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オレンジ  作者: 如月萌愛
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信奈の心<上>

「霧夏!何してるの?早く来なさい!!」

「はーい」

1日病院で休んだ私は今日退院する。

「そういえば昨日あなたどこか行かなきゃいけないところがあるって言ってたけど、どこなの?」

「あーちょっと友達のところ」

「綾ちゃんや夢菜ちゃんやまといちゃんのところ?」

「んーまぁそんなとこ」

母にはそう言ってたけど本当はもっと別のところ、そう信奈の家だ。

お母さんに言ったら絶対心配すると思うから言えない。

「じゃあ霧夏、早く帰ってらっしゃいよ」

「はーい」

私は犯人を捕まえる手がかりを見つけるために信奈の家に行くことにした。

病院から駅の方に歩いて10分のところに信奈の家がある。

ピンポーン

「はーい、あっ霧夏ちゃんいらっしゃい」

そう言って信奈のお母さんが出てきた。昨日あらかじめ、信奈のお母さんに連絡をしていた。

「すみません、急に信奈の部屋が見たいなんて言って」

「いいのよ、あの子が居たときと何も変わってないし、それに霧夏ちゃんにはいろいろお世話になったし、何か気に入った物があったらあげるわ、あっでも大事にしてあげて」

そう言うと急に信奈のお母さんの顔が暗くなった、目がうるんでいたような気がした。

ふと隣の部屋を見るとそこには、信奈の仏壇があった。

形は小さいけど、真ん中に飾ってある信奈の写真はとてもキラキラしていて、存在感溢れるものだった。

そして私は信奈の部屋に入った。それは、言われた通り信奈が生きていたときと何もかわっていなかった。部屋の壁には、大きなコルクボードがあり、そこにはたくさんの写真が飾ってあった。私達みんなで撮った写真がいっぱい・・・

「信奈写真大好きだったよなぁ」

ひとりでそう呟きながら部屋を見渡していると、ある1つの物に目が止まった。それは、信奈の好きだった猫の絵が描かれている日記帳だった。

・・・!!!

私はあることを思い付いた。

「この中に、信奈を殺した犯人のヒントが書かれて要るかもしれない!」

そう思い日記帳を開く。

そこには、信奈の楽しかったこと、おもかったこと等が毎日たくさん書かれていた。

「・・・バカ・・・これみんな私達の事ばかりじゃん・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

4月6日 

今日から高校生、綾ちゃんと夢菜ちゃんとまといちゃんと霧夏ちゃん達同じ

希明学園に通えるなんてうれしい!

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

6月2日

綾ちゃんが、同じクラスの西風翔くんに告白した。上手くいったみたいだから本当に良かった。だけど、霧夏ちゃんの様子がおかしい何か悩んでると思うから相談にのってあげなと!!


「信奈・・・」

改めて気づいた信奈の優しさに胸が熱くなる。

次のページをめくると私は目を丸くした。

そこには、想像もつかないことが書かれていた。


第6章信奈の心<上> 終

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