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<glow>

気づけば前回の更新から半月が過ぎていましたw

日が経つのは本当に早いですね・・・。


いよいよこの物語の本編となる詩です。


これを見るあなたにとって空の色がどんな風に見えているのか

そんなことをふと考えてしまいます。

あなたにとって、広い大気の空が穏やかなものでありますように、見えるから感じられることの幸せを噛み締められますようにと、一つ願いを込めてお送りさせていただきます。


それではごゆりと、またあとがきにて。

<glow>


愛に定石なんてないのよ

あなたが感じ、信じ、守ろうとしたもの、それがあなたの愛の形なのよ


この広い世界で

確かに何かを共有していること

感じ取れること


触れた瞬間に

全部わかってしまったの

これが繋がっていることのぬくもりなんだって


嘘が嫌いです、嘘をつかせようとする子も嫌いです

嘘をつかせようとする社会も嫌いです


あなたのすべてを受け入れたいのです

その痛みを共有していきたいんです


ただ、それを伝えたくて

体は疼き、言葉が溢れてくるの


信じるの、精一杯に

現実に負けそうになっても

絶対に


だってそれが愛を守ることになるから

だから強くなっていくのよ

それが一番の幸せへの近道なのよ




その時、空を見上げて、空ってこんな風に動いたっけ?って不思議と我に還る


それは自然なことのようで自然なことではなくて、言語では言い尽くせない安心感が空の色や、空の見え方さえも変えているかのように思えた。


分厚くもだだっ広い雲は、雲間に夕日を昇らせ、ゆっくりと大気の中を漂っている


それだけの事なのに、ずっと見上げていると安心できた


その雲の先をずっと見ていたいと思った


一体どこに向かっていくのか、その先に何があるのか


もう少しばかり残された、時の中で、ただ漂う雲のようにゆっくりと。



そういえば、一つ、思い出したことがあった。


よく聞いた話、空がどう見えるかはその人の心理状態によって変わるって。


今このとき見える空が、とても穏やかで、澄み切って見えること。


それはこの空が、これからもあり続けるという、約束の証のように思えた。


青空からglowの空へ、そしてglowの空に染まった夕日の後ろ側に薄暗い夜空と、満月の月がひょこっと覗き始めた。


段々と暗くなる空の下で、ギュッと手をつなぐ二つの影がいくつも点々とし、屋台やビル、道路に公園などの照明の中でいくつもその時を待つ。


やがて世界が静止するように足音も無数に騒ぐ声も途切れる。


皆が一様に空を見上げていた。大きな木のその向こう側。


ヒュン!という何かが噴射される音ともに、次の瞬間、空が七色に輝き、バーン!!と暴音を轟かせた。


夏の訪れを意識させるようなその光は、次々と打ち上げられ、空を輝きに染めた。


煌めく光が夜空を包むと、何か大きな生の力を得たように


今、この瞬間を共有にしている価値をかみしめるように、ギュっと重なる手に力が入った。


徒然なる時過ぎゆけば


君への想い募りゆく


真実を見る眼から


君をも映す夕暮れの空


価値あることの生なれば


君なしでは在りはせず


永遠なる空を仰ぎ見る


やがて来たりし別れをもう


忘れるほどの


明日も思わぬ幸福の時かな



 いつしか気づいてしまったこと。

大人になることは、どんどんと弱くなっていくことだって。

そのことを深刻に考えてしまうこと、変わり果てていく自分を思うこと、いずれ死んでいく自分の生涯を思うこと、それはとても危険で怖いことだって。

押しつぶされそうなほどの記憶と境遇と人間関係の中で大人はやみくもに生きる、これまで続けてきた連続性のそのまた先へ、ひたすらに、やみくもに、無意識になること、考えないようにすることを覚えていく。

自分が傷つかないように、歩けなくならないように、迷惑にならないように。


でも、本当に欲しているのは人のぬくもりだった


ただ死の恐怖に怯えないでいられる、生にあふれた人のぬくもり

生き急ぐことのない安心感。ゆっくりと傷痕を癒していく時間

それだけで十分で仕方ないのだ


それ以前と以後の定理、安心感の中で確実に傷痕が癒えていくのを感じた。それ以後へと確実に変わり果てていく自分自身。その存在の重さを噛み締めるように、長い一日が同じときの中で過ぎていく。君と愛らしく回る時間をいつまでも、そう、いつまでもと思いながら。


なぜ人は人と群れたがるのか、なぜ人と人は結ばれるのか。

なぜそれを求めてやまないのか。

ロストエンファウンドの歌の中でそんなことを考えたことがありました。


知ってしまった幸福はそれ以前となり如何様にも意味を変えていきます


でも幸福というものを、幸福として、紛れようもなく、色あせないように残したいと願うのは、人であればこそなのかもしれません。


この詩が物語の本編であり、区切りであること、そして最初に企画した時にここまで書いてみようという構想は無事達成されました。


僕がボーカロイドの楽曲が好きなことから、keeno様のglowを聞きながら、この詩は生まれました。本当に素晴らしい曲で、ぜひこの詩を見ながら聞いてくれたらなぁと思っています。


さてさて・・・、ここで無事完結としようと思ったのですが、残り二つほど続きます、内容としては繋がりの持ちようは少しこれまでとは異なりますが、見る勇気があれば、見ていただければと思います。



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