先端が少し曲がっているのが、私の中ではポイントが高い。

ワンドも先端に小さな宝石が付いていてすごく綺麗。。

水の魔術を行使するから青い宝石が付いてるのを選んだ。

この大きさだとあまり変わりはないけれど、若干の違いは有るって魔女の知恵が教えてくれたから。


使い魔を召喚するのに必要なのは魔法陣。

スキルを習得した際にウィンドウで表示される魔法陣を地面に書き付けて、その中心に立つだけで良いらしい。

恐る恐るその中へ入ってみると、淡い光が陣から漏れ出てくる。

青色の優しい光は私の身体を包み込み、少しずつ消えていく。

そうして現れたのが、一匹の猫だ。

紫色の瞳で、淡い水色の毛並みをしたとても綺麗な猫。

思わず撫でようと手を伸ばしてみるけれど、その猫はフイッと避けて離れた所で毛繕いを始める。



『水猫の召喚に成功しました。名前を付けてください』


「な、名前?えっと、じゃぁ、にゃんこセンセ―――」



言おうとした瞬間、水猫は小さく唸る。

まるで"そんな名前では納得しない"と言っている様に聞こえる。

自己主張の強い使い魔だ……。



「せ、センセーはあだ名で、じゃぁ、えっと、ま、"マロウ"で」



センセーはそれで納得してくれたのか、それとも妥協してくれたのか、フンッと一度鼻を鳴らすと魔法陣の隅で丸くなる。

マロウブルー。

現実の世界にあるハーブで、それを使って紅茶を淹れる綺麗な青色の後に紫色へと変わる。

ちょうどセンセーと同じ色だ。



『承認されました。水猫 マロウを従者として認定します』



システムメッセージがそう教えてくれても、センセーの態度は変わらない。

ただ少しだけ私に興味を持ってくれたのか、耳だけ私の方へ向けてくれている。

お父さん、お母さん、私にも友達が出来ました。

……ちょっとだけふてぶてしいけど。


2020.05.16


感想、誤字報告、ありがとうございます。

また、沢山の評価もありがとうございます。

お陰様でジャンル別日間ランキングの19位まで上がることが出来ました。

すごくモチベーションに繋がっています。

これからも自分のペースでのんびりと更新していきますので、のんびりとお付き合いください。


もしよろしければ、ブックマークや評価ボタンをお願いします!

モチベーションを高めるために、ぜひ助けて下さい……_(:3 」∠)_


asn。

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