68話 蹂躙
一応、閲覧注意。
「さて、と」
俺は身体強化を使い勢いよくサタンに向かって飛び込み、強化を拳に集中させ腹に重い一撃を食らわした。
「ぐぶぅ!?」
サタンは表情を歪ませ口から吐瀉物や血を吐き出しあたりにまき散らした。
「ヤワだな、六魔天将といえど鳩尾は弱いか、雑魚め」
「っ人間風情が……調子に、乗るなぁぁああ!」
サタンが高出力な魔法を俺に向けて打ち込んでくる。俺はそれを、身体強化を使わずにジャンプして避ける。
「ふむ、なんだこれは」
身体が軽い、まるで背中に翼でも生えたかのように軽々と動ける。
背中をさすってみるも何も生えてはいなかった。
「ま、その分動きやすいからいいか」
「この、人間がぁぁぁあああ!!」
サタンはがむしゃらに攻撃を仕掛けてきた。
右へ左へ拳を繰り出したり、魔法を撃ったり、怒りのまま我を忘れているかのように絶え間無く撃ち続ける。
「攻撃が雑になってるぞ」
俺はそれを全て避けながら、ある仕掛けを施していく。
ある程度、攻撃を避け続けているとサタンの攻撃が段々と遅くなり、そして止んだ。
「どうした?随分と疲れているようじゃないか」
「う、うるさい!」
やっぱ魔族でも疲れるもんなんだナー。肩で息してるし、だいぶ汗もかいてるし、表情にも焦りが見える。
それにしても、汗が胸やお腹を伝ってるのが何だか色っぽい。なんかいいな、でもそれが赤い鮮血だったら……
おっと、ついつい思考がそっちに流れてしまう。何故だろう、サタンが追い詰められ気味だから余裕が出てしまったのか?
まあいい、余計なことは考えずに倒すことに集中しよう。
「さっきまでの余裕はどうしたんだ?それでも六魔天将なのか?」
俺はサタンを挑発する。今のヤツならこの程度で激昂して飛びかかってくるはず。
「こ、の!我を、愚弄しおってぇぇぇええ!」
案の定サタンは激昂して俺に飛びかかろうとした瞬間だった。
ーーかかった!
「ぬ!?」
光の鎖のようなものがサタンを縛り付け、動きを封じた。
「俺がただ逃げ回ってただけだと思うなよ」
「き、貴様……!」
サタンが殺意を込めた目で俺を睨みつけ、何やら脱出しようと試みている。
「クソ、何だこれは!」
「お前の力を全て封じた。これで俺の防御魔法を突破した力も使えないだろう」
《魔封結界鎖》、光属性の最上級魔法だ。魔の力が強ければ強いほど強力な効果を発揮する。それが六魔天将となれば、力はほぼゼロに等しくなるだろう。
「さて、これでお前はもう動くことはできない」
俺はゆっくりとサタンに近寄る。
サタンは殺意と焦りの入り混じった声を上げた。
「く、来るな!」
「クックック、お前、よく見たら綺麗な顔してるじゃねえか。俺はな、そんなのを見るとーー」
ゆらぁとサタンの顔を見上げながらクーラスは不敵な笑みを浮かべて言う。
「ーー壊したくなるんだよ」
ゾクゾクッ
サタンは冷や汗をかき、怯えたような目つきでクーラスを見る。先ほどまでの様子とは大違いだ。
「や、やめろ!」
「さて、まずーー」
ドドォ
まずは何処から壊そうかと思っていると、背後から衝撃音が聞こえ、振り返るとまた魔族たちが集まってきていた。
「サタン様!」
「おのれ人間め!」
「よくも!」
十数体もの魔族が俺に殺意を向け、一斉に飛びかかってくる。
「チッ、お楽しみはまだお預けかっ!」
右から左から、または全方向から魔族が魔法や物理攻撃を仕掛け、それを一つ一つ迎撃していく。
するとサタンを縛り付けていた鎖の一部分が緩んだ。
「油断したな、死ねぇえ!」
鎖が緩んだ箇所、右腕で《魔封結界鎖》の一部分を破壊してそのままクーラスの背中に向け、最大出力で魔法を放とうとした。
ドパァン!
「ぬぐぁぁぁああ!?」
突如として右腕が破裂し、肘から先が無くなった。
「ふっ、お前の動きなんてお見通しなんだよ」
「ぐ、ぐぐぅ…おのれぇぇええ!」
サタンの動きが再び封られる。
わざと一部を緩ませれば、そこに力を集中させてくると思った。案の定ヤツは引っかかり魔力を集中させた、放出する出口を塞いでいるとも知らずに。
膨大な魔力が右腕に集中し、飽和して右腕が破裂したのだ。
「さてと、これで邪魔者は全員排除した」
「この、人間がぁぁああ!」
「いつまでその威勢が続くか、なっ!」
俺はゆっくりとサタンに近づいていき、手を鋭くさせ身体強化で使い、サタンの腹に突き刺した。
「がっ!ごぶぅ…!」
「暖かいな、これが魔族の中身か」
「ぎっ、が!ごのっ、人間、が……!」
「その余裕崩してやるよ」
俺は中で手を動かし、内臓を引っ掻き回した。
「ぐごっ、がっ!やめ……ごぶっ!」
サタンはキッと殺意を込めた目で睨む。
まだ抵抗できる気力があるのか、流石は六魔天将だな。
「なら、これなら……どうだっ!」
俺は腸と思われる物を掴むとそれを思い切り腹から引き抜いた。
グチュ、ズブブグチャ!
「ーーーーーー!」
サタンは声にならない絶叫をあげるとビクンビクンと痙攣して、白目を向いた。
気絶したか、けどまだだ、まだ終わらせない。
俺はサタンの頭頂部から脳に向けて指を突き立てた。
「《覚醒電流》」
「ががががががっ!」
脳から直接、高電圧の電気を流しサタンの意識を覚醒させる。もちろん、ショックで記憶が失われないように調整する。
「あが、が……」
「この程度で楽になれるとでも思ったか?」
コイツはアレスの仇、この程度で許せるはずもない。
「や、やめ……」
「やめない」
グチュグチュグチュ
俺は指を突き立てたまま指を回して、脳をかき混ぜる。
柔らかい、なんだか気持ちいい、これが脳の感触かぁ。今までにできなかった体験だ。
「アアアアアッ!」
「次はこっちだ」
ブチュッ
脳から指を引き抜き、次にサタンの両眼に親指を立てる。
眼球はまるでプチトマトを潰したかのような音を立てて破裂する。
「ガァァアア!」
ゴリュゴリュゴリュ
そのまま指を動かし中をかき混ぜる。その度に血が飛び散り、サタンは絶叫する。
なんとなくギュッと頭を絞るように圧迫してみると、血や脳脊髄液がポタポタと流れ出る。
ああ気持ちいい、サタンの悲鳴が絶妙なハーモニーとなって俺の心を踊らせる。
「ギァァアア!ヤ、ヤメッ、ギャァァァア!!」
「あはっ、あはははは!」
まだまだ元気よく鳴いてくれる、これなら人間相手では試せないことができそうだ。
「どこまでお前が耐えられるか、楽しませてくれよ」
「グギャァァァァァアアアアアアアア!!」
続いて俺はサタンの豊満な胸に手を置く。
「《材質変化》鉄、《形状変化》蜘蛛」
俺は自分の両手をスペインの蜘蛛という拷問器具に変化させる。そして鋭いカギ爪でサタンの胸に突き立てる。カギ爪は胸にズブリと突き刺さった。
「グギッ!」
「せー、のっ!」
そのまま思い切り手を引き上げると、掴まれた胸はカギ爪が突き刺さったところから傷口を広げ、一気にズタズタになった。
「ギャァァァアア!」
寄ってらっしゃい見てらっしゃい、中世の拷問ショーの始まりだ♩