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野蛮人は北へ行く  作者: サワキ マツリ
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五日目 その六

 砥石に当てていた包丁の動きを止めた。口から出た溜め息はやたらと物憂げだった。まだ頭が、いや全身が重い。あれだけ疲れた一日だったのに寝つきも悪かったし眠りも浅かった。そのせいか、何やらイヤな夢を見た。リーゼルがいつまでも帰って来ないのに、夢の中のヨハンは仕方ないとそれを受け入れようとしていた。そこで一気に目が覚めた。全身が汗で濡れていた。ふざけるな。思い切り毒づきたくなった。どうして家族が戻らない事を受け入れようとするのか。納得なんて出来る訳がない。

 畜生。腕にまとわりついていた汗を払った。寝覚めは最悪だった。気合いを入れるように冷水で顔を洗い両手で頬を張った。

 眠りが浅かったせいか、体がズッシリと重い。頭の中にモヤがかかっているようだった。あれだけの事があったのに、いやあったからこそ気持ちが昂ってしまったせいで眠れなかったのか。

 眠る直前までみんなの事を考えていた。意識が戻ったイリナを見た時、いつも通りの憎まれ口を聞けた時、鼻の奥がツンとした。心の底から良かったと思った。だが、その後の方が大変だった。少なくともヨハンには。普段の凛とした佇まいは微塵もなく、溢れる感情の奔流を撒き散らして泣き叫ぶミリアムを見るのは苦痛でしかなかった。気持ちが判るだけに尚更辛かった。一晩経ったが、少しはよくなったのだろうか。それに、カティは……。頭の中で心配事がグルグル音を立てて回っている。眠れないのもある意味当たり前なのかも知れない。

 それだけではない。

 あいつは、一体何なのか。死にかけたイリナを生き返らせ、重傷を負っていたみんなをあっという間に全快させた。イリナは昨夜ウォッカと何を話したのだろう。聞きたい事は山ほどある。直接助けられたイリナなら尚更だろう。聞いたとしても理解出来ないかも知れない。ウォッカが起こした事はヨハン達の理解を超えている。だからでこそ知っておきたいと言う思いもあるが。

 だが知らなくても、いや知らない方がいい事も間違いなくある。そういう類いのものなのかも知れない。出来ない事もある、あの時確かにウォッカはそう言った。そうだ、もし生き返らせる事が出来たら、そんな事が可能だとしたら……。

 それは、もう人間ではない。死から戻った、帰って来た人間になるのではないか。一度死んで生き返った人間を果たして人間と言えるのか。生き返らせる事は出来ないにしても、あいつはそれに極めて近い力を持っている事になる。

 ウォッカが聞かせたあの話が冗談には思えなくなって来た。そして死人が生き返る話について何故あんなに詳しく知っているのかも理解出来た。自分に深く関わる事を把握するのは当然だ。逆に知らない方がおかしい。あいつなら自分と深く関わっている(と思われる)知識を得ようとしないほど馬鹿ではない。食事と同じだ。生きるために必要なものなら何でも取り入れる。それが故の知識だ。詳しく知っていて当然だろう。

 それが頭の奥まで浸透すると音もなく体が冷えて行った。生き返らせる事は出来ない。でもそれに類する、極近い力を備えている。それは確かだ。昨日は間に合ったからイリナは息を吹き返した。ウォッカも心底安堵したに違いない。だがもし仮に間に合わなかったら、あいつは今一体どうなっていたのだろう。治す事は出来る。でも生き返らせる事が出来ない故になくした時の苦悩は尋常ではないハズだ。悔しいどころの話では済まない。胸が張り裂けるかナイフで全身を切り裂かれるくらいに、いやそれ以上の苦痛に苛まれてもおかしくない。そう思うと酷く中途半端な気がした。蘇生させる事が出来たら恐れる事もなくなるだろうに。

 そこまで考えて我に返った。いつしか異常と感じた考え方を信じられないくらいにあっさり受け入れようとしている。なまじウォッカのような力があればこそそれを、死から再生させる力を望むのではないか。それが、その発想がウォッカの力を、生を冒涜している事にようやく気付いた。何を考えているんだ、俺は。助けてくれた仲間に対して何て事を……。そんな不謹慎な事を考えていた自分がイヤになった。人を馬鹿にするにも程がある。完全に恩を仇で返す行為だ。

 握っていた鎌を床に置いた。とても仕事に集中出来るような状態ではない。顎筋に汗が滴り落ちた。それを拭う事もせず工房のドアを開ける。一階に上がると親方が椅子に腰を下ろしたままじっと外を睨んでいた。ヨハンに気付くと微かに笑った。いつも通りの不器用な笑顔だった。隣の椅子に座る。

「昨日はご苦労だったな」

「いえ」

 別にこれと言って何もしていない。謙遜でも何でもなく、それが嘘偽りのない本心だった。ウォッカがしてくれた事に

比べたらそれこそ鼻クソのようなものだ。

師匠は申し訳なさそうな、でも何処か探るような目でヨハンを見た。ヨハンも気付いたが敢えて無視した。

「本当に、みんな無事なんだな」

「はい」

 素直に頷いた。

 色々と悩んだが、誰も怪我をしていないとしか話さなかった。行き過ぎると確実にボロが出るのは目に見えていた。でもカティが拉致された事は正直に話した。絶対に司祭様には言わないように言い含めた上で。少なくとも、ウォッカがした事はヨハンには説明出来ない。疑問をぶつけられても首を横に振るしかない。ならば最初から触れるべきではない。

 奴らに襲われたが、気絶させられただけで怪我には到っていない。これならば仮にイリナや旦那さんを今後見かける事があっても疑問に思われる事はない。

 溜め息を吐いた親方の顔から力が抜けた。昨夜何度も話した事でも夜が明けるとこうしてまた尋ねる。それだけ気掛かりなのだろう。

「今、俺らに出来る事って言ったら、どんな事がありますかね」

「今更そんな事訊くなよ」

 親方はうんざりしたように顔を歪めた。そんなのもう判り切ってる事だろ? 普段だったらどやしつけられていただろう。そうしないのはヨハンが昨日の出来事に堪えている事を知っているからだ。みんな優しい。

「信じて待つ、まずはそれだろ」

「そうですね」

「それと、」

 親方は手元に置いていた紙切れをヨハンに寄越した。

「これは……」

「覚えてる限り正確に書いたつもりなんだが」

 何処かの間取り図だった。一般的な家屋ではない。かなり広い。ハッとした。砦だ。

「行った事があるんですか」

「かなり昔に何度かな」

「何処に何があるか判れば、みんなを助け出す事も……」

 そこから先は言葉が続かなかった。ダメだ、これだけでは足りない。

気付いたのか、親方も顔をしかめた。

「何処に何があるか判っても、何処に誰がいるのか判らなけりゃ意味がない」

 砦の外はまだ見れば判るが、中はそうもいかない。何処に見張りがいるのか、それがハッキリしない限り侵入は出来ない。

 胸を掻きむしりたくなった。人質と言う足枷の重さが全身に圧し掛かる。

「確かに非常に厳しいですけど、方法はあると思います」

 かなり他力本願な部分もありますが。言い添えると親方の眉間にシワが寄った。

「取り敢えず、聞いとこうか」

「奴らの兵士を拉致して内情を聞き出すんです」

 拉致した上で尋問、或いは拷問もしなければならないかも知れない。それに、奴らに気付かれずに人一人を連れ去らなければならないのだ、決して簡単に事は運ばない。

「それをウォッカに頼もう、って腹積もりか」

 頷くと親方は肩を上下させてゆっくり息を吐いた。沈んでいないが浮きもしない、そんな顔をしていた。

「勿論俺にも出来る事は手伝います。あいつばかりに迷惑はかけられない」

「そういう問題じゃねえ」

 親方は静かに言った。いつもとは雰囲気が違う。

「お前剣術を習ってるし剣も扱ってるからそれがどんな代物なのか充分判ってる。そうだろ?」

 頷くと親方の眉間のシワが一層深くなった。怒っていると言うより苦悩するような表情だった。

「じゃ、実際に真剣で誰かを斬れるか?」

 即答出来なかった。応えに詰まるのではなく、安易に応えられなかった。

 剣や剣術がどんなものなのかは理解しているつもりだ。でもそれで誰かを斬ると言うのは全く違う次元の話になる。斬る事に抵抗を覚えるハズだ。

 首を横に振った。絶対に出来ない。

「それが当たり前なんだ。人を殺す、殺さなくてもそれに近い行動には必ず抵抗が伴うんだよ」

 返す言葉が見つからなかった。軽はずみに口にしていい言葉ではなかった。それに今気付いた。

 でも退く訳には行かない。砦の中の情報を得ない事には話が始まらないのだ。

「でも、今回はやるとしても拉致するだけだしそこまで大袈裟な事では……」

「変わらねえよ」

 何一つな。親方はやっぱり首を横に振った。

「人一人拐うって行為も既に俺達の日常から相当離れた場所にある。普通に考えれば、法に則ればそれだって立派な犯罪だぜ?」

 そんな事くらい判っている。でも今回は目的が目的だ。そうしなければこちらがやられる。こんなところで綺麗事を持ち出されるなんて考えもしなかった。

「いいか、犯罪云々じゃなく拉致って行為そのものも既に普通じゃねえんだ。目的が俺達の利に叶うものでもおいそれと実行に移せるもんじゃねえだろ」

 お前は出来るのかよ。直接そう言われた訳ではない。だが目が、表情が如実にそう語っていた。

「それだけじゃねえよな」

 応えに窮したヨハンに親方は尚も詰め寄る。

「奴らに気付かれずに敵をかっ拐うなんて口で言うほど容易じゃねえ。お前、さっき協力出来る事があるなら何でもするって言ったよな? 出来るのかよ?」

 喉元に抜き身の刃を突き付けられたように体が強張る。応えられなかった。

 物理的にも心理的にも無理だった。人としての一線はそう容易く越えられるものではない。仮にそれが出来たとしても、人一人を誰の目にも触れる事なく拉致出来る技術などない。

 ウォッカを後押ししたいと言う気持ちに嘘も偽りもない。でも、ヨハンに出来る事など最初から何一つなかった。全てが他力本願だった。気持ちだけが勝手に先走り、目の前の光景が、現実が全く見えていなかった。全てはヨハンの願望が見せた絵空事に過ぎなかったのだ。それにようやく気付いた。いや、気付かされた。

 膝の上に載せていた両手が音を立てて震えた。視界が滲んだまま顔を上げる。親方が苦笑いしてヨハンを見ていた。母親のお気に入りの食器を割った瞬間を目にした父親のような目だった。ったく、しょうがねえなあ。

「考えてる事はよく判るよ」

 いつもとは表情も雰囲気も違う。丸っきり父親の顔をしていた。耳が熱くなった。

「だがな、今の提案は聞き入れ難い。何れにしてもお前には無理だ」

 返す言葉もなかった。気持ちばかりが先行していて目の前にあるものが、現実が見えていなかった。何よりも自分で自分が判っていなかった。格好悪すぎて顔も上げられない。

「誤解するなよ。別にお前を馬鹿にしてる訳じゃねえ。お前にはそっち側には行って欲しくない、いや絶対に行っちゃいけねえ、それだけさ」

 親方の言うそっち側が何処を起点にして分かれているのかが咄嗟に理解出来なかった。そうではない。何を言っているのかがそもそも判らない。

「お前にそんな事させたら俺があっちにいった時にお前の親父に合わせる顔がねえ。だからヨハンはここにいろ」

 親方はゆっくりと首を横に振った。

 人としての一線を越えるな、そう言っているのだ。それにようやく思い至った。

「目的が手段を正当化するならそれこそ何でもありになっちまう。そんな事になったら法も秩序もあったもんじゃねえ、それこそ奴らと同類だ。ただの獣と何ら変わらねえだろ」

 奴らは自分達の居場所を確保するために無関係なこの街を襲った。それだけではない。街の住民を殺し、人質と言う足枷を嵌めた。どいつもこいつもろくでなしを通り越した人でなし、いや人殺しだ。

 そんな奴らと同じ立場に成り下がるなど死んでもごめんだった。少なくとも無関係の相手を平気で蹂躙するような人間にはなりたくない。

「彼なら、ウォッカならそれが出来ると思うのか?」

 開け放たれた窓から差し込む日差しに手をかざしながら親方は言った。目は窓の外に向けられている。

 何秒か考えた。でも素直に頷いていた。ウォッカにはあいつらの下っ端程度なら問題なく撃退出来るくらいの力がある。昨日イリナ達を痛めつけた奴に勝てるかどうかは判らないが。人を殴る蹴るする事に躊躇いはないが、それは飽くまで相手次第だ。砦の連中とは根本的に違う。だから、あいつが悪人かと聞かれたら全力で首を横に振る。そうでなければ自分の怪我をそっちのけにして誰かを助けようとする訳がない。あいつが善人でなかったら世の中の大抵の人間が悪人になりそうだ。

 それに、言い出しっぺは他ならぬヨハンだ。それを今更覆せないしその気もない。極僅かでもいい、どんな些細な事でもいい。ホンの少しでもウォッカの、いや誰かの力になりたかった。

「あいつなら、多分難なく出来る気がします」

「そうだな」

 正確なものではないが、その一端くらいは親方も実際目の当たりにしている。それだけでもあいつが普通ではない何かを持っていると知るには充分だ。実際それだけのものを持っている。そして武器としてだけではなく、盾としての力も備えている。頼りになるのを優に通り越して実に心強い。あいつが今ここにいなかったら、そう思うとゾッとする。

「俺もそう思う」

 親方は相変わらず窓の外を睨んだまま言った。ヨハンには何処か不貞腐れているように見えた。どうしてそんな顔をするのだろう。

「彼は奴らとは明らかに違う。だが俺らともピッタリとは重ならない」

 ならばウォッカの立ち位置は一体何処なのか。右か左か、それとも前か後ろか、或いは斜め上に浮いて漂っているのか。昨日見せた力にしてもそうだが、これまで係わって来た人とは明らかに違う何かを備えている。その何かがヨハンには判らなかった。

「ウォッカも、俺らとは明らかに違う世界の住人だよ」

 はい。そう応えるのが精一杯だった。人とは明らかに違う何かを備えた、人ではない何か、それがウォッカなのかも知れない。

 でも絶対に敵ではない。むしろ実に心強い、頼もしい味方だ。あいつの協力なくしてこれから事は運ばない。でも何をどうすればいいのか、どうすべきなのか。今手っ取り早く手をつけられる事があるとすればそれを考える事くらいしかない。でも何もないより遥かにいい。

 ヨハンも釣られるようにして窓の外を見た。気分とは対照的に、外は腹立たしいくらいに清々しく晴れ渡っている。芝生に寝転がって昼寝でも出来たらどれだけ気が楽か。

「二人はいつ頃戻りますかね」

「さあな。だがいい加減戻らねえとジェイクの奴も参っちまう」

 司祭様を出汁に使う処にこの人の可愛さが窺える。全く素直じゃない。

司祭様は昨日あの直後に引っくり返ったそうだ。自責の念に駆られてと言う事だろう。気持ちは判るが司祭様には何の責任もない。ヨハンだって同じ立場に立たされていたら何をしていたか判らない。誰も司祭様を責める事も出来ないし、その資格もない。

 それからずっとうなされている。心中を思うだけで胸が苦しくなる。もっと楽にして欲しいけど司祭様の立場や性格を考えるとそれも難しい。だから今こうして苦しんでいる。

「ジェイクが元気になるようなものを作るって二人とも張り切ってたからな、戻らねえ事には支度も出来ねえだろ」

 腹が減ったからさっさと帰って来て欲しいだけなのに、どうしてそれが言えないのか。そこがおかしくていつも笑いそうになる。

 ふと、表の方から足音が近付いて来るのが聞こえた。まず二人ではないなと思った。どんなに急いでいてもこんな慌ただしい走り方は絶対にしない。特にレンは。

 足音が家の前を通り過ぎようとした時、乱暴な音を立ててドアが開いた。髪を振り乱したレンが肩で激しく息をしながら立っていた。額から絶え間なく滴る汗を拭う事もせず、目を血走らせたまま胸に手を置いていた。

 ただ事ではない何かがあった事は間違いない。ただ余りに唐突過ぎてかける言葉が見つからなかった。どう声をかけたらいいか判らない。

「おいレン、何があった!」

 親方が声を荒げた。リーゼルやヨハンが怒鳴り付けられるのは今に始まった話ではないが、それがレンとなると事情は全く違う。そんな光景は見た事もない。それだけ尋常ではない事が起こった、それか起ころうとしている。

「大変なの」

 レンは持っていたカゴを床に落とした。空いた両手で頭を抱える。

「レン姉、女将さんはどうしたんだよ!」

「遅くなるから置いてきた! そんな事より!」

 母親を置いてきぼりにする事がそんな事で済んでしまうなんて一体全体何が起こったのか。

「大変なの!」

 レンはヨハンの両肩を掴んだ。手が、身体中が激しく震えている。

「レン姉、頼むから何があったのか落ち着いて説明してくれ。そうでないと何が大変なのかこっちはサッパリ判らねえ」

 親方が空いていた椅子を勧めたがレンは激しく頭を振った。

「そんな暇ないの! 早く、急がないと……!」

隣を見ると親方が今度は頭を抱えていた。すっかり錯乱していて話にならない。

「レン、いいか。取り敢えず胸に手ぇ置いて深呼吸しろ」

 親方は無理矢理娘の手を取ると胸に押し付けた。泳いでいた目がようやく焦点を結んだ。

「さっき母さんと買い物してたら、奴らが街の中央広場で何か組み立ててるのが見えて……」

 また目が虚ろになっていく。それくらい激しく動揺しているのだ。

「慌てなくていい。ゆっくり一言ずつ話してくれ」

 今にも崩れそうな娘の体を支えながら父は言った。とてもではないが、こうやって誰かが手を添えていないと立っていられない。

「気になってしばらく見てたら随分高い台か何かで、よく見たら……」

 隣に立っている親方と目が合った。そこから先は積極的には聞きたくなかった。だが聞かない訳にもいかなかった。この街で起ころうとしている事はどんな些細な事でも他人事では済まされない。

「絞首台だったの……」

 聞いているヨハンの方が卒倒するところだった。意識が飛びかけたのは確かだ。倒れそうになった体を机に手を突いて辛うじて支える。

「だから、あいつらに聞いてみたの。何を始めるのか、って。そしたら……」

 レンは目を大きく見開いた。両手で口を覆う。

「何が起こるって言うんだよ! 何が始まるんだよ!」

 気付けばヨハンもすっかり冷静さを失っていた。どんな意図が絡んでいるのか定かではないが、奴らが誰かを吊るそうとしている事は間違いない。

 それは一体誰なのか。

「そしたら……!」


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