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見えない手の取り方  作者: KKK
事象①    片瀬 心
8/9

消えました

「はぁ~留学?」

彼は少し笑いながらそんなことを言ってきた

「俺の夢なんだ」

なんだろう?この気持ち・・・

「昔言ったろ?俺世界で活躍したいって」

彼の言っていることが頭に入らない

「だから、卒業したら向こうの大学に入ろうと思うんだ」

あれ?胸がきゅっとした

「そうなん・・だ・・」

不思議だ

胸がざわめく

「お前のおかげだよ!」

あれ?なんでこんなに悲しいのだろうか

「おめでとう」

ああ・・・また私から離れていくのか

だから嫌だったんだ

心を人に近付けるのは・・・・

「お祝いしなくちゃね」

「本当か!?ありがとう」

「本当だって!いや~勉強教えた身としては嬉しいな」

「テスト前に良くお世話になりました!お陰で大学も受かりそうだよ」

う・・・そ・・・

心が痛む

懐かしい痛みだ

まだ私にも痛められる心があったのか

遠ざけて

遠ざけて

やっと手に入れたココロ

なのにこんなに脆く砕けるのか・・・・

あ~あ成長しないな

「?なにかいった?」

悟られるな

「なんでもないよ!」

偽れ

「それよりも大学の試験いつなの?」

埋めろ!壊れろ!静まれ!

「2か月後に試験で受かれば4月には向こうかな」

そうだ。元々一人だったんだ

念じろ!

「本当におめでとう」

私は笑えているだろうか

「じゃあな!また今度」

笑って

泣いて

また笑って・・・・

心の喪失感は消えない

思い出すな記憶

そして私の心は死んだ

確かにあの時

私の心が壊れる音がした

だって

悲しいのに笑える私がいたのだから



   時は移ろう


「じゃあな」

そうやって彼はいなくなった

簡素に簡潔に明白に明瞭に

彼の言葉はただ冷たく感じられ・・・

その言葉に意志なんかなくって

気づいてしまうんだ

ああ・・・私の独り善がりな想いだったなんて

戻ることのない時間に

戻ることのない彼に

戻ることのない私の心に

「うん・・じゃあね!」

別れを告げて

言葉は今力を得る

力を持って記憶の彼方へと消えていくんだ

思い出として・・・


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