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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第一章 洞窟と竜
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チート能力

俺よえええええええ


結論、俺にチートはない。

考えうる全てをチェックした。


まずスマホ、普通に電波無し、バッテリー残量50%を切りかけ心許ない。決してバッテリー無限の謎電波とかは無かった。


続いてステータス。

ステータスオープン、と色々試そうとしたが、レッドドラゴン曰くその様なレベルやステータスなどと言うものは無いぞ?との事。

あっけなく撃沈する。


超能力

床にあるコインを1枚指で折り曲げようとしてみる。

普通に硬かった。

レッドドラゴンに向かって鑑定、識別を試すも何もなく、レッドドラゴンに何か分かったか?とニヤニヤした顔で言う。

馬鹿にされたのが分かったよ。



故に今後の身の振り方を聞かれた時に、この世界で凡才の俺には生きていく術は無いと思った。

そもそも今いるここも、ダンジョンデプス30はあるらしい。


ちなみにこの世界でのダンジョンはダンジョンデプスと言う表現でダンジョンの深さを表現しているらしい。

つまり1階層しかなくても、最深部まで何日もかかる様ならばダンジョンのデプスは上がるとの事らしい。

また数字は『洞窟の最深部に辿り着くには』を表す日数らしい。

この日数は人間が勝手に決めているため、どういう理屈での日数かは分からないとの事だった。

これは今目の前にいるレッドドラゴンの母親が幼竜期に教え込んだ知識らしい。



そうなるとここから30日かかるとされる地上まで脱出する術もなく、仮に運良く脱出出来たとしても人が住む場所にたどり着かなくてはならない。

更には金もない、すでに積んでいる自身の状況に愕然としているとレッドドラゴンから驚くべき提案をしてきた。


「我と旅でもするか?」

「え?はい?

俺の知識同様でドラゴンと言えば、金銀財宝に囲まれて住処で惰眠をむさぼるのが一般的なんですよね?」

「うむ、惰眠は余計だが大体そんなものだ。

だがここ最近、我の財宝を狙って来る輩が異常に増えていてな…」


とレッドドラゴンが最近の状況を説明する。


「主は非常に興味深く、話を聞いていて飽きない。そして一緒に旅をすれば、もしかすれば元の世界に戻る術が見つかるかもしれぬ。

そして我は我で旅をすることで新たな安住の住処を見つけられるかもしれぬ。

ほれ利害一致するであろう?」


確かに利益はある。ただ俺の方が利益が多い気もしたが、安住の住処探しは切実そうであった。

そんなに異世界人である俺から色々話を聞けると言うのは魅力なんだろうか?

などと考えていると、レッドドラゴンは妙に了承の返事を期待している様に見える。

何か思惑でもと勘ぐるが正直なところ俺に選択の余地など無かった。


「わかりまし…「そうか!それは良かった」た」



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