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繭のほころび  作者: 変汁
6/22

このような事があった場合、ドラマのようには行かない。


事故死したとか暴漢に襲われたと言ったニュースを目にしたり、会社の同期や先輩からLINEで知らされる、と言った事はまずありはしない。


皆無と言っていい。


現れなかったのは単に忘れていたか、面倒になったに過ぎないだろう。


営業職なんてすっぽかされ当然な世界だと思っていなければやってられない。


なので美香が怒りに震えるといった事は一切なかった。


女だから舐められているとは思わないが、単に又かという気持ちを抱えながら、美香は電車に乗り込み帰路へと向かった。


駅前の牛丼屋で大盛りを持ち帰りし、食べずにシャワーを浴びた。


ビールはなかったが、気にならなかった。


元々、アルコールはそれほど好きじゃない。


付き合い程度で飲んだりするが、美味しい!と感じた事は数える程しかなかった。


サブスクで適当なアニメを見ながら食事をした。


気づいたら大盛り牛丼も食べ切っていて、何となく物足りずバナナを食べた。


こんな時に彼氏がいたらなーと思う。


どうでも良い話で時間潰しになるし、声を聞くのが面倒ならLINEでいい。


けどそのような相手はいない。


友達もいるにはいるが、頻繁に連絡を取り合う程の仲ではなかった。


美香がそう思っているのだから相手も自分の事をその程度の友達という認識だろう。


よほどの事が無ければ連絡は来ないし、しない。


けど1度話し出せば余裕で数時間はあっという間だった。


一瞬、迷ってスマホに伸ばした手を止めた。


やめとこ。


温くなったお茶を口に含みTVを消した。


歯を磨きグラスを洗う。


肌のお手入れを終えると、寝室へと向かった。


眠気はなかったがベッドで横になりたかった。

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