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システムエラー

ペトラ:エミールのクラスメイト。幼いころからロボット製作に熱を注ぎ,今ではその功績が認められ,高校生ながら国立の研究所であるチクタクラボの所長を務めている。最近ではロボット製作以外にも…


トントン:ペトラが一番最初に作ったロボットであり,ペトラの相棒。時間に厳しく,忙しいペトラが予定に遅れないよういつもサポートしてくれている。たまに,余計なことを言い怒られてしまうのが玉に瑕。                                     

エミールは学園に向かうため,4番線の電車に乗り,腰を掛ける。


「すみませんが,席を譲っていただけませんか?」


老婦人が足を震わせながら,20代くらいの外国人に話しかけている。


「あぁ!」


「なんで,俺たちが席を譲らないといけねえんだよ!」


「俺ら以外にも,座っているやついるじゃんか,そいつらに譲ってもらえや!」


「…失礼しました。」


老婦人は小さく頭を下げ,声を失った。

エミールは見かねて,席を立つ。


「おばあちゃん,ここ座りな」


「本当にいいのかい?」


「次の駅で降りるから,大丈夫」


「そっか,わるいねぇ~」


老婦人が安堵の笑みを浮かべ、腰を下ろす。


エミールは,そっと別の車両に移動し,その後20分電車に揺られた。


オロガルドでは近年,外国人が急速に増えた。その要因の一つは国がこの外国人たちを優遇するような措置を講じていることだ。人手不足のオロガルドにとって,外国人が増えることは良いことだと思われているが,実際は電車内のトラブルのように,外国人と国民との溝は根深い。


 電車を降りるとすぐに校門と横断幕が見えた。エミールは創立150周年の横断幕を見上げながら、少し誇らしげに前に進んだ。


「エミール,おはよう!」


「おはよう!ペトラ,トントン!」


「おはようございます。エミールさん。聞いてくださいよ~,ボスが夜通し新作を作成するから,うるさくて寝れなかったんですよ」


「ペトラ,またロボットの作成を依頼されたの?」


「介護施設にお願いされて,ロボットを作ってるんだよね」


「そうなんだ!名前はもう決まってるの?」


「うん,「ジャンジャンオタスケマル」だよ。」


(ペトラは天才なんだけど,ネーミングセンスが…)


「いい名前だね。でも,無理しすぎちゃいけないよ」


「わかったよ…」


ペトラは少し嬉しそうに,つぶやく。


「エミールさん,ボス,まずいっす。あと3分で遅刻っす!急いで教室に向かいましょう!」


「まじか,急ごう」


三人は急いで教室に向かった。三人が教室に入った瞬間にチャイムが鳴った。二人はすぐに席に着くと,担任の先生が入ってきて出席確認が行われた。


「1番ペトラさん」


「はい」



「25番アミルさん」



空気が凍り付き,数人の生徒が話し出す。


「アミルはまだ停学中らしいぞ」


「また喧嘩か!」


「失礼しました。続けます。」


担任は出席確認を終えると,連絡事項を伝え,すぐに教室を出ていった。


「はぁ~,やっと昼休みだ~,エミールご飯買いに行こう」


「そうだね。行こうか。」


「おいらもお供するっす。」


「じゃあ,三人で行こうか?」


三人は教室を出て,階段を降りた。


エミールたちは最後尾に並び,順番を待つ。しかし,一向に列は進まない。


「なんで,全く進まないんだろう」


「エミールさん,あれを見るっす」


エミールの視線の先には,順番を守らず列を乱す数人の生徒がいた。


「まったく,許せないよね。最近はルールを守らない人達が増えていて困るよ。教師たちも見過ごしてるしさぁ…」


珍しく,ペトラが愚痴をこぼす。


ようやく,自分たちの順番がきて,昼食を買ったときには,もう昼休みは半分すぎていた。ふと教室の窓を見ると厚ぼったい黒雲が青空を押しのけるように広がっていた。

お読みいただき、誠にありがとうございました。

「面白い」,「続きが見てみたい」

と思っていただけたら、ブクマや評価をつけていただけますと幸いです。

(作者が泣いて喜びます。)

よろしければご協力いただければ幸いです。

引き続き,よろしくお願いいたします。                               

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