1. 主は人々に全生涯の悔い改めを求めた。
注釈にあるマタイによる福音書4章は、イエスの活動開始を語る。
17 この時からイエスは教えを宣べはじめて言われた、「悔い改めよ、天国は近づいた」。
天国へ入るには、悔い改めなければならない。これは、アダムとイブが犯した原罪を指す(創世記3章)。
14 主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。
15 わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。
16 つぎに女に言われた、「わたしはあなたの産みの苦しみを大いに増す。あなたは苦しんで子を産む。それでもなお、あなたは夫を慕い、彼はあなたを治めるであろう」。
17 更に人に言われた、「あなたが妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた木から取って食べたので、地はあなたのためにのろわれ、あなたは一生、苦しんで地から食物を取る。
18 地はあなたのために、いばらとあざみとを生じ、あなたは野の草を食べるであろう。
19 あなたは顔に汗してパンを食たべ、ついに土に帰かえる、あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。
これが「原罪」と呼ばれる、最初の人間が知恵を得て、神から離れた事件である。これにより、人間は永遠の生命を失い、死を迎えるようになったという話。…知らんがな。と言われそうだが、これがユダヤ教・キリスト教の根本にある。人間とは罪を背負った(死すべき)存在だから、罪を償い、神の赦しを得て初めて、神の国に入ることができる、という思想。
対して仏教は、実はヒンズー教の一派に数えられ、「リグ・ヴェーダ』以来の教えを汲む。すなわち、人に限らず生きとし生けるものは輪廻転生するものと捉え、罪業は、輪廻転生の条件でしかない。死んで畜生道に落ちた者は、畜生としての生を全うして生まれ変わる。地獄に落ちる罪を犯した者は、死んで地獄に生まれ変わる。この無限に続く輪環から逃れるには、悟りを開き涅槃に至るしかないと教える。
このように価値観ひいては世界観が違うため、お互いがお互いを悪魔として殺し合うのが宗教戦争であるが、それは置いておこう。