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現実をみましょうよ~

作者: 男爵令嬢名無しさん

いじるといじるだけおかしくなるのでちょっと、ここで投稿。

数日後、冷静になって読み返してだめだめだったら下げますね。

「え~と、つまり、私が、工藤君に見向きもされないのはみづきちゃんのせいだって、みづきちゃんを逆恨みして、みづきちゃんを陥れるために、会社の重要機密を他社にリークした。と、いうこと?」


目の前で『証拠』とやらを握り締めて、後ろに社内でイケメン風(←ここ重要)と言われる男の子たちをしたがえたみづきちゃんが私を睨みつける。

男の子たちの私への目線も厳しい。


どうしようかなあ・・・


「みづきがA社の営業から聞いたんだ。間違いない。」


んん。

企画課の兼田くんと、総務の大木くん、営業2課の田浦くんと・・・あら、経理の砂山さん。

で、広報の工藤くんと。


社内でイケメン’風’って言われてるけど、更に頭に『残念な』ってついてること知らないかな。


「佐野課長、彼らに現実を教えてあげてくださいよ。」

私の後ろでニヤニヤしていた佐野課長に声をかける。

「え~ボクが?青葉さんが教えてあげればいいでしょう?」

「あの残念な人たちが私の言葉で正しく理解できるとは思えません。」


貴方が、いや、貴女がと譲り合っていたが、埒が明かないのでため息をひとつ落とすと、私は彼らに向き合った。


「まず、私は工藤君のことを好きじゃないです。貴方程度の容姿なら世間にざらにいますし、勘違いヤロウにココロを寄せるつもりは全くないです。他の皆さんも一緒です。あのね、イケメンとイケメン風は違うんです。貴女方は社内で残念なイケメン風って言われてるの。ご存知ない?」


「な・・・何を・・・工藤君たちはみんな格好いいよ、みんな社内で1,2を争うイケメンでしょう?」

とみづきちゃんが言った。

「は?ソレが?」

あっ思わず、人をソレ呼ばわりしちゃったわ。いかんいかん。

しかも複数形じゃないし(笑)


「あのですね、乙女ゲームじゃあるまいし、そんなマジイケメンがこんな会社に複数いるわけないじゃない?みづきちゃん良く見てよ?この会社だから、イケメン風って言われてるレベルだよ。その人たち。」

「うわ、こんな会社とかひどくない?」

「佐野課長は黙っててください。課長だってチョイチョイ悪風オヤジじゃないですか。チョイ悪の2段階も下な本当のオヤジですよ?」


みづきちゃんの乙女フィルターはどんだけ~?

ちょっと、爽やか風だったり、クール風だったり、チャラ男風だったりしているだけだから。


「え?え?」

「みづきちゃんも、ヒロイン風でしょ?まあ、がんばってカワイクしているのは認めるので私に関わらないようにしてくれてたら『あらあらカワイイわね。』ですませてあげたのに。会社の機密漏えいってなんなの?バカなの?みんなそろってバカ?」


「何をいっているんだ?お前が機密をA社に漏らしたのは確かなんだ。A社の伊藤だって認めている。」

工藤君が悪口をいわれたことに怒りを抑えられないらしくいつものさわやか風の仮面をとって声を荒げた。


誰だよ、伊藤って。A社のうちの担当は中野さんだし。


「で、そのリークされた会社の重要機密って何なの?」

「聞いて下さいよ、佐野課長、これです。」

みづきちゃんが差し出したのは会社の商品開発の日程表だった。

開発設計から量産、販売までの日程が乗っている確かに会社の重要機密。

災害時にはこれをファイルした分厚いフォルダを部長は抱えて逃げろといわれているようなやつ。

でもねええええ・・・・

「ああ、これか。」

「ええ、それなんですよ。」

佐野課長がため息をつく。

私もつきあってため息。


「みづきちゃん、これを彼女がどうやってA社に渡したって?」

「もちろん、eメールですよ。それを印刷して、証拠としてA社からもらいました。」

「ふううん?印刷したのはA社なんだね?」

「そうです。」

えっへん。と胸をはるみづきちゃん。

まさか、それがこの証拠の捏造の確認だってわかっていないのね。


「「それ、ありえないから。」」


日程表のマークはうちの社独自のもので外字を作成してマーク化してある。

社内のPCは外字辞書をネットワークで共有しているので社内では問題なく表示するが

社外のpcでは表示されない。

また、時期も特定できないように月表示も外字記号になっている。

一見すると丸で囲まれただけの’①’だが丸のドットを加工して外字にしてある。


「え?そんなの知らない・・・」

「は?」


社内でも日程会議に出席している人しか知らない事実だ。

私は課長の代理で出席したりもしているので知っていた。

残念なイケメン風たちや、みづきちゃんは社内でも信用度も低いので会議への出席どころか議事録すらみたことないと思われる。


「あのね、マジでこれって重要書類なんだよ?そのくらいセキュリティかけてあんの。でね、時々、社内のバカを見つけるためにフェイクを焼却予定書類に紛れ込ませて釣ってんの。そして、それを作成しているのは私なのよ。つまり、私はそれがフェイクだって知っているの。外部にリークなんてそもそもありえないけどね。」


「なんで、こんなすぐばれるような間抜けな真似をしたんだ?みんなぐるか?」


みづきちゃんのわけのわからない行動に踊らされただけであろうイケメン風たちは顔色を青くして目を泳がせる。みづきちゃんを責めたり、彼女だけを悪モノにしようとしない程度にまだ、みづきちゃんを想っているのだろう。すごいね、乙女ゲーム”風”わら


みづきちゃんはマジで乙女ゲームだとか思ってんのかな。

え?私、悪役?わら~ゲラゲラ


現実をみましょうよ~


あっでも機密漏えい事件はマジで現実なので

みづきちゃんは処分あると思うよ?

現実って辛いね。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かった。イケメン風であってイケメンじゃない 乙女ゲーム風…爆笑でした [一言] わら とは(笑)の事でしょうか?ちょっと分かりにくかった(私だけかな?)ので もしそうなら(笑)の方が…
[良い点] 書類の外字登録について、面白い発想だと思いました。 また今後も作品を楽しみにしています。
[気になる点] キャラの配置がおかしい 善良風の悪役が「悪意を持って悪事を行う」これが異常。かつがれて、とか、騙されてとかですら無く、やってる事は「明確な(ここが重要)悪事」。善意の押し付けや誰かを庇…
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