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桃源郷


桃源郷


ぽっぽが不思議な夢を見た次の朝、みんなで街を目指して移動を始めた。


移動中、ぽっぽは少しぽるんと距離ができている。


「みんな、今日中にハヤテの城下町まで移動したいと思うんだ。だから、今日は寄り道はしないよっ!」


りゅねは、先頭に立ってみんなに声をかける。城下町までは、あと1日ほどの距離だがこのままのペースでは、何日かかるか分からない。


しばらく進むと、桃のいい香りがしてきた。


「うわー!!いい匂いー!!」


ぽっぽが、桃の匂いに誘われて道を逸れそうになる。


「だーかーらー!寄り道はダメだってばー!!」


りゅねは、ぽっぽの手を必死に引っ張る。しかし、ぽっぽよりもタチの悪い…ぽるんが匂いにつられて走って行ってしまった。


「あ〜…やっぱりこうなるのか…。」


りゅねは、ため息をつきながらもいい桃の香りに誘われて行ってしまった。


桃源郷は、桃の木が立ち並び一年中、桃の香りであふれていた。


桃源郷は、甘い桃の香りで旅人を誘い込む。誘い込まれた旅人は一生出られず家に帰ってこなかったり、廃人のように笑って一生を終えたりあまりいい話を聞かなかった。


そのため、りゅねは、みんなを行かせない様にしたかったのだが、りゅねまで誘いに乗ってしまったのだからどうしようもない。


ぽっぽたちの旅は、ここで終わってしまった。


と言うことはなく、はるはるは、精霊であるため桃源郷の誘いは効かなかった。


しばらく、ぽっぽたちが楽しく笑っているのを見ていたが明らかに様子がおかしくなってきているのを見てみんなに水魔法を(頭から冷たい水攻撃)かける。


「ひゃっ!!冷たいっ!はるはる、何するんだよぉ〜!!」


はるはるに、冷たい水を頭からぶっかけられたみんなは、口々に文句を言いながらも目を覚ます。


「まったく!りゅねまで一緒になってヘラヘラ笑ってたんじゃこの旅は進まないでしょ?どうするの?この桃源郷にテント張るの?」


朝、出発してほとんど立っていなかったはずだがすでに夕方になっている。


「時間が異常に早くすぎてる…。もう夕方に。」


りゅねは、今日中にハヤテの城下町に行くつもりだったのにと嘆いている。


「ううん。りゅね。それは違うよ。」


はるはるが、リュネの顔の近くに行き状況を説明する。


「あのね。この夕焼けは、桃源郷に来てから3回目なの。あなたたちは、3日間寝てないのよ。」


はるはるから、衝撃的なことを言われる。


「さっさと出て、どこかにテント貼ろう。こんなところにいつまでもいると、城下町に着くのなんていつになるか分からないょ。」


りゅねは、みんなに声をかけていきぽるんのお尻を押しながら桃源郷を後にした。



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