5話やる事多いな
書けたんで2話目ですどうぞ
あの後、モンスターを相手にしながら靡の草原の探索を進めた。
けど、長剣の耐久値が半分になったので始まりの町ガランサスに戻り鍛冶屋に剣を預けてからログアウトとした僕は、今自宅の小さな庭で素振りの練習をしていた。
「やっぱショウちゃんはの教えは偉大だ。敬意を込めてこれからは、渡されたメニューのやつ倍やろ」
週末部活でその話をしたらオーバーワークだ馬鹿と怒られた……解せぬ。
「どうだったuj最高だったでしょ?!」
週明け、朝練から教室に入ると早速待ち構えていたかの様に飛田くんにujの感想を聞かれた。
「うん、凄いクオリティだったよ本当に現実と見間違う程だったよ‼︎」
「だろーーーーーー、でどんくらい進んだんだー」
「もう大変だったよー先ずあのぼったくりガイドがさーーーー」
僕は飛田くんに愚痴もとい、相談に乗ってもらった。
英語の授業中、普段は見ないが、窓際の席から校庭で行われている2年生の体育の授業をみる。普段は見ないのになぜ見るかって?そんなの栗花落先輩が、サッカーしてるからに決まってんだろ。
かわええー、マジかわええ、生きてて良かったーーー。
「はい次、宮地くん。答えて」
「はぁい?」
僕の間抜けな声にクラスメイト達からクスクスと笑われる。先生には、授業中に外みないと怒られる。すんませんと言いながら授業再開してもらうが、僕の目は少し時間が経てば再び校庭を見てしまう。
早く部活にならないかな。僕は1番彼女と同じ空間に居れる時間を待ち遠しい気持ちになったのだつた。
お昼休みになり、僕は筋トレしながらショウちゃんと談笑ならぬ相談をしていた。
「で、もう直ぐゴールデンウィークだし練習試合あるから、どうアピールすればと」
「うん違う人と練習するのは為になるしやっぱり実践は大事ってネットに書いてあったし」
「てかお前でれないだろ?」
「え?」
「お前は中学から始めたペーペーだし最初は見学。それよりお前は、部内戦で勝つ為に先輩達の弱点でも探れよ。うちは人数そんな居ないけど部内戦で上位2名にならないと大会に出れないし」
「マジかそれだと練習時間、部活だけじゃちょっと厳しくないか?」
「だから道場に行くぞ」
「道場?」
親友から意外な提案がなされ僕は、思わず聞き返してしまった。どういう事か分からず詳しく聞いてみる。
「いいか、道場と部活を両立した選手の成長率は統計的に軒並み高いし、うちの顧問はいい人だけど余り剣道に詳しくない。以上の理由から俺がリストアップしたこの晴剣館に行くぞ‼︎」
「オッス!‼︎」
今後の方針が決まって更にやる気になり、下半身トレーニングの続きをしているとショウちゃんが気になったのか意外な事を聞いてきた。
「そう言えばお前動きの参考にするとか言ってたVRゲームはどうだったんだ?なんか為になったか?」
「うん本当ショウちゃんの教えのおかげでモンスターも倒せたよー。モンスター倒す為には相手の弱点とか隙とか探らなきゃいけないから意外と洞察眼も鍛えられて愛称いいかも」
「そうか、でも今日みたいに宿題やり忘れて隣クラスの俺の席まで来るなよ?」
「へーい」
2人でコントしていると、休みの終わりを告げる予鈴がなる。
「戻るか」
「うん」
赤点とって部活出れなくなったら栗花落先輩に会う時間減っちゃうし授業中だけで点取れるよう頑張ろと自分自身に言い聞かせて、教室に戻っていった。
数時間経ち授業が全て終わりを告げるチャイムが鳴る。放課後になれば楽しく苦しい部活が始まるのでいそいそと準備を進めていると、後ろから飛田くんに話しかけられた。
「宮地ー」
「どうしたの飛田くん?」
「これ俺のujでのプレイヤーネームとフレンドI D」
「えっ?」
「まだまだシステムの分からない事が沢山あるだろうし誘った身としてちゃんと手ほどきしてやろうと思ってな」
「ありがとうたすかるよー」
「いいってことよ。って事で今日早速潜れるか?」
「うん、部活終わって自主メニューやった後なら入れるよ」
「それって何時ぐらいに終わる?」
「うーんまぁ、8時には終わるでしょ」
「オッケーじゃあ8時にガランサスの噴水前でな」
「うん。じゃあ今夜はよろしくね」
「おう」
部活に勉強、それにゲームのシステムまで僕には覚えなければならない事がめちゃくちゃ多い様だ。でも1つづつ片付けいこう。
そうするのが栗花落先輩の隣立つのに1番の近道だと思うから。
「よっしゃーやったるぞー」
「宮地くんうるさいし、そこ邪魔」
「あっごめん杉原さん」
「全く。聡太はなんでこんな奴構うわけ?」
「??」
決意を新たに意気込みを口に出していると、同じクラスの低身長ながら小さい顔と細い身体の茶髪の女子、杉原さんに怒られて僕はしゅんとする。
クラスでも指折りの容姿も彼女に萎縮しながらその場から退くが、最後に言った言葉の心意が分からず混乱する。なんで飛田くんが出てくるのだろうか。
「まぁいいか、さて部活部活」
気を取り直し僕は剣道具を持ち教室を後にした。