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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第二章 冒険者
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赤帝竜

ルースミア視点


「我が守るから主は下がっていろ。

この姿で制限されるが、どこまでやれるか調べておくのにはちょうど良さそうだ」


我はそう言うとサハラの前に立ち身構える。

チラとサハラを見ると何か考え込んでいる様に見えた。


「死ねー!」


1匹目のゴブリンが叫びながらボロボロの槍で我めがけ突き入れてくる。

遅いな、住処で我に向かって来ていた連中とは比べ物にならない。

軽く避け、ゴブリンの頭を引っ掴み引きちぎって放り投げる。


ゴブリンの首が跳ね転がり後方に落ちた。

直後サハラの叫び声と、吐き出しているオエエエエという声が聞こえる。


1匹目のゴブリンが死ぬと、残ったゴブリンのうちの1匹が「仲間の仇!殺せ!」と叫ぶと一斉に向かってきた。


先に攻撃してきてよく言う。


残り5匹、一斉にとはいえ動きは遅い。

一番近くまで来たゴブリンを爪で切り裂こうと腕を振るったが、今の姿では爪が短く顔面に爪のスジ状に出血させた程度で役に立たなかった。

仕方なく両手で頭と肩を掴み、首筋に噛み付き肉をブチンっと引きちぎる。

ゴブリンは首から血を噴き出させながら倒れた。

口に残った肉を二、三度噛むが、臭い上に不味い。

ベシャっと吐き捨てる。


とそこへ、頭にゴスッと軽い衝撃が走る。

もう1匹のゴブリンが棒切れで我の頭に叩きつけたようだ。

イラついた我はそのゴブリンに尻尾でなぎ払おうと体を回すが、今の姿に尻尾は無いのに気がつき無駄な動きとなってしまう。

即座にそのまま回転して腕を振るい顔面に手を叩き込んだ。

攻撃を受けたゴブリンの首が180度回って倒れた。


残る2匹は士気が一気に下がったようで「殺されるー!逃げろー!」と逃げ出した。


「ハハハハハ死ぬ気で走れ、運が良ければ生き延びれるかもしれないぞ」


逃げ出すゴブリンにゴブリン語で警告してやる。

必死に逃げるゴブリンとの距離がそこそこ離れたところでニヤリと口角が上がる。


「そろそろか」


火球の魔法を放つ。

1匹のゴブリンに火の玉が命中すると爆発し、もう1匹を巻き込んで爆散させる。


「今の姿だと魔法と手と嚙みつきのみか」



今晩もう1話アップ予定です。

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