センタビワタリ
そんなに足下から
ぎゅうぎゅう
絞られたら
ツイストドーナツ
つんざくような痛み
だけど頭は真っ直ぐ前を
向いているべき
起きて目をちゃんと
開けて
まだまだ絞られて
お腹はとっくに反転してる
中身は黒か
チョココロネ
ああ痛い痛い
穴と言う穴から
痛みが噴き出すようだ
でももう少しだから
我慢して
口は一文字に
真っ直ぐ締めて
じっとしていて
もうちょっとだから
ほらね
ほらきた
喉もとのとこまで
きたのが分かるでしょ
だけどああもう
だいぶ苦しそうだ
口は泡ぶくまみれだ
目も真っ赤なゼリーのようだ
ひどい有り様だ
苦しいだろうねぇ
それでも口は
一文字にしている
頭も真っ直ぐ
前を向いている
そうしながら
途方もなく短い間隔で
あちらとこちらを
いったりきたり
しているんだろう
爛れた意識を失うことも
できないのは
苦しいだろうねぇ
でももうじきだから
皆この時のために
あったことなんだから
キリキリ巻いて
固くよじれたゴムが
今にバチンと弾け飛ぶ
この時のために
わかるかい
君もまさに弾けとぶ
足下からぎゅうぎゅう
首まで絞られて
甘んじて回転するのを
もっとも拒んだ
その一点で
突然
バチン
鳴る音はどんなに
高らかだろう
そしたらすぐに
上昇気流にのるんだよ
気流は
きりなく真っ青だから
君は驚いて
凍えるだろう
それから
とても速いから
あっと言う間に
到着するだろう
君は星を見て
また戻ってくればいい
そしたらまた
ぎゅうぎゅうだ
さて
君の首
ちょうどいい案配だ
わかるだろ
もう何時でも
おかしくない
さあさあ
じきだから
さあ
さあ
さあ
あ
あ
あぁ
なんて
ふざけた
軌道