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あのぼりさんってなに?


 あのぼりさんってなに?


 ぽっぽたちは、桃源郷から逃れて、ようやくハヤテ周辺の町に到着する。


「ぽっぽちゃん!やっと着いたねぇ~!!」


 りゅねは、街の入り口の門の前まで走っていきながらぽっぽに話しかける。ぽっぽもそのあとをついて走り出す。


「ぽっぽちゃーん!走ったら危ないよぉ~!!」


 その後ろから、りさりさが追いかけていく。その肩には、はるるが乗っている。さらにその後方からは、ぽるんがおにぎりを食べながらどすどす歩いてくる。


「こら、お前たちはどこの者だ?ちゃんと通行証を出してから入りなさい。」


 りゅねが走って門を潜り抜けようとすると、門番のおっちゃんがりゅねの手を引っ張って止める。


「えっ!通行証なんって持ってないよぉ。どうしようはるる?」


 ぽっぽが、困ってはるるの顔を見る。はるるは、りさりさの顔を見て


「りさりさ。前、王様に会った時に何かもらってなかった?」


 と聞いている。


「あっ!そういえば・・・・。」


 りさりさは自分のリュックをごそごそとあさっていると、


「あった!この手紙を門番に見せればいいって言ってた。」


 りさりさは、王様からもらった手紙を門番に渡す。「手紙じゃなくって、通行手形なんだけどなぁ・・・。」とぼそぼそ言いながら、もう一人の門番に手紙を見せている。


「「なっ!!なんとっ!!!」」


 手紙を見ていた2人の門番は、文章を読み刻印を再度確認すると態度が一変する。


「お嬢様がた。どうぞお通り下さい。あと、これをお持ちください。これを見せれば、この街の大概の場所には無条件で入ることができます。」


 ぽっぽの手に、金色のドラゴンの刻印が押された木でできた手形が渡される。


「きれいでかっこいい手形ね。もし無くした時のために、スマホで写メっとこっと。」


 パシャパシャと、手形や入口周辺の写真を撮っていると、


「おや、お嬢さんのそれはアーティーファクトじゃな。珍しいものをもっとるのぉ。」


 白い顎ひげをたくわえた白髪のおじいさんが話しかけてきた。


「うん、これはね、森の中の洞くつで見つけたんだよぉ。あーぢぃ・・・?ふぁると・・・?っていうものなの?」


 ぽっぽは、おじいさんに説明する。


「あーぢぃふぁるとじゃのうて、アーティーファクトじゃ。(古代遺跡)あるいは(失われた技術)という意味じゃな。大昔の遺物じゃわい。しっかしまだ動くものは、200年生きているわしでも初めて見たわい。」


 しばらくおじいさんと話をしていると、


「珍しいもんじゃから、なくしたり盗まれたりせんように気を付けるんじゃぞ。おぬしらがいた森のように町は安全ではないからの。」


 と、言い残し街から出ていった。


「あのおじいさん。さらっと200年生きているって・・・。うちも1000年生きてるけど、200年生きている人間は初めて見たわ。あっちのほうが、アーティーファクトじゃないの。」


 リサリサも、さらっとおかしな年齢を暴露する。それを聞いていたはるるは目を丸くして驚いていた。



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