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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

俺はこの国を背負ってしまった

作者: コムギ

俺の名前はタロウ(18)学校の階段から落ちて気が付いたら別の世界で勇者をやっていた。

誰だか知らない勇者様の体に魂だけが入ったみたいなのだが…相性がいいのか体から出られないのである。

ちなみに本物の勇者様の魂は体に残っているのだが、主導権は私が持っているので戻れないらしい。

今は、石の壁に囲まれた部屋でベッドが一つだけという非常に簡素な部屋だった。鍵もかかっており出られそうにもない

仕方ないので情報収集からはじめようといたのだが、知っていたみたいに知識が流れ込んできた。

この世界には、大きく分けて王国と法国の2か国が存在し、昔は4年間のスパンで戦争を繰り返している状態だったらしいのだが、

毎回引き分けてしまい、さすがに不毛な戦いだと悟った両国の指揮官たちは、あるルールを決めたらしい。

そのルールこそ【勇者システム】大層な名前が付けられているが、国から代表者を選出し、1対1で戦わせる代理戦争である、

冷静に情報収集をしているが、決戦は明日であった。体に入って翌日に戦えとは、無理な話である。こうなったら現実逃避である。起きたら戻ってるかもしれないしね。


扉の鍵を開ける音で目が覚めた、残念ながら元に戻ってはいなかった、世の中そんな甘くないのである。

扉から出ると廊下に傭兵が立っていて、試合会場まで案内された。廊下を5分ほど歩くと景色が開けてきた。

日の光が目に入りとっさに目をつぶる、視力が戻ると見えてきたのは、闘技場だった。

全体が円形に作られており、フラウィウス円形闘技場に似た構造をしており、とても美しいと感じた。

しばらくすると傭兵は立ち止まり「ここが試合会場だ、じゃあな…」そそくさと去っていった。

あれ、俺って勇者だよね?寝床といい扱い雑じゃないw?色々思うことはあるが、今はそんな場合じゃない、これから戦いが始まるのだ。

しばらくして、舞台へ入場の合図がはいる、当然逃げられはしないのでしぶしぶ階段を上ると、歓声があがった、

観客が闘技場内を埋め尽くしていたのだ、見世物ではないのでやめてほしいものだ。

「王国の勇者タロウと戦うのは法国の勇者ジロウだ!!!!!」無駄に気合の入った司会がマイクをもちながら叫んでいた。

「初めましてかな、僕の名前はタロウよろしく」挨拶は基本だからね、だが、ジロウは黙ったままのようだ。

「俺は強いからね、今すぐ降参するならそれを認めよう」ここはブラフをかけとく、これで降参すれば御の字なのだが、何も言わない。

司会の「これより【勇者システム】による試合を開始する」の号令とともに、試合開始の合図が鳴った。

どうやら、武器はお互い同じ剣を使うようだ、防具は違いがあり、俺が軽装なのに対しジロウは金属製の鎧を着ている。

あの鎧…卑怯じゃんと思う反面良かったと思う、あんな鎧着たら絶対動けないもん。

先に仕掛けてきたのはジロウだった、ガシャンガシャンガシャンと走りながら向かってくる、戦闘素人の俺が戦えるわけもなく、降参するために手を挙げようとしたら不意に体が動いた。

ガァァァン!!手に伝わる衝撃で我に返った、いつの間に抜いたのかわからない剣を片手に持ちながらジロウの後方に立っていた。

≪まだあきらめないで!≫不意に頭の中で誰かの声が響く。

お前誰なんだ?≪僕かい?僕はタロウ、ややこしいから勇者でいいよ。そしてその体の本当の持ち主だよ≫

そうか…お前が勇者様か、さっきはなんで降参させてくれなかったんだ?≪戦わないで負けるのは嫌なんだよ、、仮にも王国の代表だしね≫

だったら勇者様が自分で戦えばいいじゃないか。さっき体を動かしたのはお前なんだろ もう一度やってくれよ≪それは無理だね。体の主導権はタロウにある、今の僕が動かせるのは精々数秒程度なんだよ≫

じゃあ無理じゃん、勝てないじゃん≪大丈夫、動きは体が覚えてる、避けることに集中して、攻撃は僕がアシストするよ。相手が来るよ、構えて!≫

意識を戻すと、目前にジロウがいた。剣先はこちらの心臓を突き刺すように構えられ、今にも体が貫かれようとしていた。

≪さあ、避けて!≫片足を斜め右にずらし、背を低くしながら地を蹴った。危なげなく回避に成功。

≪ね?できたでしょう≫ああ、そうみたいだけどこれいつまでも持たないからね

体の主導権ってどうやって渡すの?さすがにもう無理なんだけど…≪僕を受け入れるしかないね≫

は?どうやってやんの≪体を楽にして…寝てみて…≫

これ以上戦いたくないので、とりあえず倒れてみた。傍から見たら寝そべってるだけかもしれないが、こっちは至って真面目である。

体の力が抜け、同時に別の力が入ったのを感じる

不意に体が持ち上がった。≪後は任せて!≫

体の主導権を返してからの戦闘はすごかった。勇者はジロウに突進、目にもとまらぬ剣技で戦っていた。

キンキンキンキンキンキン!

カンカンカンカンカンガキィン!!!

さすがにこれは聞いたのかジロウが苦悶の声を出していた。

≪まだまだぁあ≫勇者も乗ってきたようで調子よさそうだった

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンッ!

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュッ!

勇者の動きが止まり何かを唱え始めた。≪真の敗北を知るが良い!!秘儀、愛断絶《リア充死ね!!!!》≫ドガァァァァァnnnnnnn!!!!!!!!!

ええぇぇ…これにはさすがの俺も引いた、君、勇者だよね?技名といいひどいものである

パキンッ、カランカラン 乾いた音が鳴り響く。勇者の必殺技に耐え切れず剣が折れていた。

そこからはジロウの独壇場。やられるのが早かった。踏まれ蹴られ刺され、とにかくコテンパンにされた。

なぜか主導権を渡した俺にも痛覚があるらしくとにかく痛い。そのまま意識が薄れていくのを感じた。

………

意識が戻ると病院のベットで横たわっていた。どうやら元の世界に戻ったらしい。

                     


                    クソ駄作終わり










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