大地と島民の思いの共鳴
北海道に牧場士を目指していた大地少年がいた。大地は、動物がすきで土手作業を嫌がらない。別に家が牧場をやってる訳ではなく、親が英才教育をさせた訳でもない。
彼は高校卒業後、牧場士育成学校に推薦合格した。
学校内では、優秀で「平成の宮沢賢治」と言われ、
卒業後、ある有名な牧場で見習いとしてではなく、立派な牧場士として働き、後継ぎになるかもしれないと騒がれた程だ。
だが、或る時人生の分岐点を選べざる終えない事が起きた。
ある日、夢の中に女神が出てきて、こう囁いた。
「私が居る湖のある島は、世界体戦を境に滅んでいき、遂には地図に載らない島となりました。そこでお願いがあります。私達の島を発展させて下さい。」と
大地は、神のお導きと考え、包み隠さず、牧場の主人に話した。主人は反対せず、「自分のやりたいようにしなさい。だけど、恋しくなったらいつでも帰って来なさい。」と伝えた。父親も反対しなかった。父親はこう言い残した。
「絶対に俺や母さんより早死にだけはするな。俺達を悲しませるな。」と
彼は決心した。島を発展させて見せると。だが、大事な事を忘れていた。島がどこにあるか分からないのだ。