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『 生きる意味を失った俺を、生かしたのは異星人の少女だった。 』  作者: 霧饅じゅう
第一章 Burst Heart of the Girl!

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第16話 観測者


 ◻︎□⬜︎□◽︎◻︎ ◻︎□⬜︎□◽︎◻︎ ◻︎□⬜︎□◽︎◻︎


「……っ?!」


「ぷはっ……はっは!失礼な少年だなあ〜

 君は。」


「ん?……でもたしかに。そう言われてみると……なんだか言い得て妙だな……。」


「また僕、プログラムに失敗したかな?いや待てそんなはずはない。」


「と、すると組み込んだ時点で?いや、違う。そうじゃない。それ以前に……もうすでに僕の髪型はこんなかんじで」


 ………


「っと!すまない。考え込んでしまうと、僕はいつもこうでね……ははは」


「アルテイシアが聞いたら……きっとまた

あきれちゃうだろうな………。」


 と、ボサボサキノコは丸目眼鏡をくいっと上げた。そんでなんか……残念な感じだった。


「これは大変失敬したね。それじゃあ改めて。んっ……んんっ!僕の名前は──




    「プルーデンス」




    「プルーデンス・シェレトワレ」




     「ノエマ」




     「僕は、君の父だ。」


 


ノエマ&アルテナ

「「………」」


「「ふぇえええ〜〜〜〜〜〜?!」」




 ボサボサキノコ───


 改め『 プルーデンス・シェレトワレ 』

そう名乗った男の言葉を聞いた二人は、声をそろえて驚いた。



「いや、待てオッサン!いま、ノエマの父ちゃんって言ったけどさ……」


「なんか……そうっ!証拠でもあんのかよ?」


 アルテナは、プルーデンスと名乗った男に

質問を続けた。



「オッサン?!て……手厳しいね〜……」


「そうかあ、証拠ねぇ……うん。分かったよ。

これが、君の言う証拠になれば良いんだけど。」


 ポチッっと、プルーデンスはよれよれのスーツの胸ポケットから、


 掌ぐらいの薄さの端末を取り出すと、おもむろにそのボタンを押した。


。° 。°.。    。°+     .•: 〜*.


 すると、光の回廊でさっき会ったばかりの『 丸眼鏡をかけた若い男のホログラムが二人の前に現れた。


 ° 。   。°+    •:


 ホログラムは、穏やかに笑いかけるとすぐに光となって消えた。


 「「……っ!!」」


 「なんでオッサンがこれを?」


 アルテナの無礼な態度にも物怖じせず、プルーデンスは言う。

 「これは……僕なんだ。」


 「それもずいぶんと……昔のね。」


 アルテナは理解が追いつかない。


「どういうことだよ!全っ然、今と顔が

ちげーじゃん!!」


「と、言われてもなあ……はは。困ったなあ。」


「う〜ん……と……そうだ!」


「ノエマ」


 自分の名前を呼ばれたノエマはまた驚いて、

ちょっとだけその場で跳ねた。



「君がここに辿り着くまで……

僕はこの場所で君を……」


「君が来るのをずっと……待っていたんだ。」


 ノエマは疑問を浮かべる。



「まってた?わたし……を?」


「ああ……ずっと、ずっと待っていたんだよ。」


 プルーデンスは気持ちが先行し、喋るタイミングがノエマと上手く噛み合わず、若干食い気味にそう言った。


 ノエマには彼のその柔らかくて優しい声に、なぜか『 深い哀しみ 』が混ざって聞こえた気がした。


 プルーデンスは目尻にシワをよせ

ノエマに微笑む。


 ノエマは小さく瞬きをして一歩前へ出る。


「待って……プルーデンス。どういうことかぜんぜんわかんないよ。」


「それもそう……だよね。」


 がっくりと肩を落とすプルーデンス。


「つまり僕がここで君を待っていた

『 理由 』はね……」



ノエマ&アルテナ

 「「理由は……?」」


 プルーデンスの次の言葉を待つ

ノエマとアルテナ。



「君に『 真実 』を伝えるその

『 《《タイミング》》 』を待っていたからだったんだ。」



 アルテナは言葉につまった。


 『 真実 』

 

 その言葉のひびきが、なぜだか

アルテナには重たく聞こえた。


 プルーデンスは話を続ける。



「そして今、君たちに見せた『 ホログラム 』はね。かつてアルテイシア……」



「ノエマ、君のお母さんと僕が作ったんだ。」



ノエマ&アルテナ

 「「!!?」」



「ノエマの母ちゃんと……

プルーデンスさんが?!」


 その突拍子もない話に、二人はどう反応すれば良いのか、分からなくなった。



 アルテナの問いにプルーデンスが答える。


「『 闇色の海 』が、世界を完全に飲み込んでしまった時、アルテイシアは君をこの『 100万年後の地球(アーズ) 』へと導いた。」



「君はその時、彼女から譲り受けたはずだよ。」



「そうだね。そのペンダントさ。」



「でもね、それはただの光るペンダント

なんかじゃないんだ。」



      「それは───



      『 龍の心臓(りゅうのしんぞう) 』


       正確には違う……」


      『 最初の龍(プリムス・ドラコニス) 』

       という物なんだ。」



ノエマ&アルテナ

「「プリムス、ドラコニス……??」」



 彼の言葉が何を意味しているのか。



 二人にはさっぱり見当もつかなかった。


 

 そんな二人をよそに、彼は話をこう続けた。



「『 最初の龍(プリムスドラコニス) 』には、結晶体のような『 ある物質 』が一つ、組み込まれていてね。」


「それは『 原初の記憶(イニティウムコード) 』とも呼ばれている《《ある惑星》》のとても貴重な物なんだ。」



ノエマ&アルテナ

「「イニ……ティウム???」」




「ノエマ、いいかい?


 君は──



   『 観測者(アストルム)』なんだ。」


   「アルテイシア……君のお母さんの」

 

   「次の世代のね。」



◻︎□⬜︎□◽︎◻︎ ◻︎□⬜︎□◽︎◻︎ ◻︎□⬜︎□◽︎◻︎

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