<匿名性の恐怖>
<匿名性の恐怖>
恨み、嫉み、妬みの類があふれるようにそこかしかに広がっている
匿名性が隠している感情を発露させる、まるでそれが自分そのもののような勘違いが蔓延している
発露しているときは息苦しくならない
感情的であることがもっとも内にあるものを発散できた
でも、何も新しく生まれるものはなかった
それに意味を求めることも次第にしなくなる
世界が分かれていくように現実感をなくしていく
そして思うのだ、最初から現実とネットだって分かれているものであったのだと
自分というものが構成され、印象付けられるごとに、本当の自分がいやになるのだ
だからいやで仕方なかった、何もかもいやで仕方なかった
黒い霧が自分を多い、自分を隠していく
時にはまるで創作するように、文字だけで自分を表現し
時には声だけで自分の自我を形作り
時には絵を描き創作性を表現し、他者のイメージの中にある自分にゆだねた
人が嫌いなわけではない
しかし匿名性を持つことは他人の関わり合う中で都合がよかった
ないでもなくあるでもない、必要でもなく必要でもない
人が人を求めることほど不安定であることはないのだ
あるゆるもののしがらみが自分を不安定にさせる
だから晒したくないものだってあるのだ
人が自分の性癖をさらす場であるから、何も晒せない
本当は否定されているのに、否定されることを嫌う
永遠の自己嫌悪、交わらざる魂と魂
だからなの
好きなのに、次第に嫌いになるのは
あなたもそうなのでしょう?
否定したくなるのでしょう?
あなたは否定してきたのだから
さぁ認めなさい あなたの倫理観を持って
その曖昧さを取り払って
そうでなくてはあなたは一生、人を愛することは出来ないのよ
恐怖の中であなたの意識は沈む
今日も生まれる恨み、嫉み、妬み、あなたはどれだけ許せますか?どれだけ許容できますか?
それだけを救い神のように
救われない世界で
あなたは問い続ける
真っ黒なココロで、真っ白な表情で




