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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第二章 冒険者
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人里をめざして

ルースミアの頭にしがみつき大空へと出る。

洞窟を出ると緩やかな水平飛行になったのを感じ目を開けて辺りを見回す。


空気が澄んでいて日差しが眩しい。

眼下には今さっきまでいた場所の外観が見て取れた。

巨大な火山でルースミアは中腹辺りに開いている穴から出て来たようだ。


「街に行きたいけどルースミアの姿が見られるときっと街がパニックになるから、遠すぎず近すぎない場所に降りてそこから歩いて行こう」

「うむ、ここから一番近いのは北上したところに壁に囲まれた街があるが、そこで良いのか?」

「その街に行くまでに村とかはあるのかな?

無い様なら南から北上するのは怪しまれると思うんだ」

「無いな。

なら北東に行って降りれば、北にある街と東にある街の間になるぞ」

「じゃあそこにしよう。

多分街道があって人の往来もあると思うから、そっちの方が色々と理由付けやすいと思う」


ルースミアは人間とは面倒だなと一言言うと北東に飛行して行く。

低空飛行になりそのまま木々がバラついている場所に着地する。


「降りる前に低空で移動したから多分我の姿は見られていないはずだ」


俺が頭から降りるとルースミアは人型になる。

ローブを手渡し着るのを待っている間に大袋を間近で見ると、サンタクロースが持つ袋ぐらいデカかった。

ドラゴンが牙に引っ掛けて持って行くぐらいだからなぁと思っていると、ローブを着終えたルースミアが大袋を背負おうとする。


「ちょ、ちょっと待って、もっと小さいのじゃないと目立ちすぎだよ」

「そうなのか?

なら主が持っている鞄ぐらいのものもあるからそれに入れるか」


そう言うと大袋から鞄を取り出しそれに大袋を入れると俺の方に鞄を渡してくる。


「主が持て。

我より主の方が世界は違えど人間社会は詳しいだろう。

我には人間の財宝の使い方は分からないから必要であれば使っていい」


おおう!俺一気に金持ちになったよ。

とは言えこれは俺のものでは無いし、頭の良いドラゴンが人間社会に馴染んだ頃に無駄遣いがバレたら即俺終了だな。


ルースミアは『魔法の鞄』の使い方を教えてくれる。

その際注意されたのが、財宝の中にある貨幣以外の物は呪いの魔法がかかっている物もあるかもしれないから触れない様に言われた。


今まで俺が持っていた鞄を魔法の鞄に入れ、無くしたり盗まれない様にたすき掛けに肩にかける。


準備が整い、いざ街へと思ったが方角分からん、と思ったらルースミアが方角を教えてくれた。

木々を避けながら街道目指して進んでいくと、急にルースミアが俺の腕を掴む。


「待て、臭いのがいる」

「え?臭いの?」

「この匂い、間違いない。

ゴブリンだな」


やっぱいるんだゴブリン。

と言うかルースミアは大丈夫だろうけど、俺ヤバくね?

そうしているうちにゴブリンが5匹姿を現した。



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