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 『愛雨ちゃんっているじゃない。ほら、あの子よ両親から溺愛されていた方の。あの子って性格が凄く悪いらしいのよ』

 『あ。それ知ってるわ。暴走族の姫になって自分の姉をボコボコにしようとしたんでしょ』こんな話が繰り返し行われる。

 『ちっ』愛雨は舌打ちをした。その音を聴き、噂をしていたおばさん達はそそくさと各自、家へと帰って行った。 

 ガチャと家のドアを開けた。すると両親の声が聞こえる。ただいま。と言っても返事は返ってこない。

 『愛雨って近所で最近色々言われているじゃない?』

 『あぁ。ずっと愛雨にかまっていたから、俺達まで嫌な噂が立つんじゃないか?』

 『えぇ。どうしようかしら?優雨と仲良くすれば良いんじゃないかしら』

 『あぁ。そうだな。』あっさりと2人は寝返る。そんな言葉に不安と怒りを感じた愛雨2人に言う。

 『愛雨のことがもう嫌いなの?』

 『嫌いじゃないが…不必要だ』

 『嫌いじゃないけど…不必要なの』2人は同時に言い、顔を見合わせ小さく笑った。

愛雨は奥歯をギリッと噛み締め、呟いた。 

 『不…必要──。』目に涙を浮かべ、涙が頬をつたう瞬間、外へと愛雨は走り出した。そしてそれから帰って来ることは無かった。噂では愛雨はレディースに入り、そして髪を金髪にして、耳に鼻に唇にピアスを付けているらしい。世間的には良くないのかもしれないが、楽しそうに笑っている姿を見たという噂からは愛雨にとっては良かったのかもしれない。

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