プロローグ 転生
処女作となります。どうか温かい目で見てください。
ああ、頭が痛い...
ーーーーどこだ、ここは?
さっきまで家の床で寝ていたというのに、気づけば見知らぬ部屋の無駄に豪華なベッドの上でうずくまっていた。
何が起こったんだ...?
待てよ、だんだん思い出してきた。
自分はカイン・フォン・ハイデルブルク男爵というらしくて、現在24歳。覚えているのはここまでだ。
全くなんでこんなこと覚えているのかわからんがな。
俺は鈴木秀幸、21歳の大学3年生だ。
いや、つい昨日まで大学生だったはずだが...
「旦那様!お目覚めになられましたか!」
突如ドアが開かれ、メイド服のようなものを着た女が入ってきた。
誰だ?
「覚えてらっしゃらないですか...?馬車に轢かれたとき、頭を打たれてましたから...」
これはもしかして、所謂異世界転生というやつでは!?
「申し遅れました、私は旦那様付きの家政婦ナディアと申します。」
「ああ、ナディアさん。ありがとう。明日から仕事に戻るよ。」
無理はなさらないでくださいね、というナディアさんの背中を見送りながら思い出す。前の人の記憶が残っている。
どうやら俺はエルタニア王国という国の男爵をやっているらしい。
といっても領内には小さな街一つの他には農村しかないので、仕事はあまりないが。
ふと机の上に目をやると、一枚の紙が置いてあった。
そこにはこう書いてある。
ー転生者さんへ
あなたは、心臓発作を起こして21歳の若さで亡くなりました。
お願いします、この世界にはたくさんの貧困にあえぐ人々がいます。どうか、救ってください。
かわりに、そちらでいう「ちーとのうりょく」…?というのを授けます。「ゲシェフト」と念じれば、地球のものをなんでもこちらの世界のお金で買うことができます。レートは銅貨1枚100円です。どうかお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーー女神より
マジか。マジで転生してしまったのか。
まあ、なってしまったものは仕方がない。
目指せ、異世界内政チートハーレムだ!