表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
結婚を約束した幼馴染じゃなく俺が君を幸せにしてみせる  作者: 風間悟
第1章:負け確状態から始まる青年の恋物語
30/45

高校生の日常1②:女子たちは語る(真昼視点)

 テストが終わった翌週。私は珍しく健斗たちとご飯を食べず、今日はみーちゃんや委員長の村田さん、美術部の小町さん4人の仲良しグループでご飯を食べることにした。ふと、健斗の方に目を向けると、葉桜君と柊君の3人でご飯を食べるようだった。


 葉桜君が関わるようになってから3人で一緒にいる頻度が多くなっており、クラスでもイケメンに分類される人たちであるので、女子たちはあらぬ妄想を常日頃から抱いている。そして、私たちは彼らに視線を向けつつ、男の子の前では話せないような話に花を咲かせることになった。


(なんか、葉桜君が私たちの視線について、気にしてるような……)


「ねぇねぇ、まひるー。なんか、葉桜君たちさ、私たちの視線に気が付いてない?」

「みーちゃんも気が付いた? うん。もしかしたら気づいてるかも……。この前、健斗も視線について聞いてきたから……」


 そう。健斗も珍しく私たちの視線には気が付いていたようで、その時は、『えー知らないよ?』と、はぐらかしていた。


「ふむふむ、あの様子からすると、葉桜君辺りが調べるかもしれませんね……」

「葉桜君ってそういうの好きそうですよね……。私も何度か話したことありますけど、とても感じのいい方ですし」

「おやおや、こまっちゃんって葉桜君みたいなタイプがよかったり?」

「違うよ、みーちゃん。葉桜君は確かにかっこいいなぁって思うけど、私ミステリアス系ってあまり得意じゃないんだよね……。そ、それに、私には淳君がいるし」


 そう小町さんは照れながら話す。小町さんは現在、1組にいる佐藤淳さとうじゅんという野球部のイケメンな彼氏がいるのだ。少し前に写真を見せてもらったが確かにかっこよかった。健斗と違ったワイルドさを感じさせ、とても優しい男子らしい。


「そういえば、小町さんは既に彼氏さんがいたわね。羨ましいわ……」

「村田さんは好きな人とかいないの? 村田さんってとても美人だし、男子からも人気あったと思うけど……」


 健斗に聞いたことがあるのだが、どうやらクラスの男子の中でクラス女子人気順位なるものがあるらしく、その中で私とみーちゃん、村田さん、それと美術部にいる米田さんがトップ4らしい。なんで私が入ってるんだろ……。小動物枠なのかな。


「残念ながら私にはいないわ……。どうもみんな私のこと避けるのよね……」

「あー、咲ちゃんって真面目っていう評価だから、みんなどう攻めるべきか悩んでるんじゃないかな。実際の中身は恋愛脳なのにね。あははは」

「もう、みーちゃんは余計なこと言わないで!」


 村田さんは意外にも少女漫画や恋愛小説が大好きで、そこから私とも仲良くなったんだよね。なので、たまに一緒にご飯を食べながら恋愛談義をしたりしている。


「はぁ、それで言うなら、みーちゃんや真昼ちゃんはどうなの? 最近あの3人と一緒にいること多いわよね。真昼ちゃんは高橋君一筋だけど、みーちゃんはどうなの?」


「ふぇ!? け、健斗一筋だなんて……、いきなり言わないでよぉ恥ずかしい」

「まひるが照れてるー。うーん、私は別にーって感じかなぁ。実は柊君ってそんなにタイプじゃないんだよね」

「葉桜君はどうなんですか? みーちゃん」

「葉桜君かぁ……。かっこよくて、話しやすいし、気さくでタイプと言えばタイプなんだけどねぇ……」


 珍しくみーちゃんがなんか言いよどんでいる。どうしたんだろう。そう考えていたら、みーちゃんが声を小さくして、『びっくりして大声出さないでね?』と言うので、みんなでみーちゃんの顔の近くに耳を寄せた。



──実は……、葉桜君って好きな人がもういるんだよね……


 一瞬、そう一瞬だ。私はそれを聞いて意識が停止した。


「……それ、ほんと?」


 村田さんがそう、呟くことで私の意識は回復した。一体どうしんたんだろう……。


「うん、本当だよ。私、直接葉桜君から聞いてるからね」

「驚きです。葉桜君に意中の人がいたなんて……、一体誰何ですか? みーちゃん」

「ごめんね、葉桜君から口止めされてるんだ」

「そ、そう……。葉桜君に好きな人がいたんだ……」


「どうしたんですか、真昼さん? なんだか上の空な表情をしていますが……」

「ふぇ!? 私、そんな顔してた?」


 みーちゃんや、村田さんからも頷かれてしまった……。本当にどうしたんだろ、私……。


「でも、葉桜君がねぇ……。彼と一番仲のいい女子生徒って言うと、真昼ちゃんですよね……」

「え? た、確かに葉桜君と私はよく話してるし、男友達なら一番だと思うけど、流石に違うよ?」

「真昼さんの場合、高橋君に夢中ですから、葉桜君もそこまで無謀な戦いには挑まないかと……」


 も、もうみんなそんなに私を辱めないで! 確かに私は健斗が大好きだけど……、健斗に聞かれたら恥ずかしくなって死んじゃうじゃない!


「ほんと、何でこんな真っ赤にしてるのに、高橋君は真昼ちゃんの気持ちに気が付かないのかしらね……」

「あははは、まひると一緒にいすぎて感覚がバグってるからねー」

「うぅ……、みんな酷いよぉ」


 なんだろう、今日はみんなからいじめられる日だ。後で絶対に仕返ししなくちゃ!そう思っていたら、周りの女子たちがざわざわしだした……。なんだろうと思い、みんなでその視線の先を見てみたら……。


「「「「!?」」」」


 なんと、葉桜君が健斗のあ……、あ、あご、顎を……。


「「「「顎くいってしてるーーー!!」」」」


 突如黄色い声が教室中に響き渡る。やっぱりみんなこういうの好きなんだ。私も好きだけど……。


「ねぇねぇ、何あれ、何あれ!?」

「わ、私にも分からないわ。なんで健斗の顎を葉桜君がくいってしてるの?」

「あわわわわ、淳君にもまだされてないのに……、いいなぁ」

「あなたたち、少し黙りなさい! いいところのなのよ」


 最近知ったんだけど、村田さんは恋愛脳でもあるけど、大のBL好きとのことだ……。物凄く興奮しながら彼らを見ている。


(え、え、え!? 葉桜君の顔がどんどん、健斗に近づいていってる……。う、嘘よね? 本当にしちゃうの!?)


 健斗は物凄く焦った顔と『やめてくれ!』と叫んでいるが、柊君が後ろから抑えていて逃げられないようだ。


(ど、どうしよう……、このままじゃ健斗のファーストキスが……。で、でも、この千載一遇の一生に一度見られるか見られないかの瀬戸際……、それに葉桜君も……、どうすればいいの、私)


 どうすればいいのか分からず、ただひたすらに頭の中がキスと健斗と葉桜君の事でいっぱいいっぱいになって、混乱していたら、葉桜君が突如……。



──ハイ! サービスタイム終了!



 そう言って、キスもすることなく、健斗を解放したのだった……。そして葉桜君と柊君は健斗に向かって、『冗談が過ぎたな』と謝っていた。


(よ、よかったわ。とりあえず健斗のファーストキスが奪われなくて。でも……)


「なぁんだ、キスしなかったかぁ。でも物凄く迫真だったよね」

「えぇ! まさにイケメン同士の絡みと言っても過言ではないわ! ふふふ、やっぱり葉桜君が攻めで……」

「あわわわ、今度、淳君にしてもらおう……」


「はぁぁぁ……」


「どうしたの? まひる、そんなにため息ついちゃって」

「ふふふ、やっぱり真昼ちゃんも彼らの濃厚な絡みに……」

「ち、違うよ!? ただ、あの2人を見てるとなんかモヤモヤするんだよね」

「おやおや、まひるは高橋君に飽き足らず、葉桜君ともですかね?」


 それを聞いて胸がドキッとなった。本当にどうしたの? 私……。


「ち、違うからね、みーちゃん。何というか、やっぱりファーストキスはその……」

「わかります、真昼さん。ファーストキスは好きな人のために取っておきたいですよね! 私も淳君に初めてされた時は──」

「え、ええ、そうね。小町さんの言う通りよ」

「まぁそれは、分からなくもないですね……。はぁ私にもいつか王子様が来てくれたら……」


 再び私たちは恋愛ごとの話に花を咲かせることにして、小町さんの惚気や私と健斗の話など、色々話しながらその日のお昼は過ぎていった。


 この時感じた違和感について、それを私が知るのはもっと先の事だなんてこの時の私は思いもしない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ざっと流し見程度に見ましたが面白くありません。 一個人の感想なので気にせず作者様は好きに書いてください
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ