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第1話
シャロリアは再びため息をつく。
原因は既に分かっている。
ハスト王国の皇子、ハースだ。
それは、さかのぼること一週間前。
父である王、ミューストンの呼ばれ王座の間へ行った。
そこで、シャロリアはハースからの婚約の申し込みがあったことを知らされた。
しかし、シャロリアには十年以上前から好きな人がいた。
しかし十年も前だから名前も知らないし顔すら覚えていない
ただ覚えていることはその人はシャロリアが皇女だろうと
関係なく接してくれたことだ。
最後に会った日に彼はペンダントをくれた。
それは今もシャロリアは肌身離さずつけている。
皇女であるシャロリアは欲しいものは何でも手に入る。
でもシャロリアは何も欲しなかった。
「お父様、私は好きな方がいらっしゃいます。なのでその申し込みはお断ります。」
「お姉さま、その好きな方はどなたなんですか?」
妹のシャリアスが身を乗り出して聞いてきた。