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死にました
シャーーー
自転車の車輪がくるくると回る
私の家は橋から来ると帰りは下り
3年間整備なしの自転車は嫌な金属音を立てて私の体を運んでいる
「はぁ~」
ため息一つ
特に意味はないけど・・・なんかダルいじゃん
生きているのってだるいよね
死ぬ勇気もないけどね
「はぁ~」
誰かが言ってた
ため息一つで一回分の幸福を逃すって
「私は一体何回幸福を逃しているのかな」
あ・・・今日も学校で転んだっけ?あれもため息つかなければもしかしたら・・・
な~んて馬鹿らしいよね
自分の妄想でちょっと笑えてきた
自然と口元が上がっている
他の人から見たら滑稽だ
金属音が私をただ載せて坂を下っていく
自転車のライトが自動で付く
ああ・・・もう夜か
逢魔が時を過ぎ空に一番星から数えて3番目くらいの星が浮かぶころ
私は
死んだ・・・