遅いぞ!ヒーロー!
「ぐふふっ、お嬢ちゃんもう逃げれないよ?」
この男は悪党で変態。
「きゃー、こっちに来ないで!」
この女の子はヒロイン、華奢で可愛い子。
「お嬢ちゃん、おっちゃんと楽しいことしようね」
「だっ、誰か助けてーー!」
ヒロインのビンチ!
ここで現れるのはヒーロー!
さあ、出番だ主人公!
…………さあ、来いヒーロー!
……………………さあ、登場しろ主人公!
………………………………おい、早く来いや主人公!
じゃないと、この物語が十八禁展開になってしまう。
「まーてーーーーー」
やっと来たか。
さあヒーローよ。
悪を倒すのだ!
「だっ、誰だ!」
現れたヒーローの名は…………
「せーいーぎーのーみーかーたー、しーんーりーんーのーちーかーらーをーゆーうーきーにーかーえーてーたーたーかーうー、ナーマーケーモーノーマーンーだーー!」
現れた最強のヒーローはナマケモノマン・・・・・・ってナマケモノ!?
「ナマケモノマンだと!? なんでナマケモノがヒーローなんだよ?バイクに乗ったヒーローは? 巨大宇宙人のヒーローは? アンコが頭に入ってるヒーローは? 五人のカラフルなヒーローは? 」
悪党よ、今だけ同意しよう。
ナマケモノがヒーローで大丈夫なのか?
「そーれーはー、ほーかーのーヒーーローーがーはーるーやーすーみーだーかーらー」
セリフが遅すぎる!
てか他のヒーローよ、こんな奴を残して休みを取るなよ。
「私、もうダメかも…………」
諦めては駄目だ。
必ず…………多分…………ひょっとしたら…………助かる…………かもしれないから。
「だーいーじーょーうーぶー、ぼーくーがーたーすーけーてーあーげーるーかーらー」
やっぱ駄目かもしれない。
「がーっ! 遅すぎてイライラする!」
また同意しよう悪党。
遅すぎる、本当に遅すぎるぞナマケモノマン!
「さーあーこーいー、あーくーとーうーよー。えーんーりーょーはーいーらーんーぞー?」
「遠慮してねーよ! お決まりだから登場シーン中は待ってたんだよ!」
なんか悪党なのに律儀な奴だな。
「こんなノロマは一撃で倒してやる! うりゃーっ!」
「あっ、危ないわ! 逃げてーっ!」
ナマケモノマンのピンチだー!
どうするナマケモノマン?
スパッ!
「はぁっ?」
「えっ?」
なぁっ?
なんだと!?
ナマケモノマンが一瞬で悪党の腕を切り裂いたー!
「みーたーかー、ぼーくーのーナーマーケーモーノークーローーのきーれーあーじーをー!」
「ぐわーっ!俺の腕がーーっ! 」
凄いぞナマケモノマン!
そうか、ナマケモノは動きが遅いが、前足にある二本の爪が強力な武器になって、攻撃されたときなどは前足ですばやく敵を攻撃する。
「くそ! 覚えてろー!」
悪党が逃げたぞ!
よくやったナマケモノマン。
「ありがとうナマケモノマン! おかげで助かったわ」
「ぶーじーでーよーかーっーたー」
本当に無事で良かったよ。
間に合わないかと思ったよ、ナマケモノマンが遅すぎて。
「でーわーぼーくーはーこーれーでーっー、さーらーばーーっ!」
ありがとうナマケモノマン。
ナマケモノマンは颯爽と…………
ノタノタ
「・・・」
ノタノタ
…………ナマケモノマンは去ろうとしてるが、まだヒロインの目の前でゆっくり歩いてる。
とにかく、こうしてナマケモノマンによって一人の少女が救われた。
ナマケモノマンは明日も平和を守るために戦う。
ありがとうナマケモノマン。
ガンバれナマケモノマン。
ノタノタ
早く帰れナマケモノマン!!!