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入院記録(人工股関節/THA)  作者: 冴わたる
2/8

ロードトゥ手術

 怖いもの多い私が、なぜ手術という手段をとる羽目になったかといえば。


 引っ越しも多くて、かかる整形外科医が何度もかわりました

 幾人かの整形外科医より問われたこと

「子供の頃、よく脱臼してなかった?」


 股関節は足の太ももから入る骨頭と、骨盤側の寛骨臼(かんこつきゅう)から成ります


 どうやら私は、整形外科医には寛骨臼(かんこつきゅう)がもともと浅かったんではないか?とみえるようで。

 もとから刺さりが浅かったのに、加齢なのか加重なのか軟骨がすり減り、変形した骨と骨がぶつかり合うようになり痛みが発生した

 なんか、常に亜脱臼の状態なんだと説明された気がします

 骨頭がはみ出ているから、横へ広げる動作が骨同士のすり潰し合いになるから?痛みが出て制限されてる、だったかな。


 なので生育歴を聞かれるわけですが…

 母は私が3才で死に、父はそれがショックだったのかほとんど家に帰ってこず1年の半分は出稼ぎに行き、私の世話をしたのは父方の祖父だったわけで…その祖父はもう居ないわけで…

「わ、わかりません…」

 血の繋がった親戚に、関節の悪い人や似たような人はいないかとも問われました

 すみませんわかりません…

 ホントに、ほとんど付き合いが無いもので…


 違和感を感じ始めたのは、そうだなあ、子供を産む前なのかなあ

 なんだか、コッ…コッ…て鳴るときないか?

 本格的に痛みだしたのは、子供を産んでしばらくしてから、ふたりとも認可外の保育園に預けて、私がファミレスのバイトを始めてから。

 もともと、飲食に馴染みがあり即採用で週に2~3回、1回4時間か5時間を働いていました

 股関節の違和感の正体を知りたくて整形外科へ。(たぶん2018秋~2019夏のどこか)

 片足で立つ、とかをさせられたのかな

 医師は言いました

「まずは体重を減らしてね~(話はそれからだ)」


 すみません、私はかなり太っている人なのです…(今の主治医は「アナタふくよかだから~」と仰いました。やさしい言い方!)


 湿布も痛み止めも出なかったなあ、このときは…

 痩せるなんてそんな、無理だよ…

 とあっさり諦め、そのときはまだそんなに痛くなかったこともあり、通院は諦めました

 年子の育児と、短時間でもバイトをしていて忙しかったというのもある


 しかしなあ、放置していたらだんだんひどくなったんだなあ…

 引っ越しをはさんで、次の土地でも、今度は給食のバイトを始めました

 厨房って床が堅いんですよね…(靴に中敷きを敷いたりとか工夫はした)

 また、足が痛くなりました

 これがたぶん、2020/11くらいかな

 隣町の大きな総合病院の整形外科へかかりました


「股関節が悪い段階は4段階あるんだけど、3段階目だね」


 もうね、痛くて、このときには手術、人工股関節、というアプローチも調べて知っていましたから、なんとかならんか、と聞いてみました

 ここらへんで、もう私の跛行(はこう)は顕著になっていて、子供たちを園に送り迎えする際に園長先生に「足を悪くしているなら診断書もらって保育に切り替えなさい」と言ってもらっていました(2021/3くらいだったと思う)

 杖は、2021/11くらいから使用を始めています


 整形外科の先生は(確か院長)手術してほしい、という私に渋い顔で言いました

「まだ若いからはやいよ(50代とか60代で考えるよ)」

 えええ~!?


 何歳ならいいのさ!

 と思いつつ、諦めて湿布と痛み止めの飲み薬をもらって騙し騙し暮らしていました

 このまま、悪い足を抱えつつ、家事育児をして家庭のお荷物かしら(念のためですが、旦那はそんなことは言ってないし態度にも出てないです)…

 整形外科の強い総合病院でしたね。同じ病院で私は開腹手術をしてもらっています


 転機があったのは今年、またまた引っ越して、整形外科の主治医をかえる必要がありました

 前の主治医に紹介状いただいて、はるばるやってきました

 予約は取れないため、来るだけでよかったらしい紹介状持って。大きい病院だなあ(コーヒーショップが入っている)…と思いつつ、案内されるまま、待ちました(最初はどうせ湿布と痛み止めの飲み薬もらうくらいだな、と思ってひとりで行った)


 待って、入った診察室で診察の中でいろいろなデータを見ながら、おにーちゃんみたいな先生は言いました


 温存を今までしてきたんですね…とかなんとか呟いた気がする

「手術という選択肢もありますけどね」


 ………え!?

 イヤ待って、それは確かに前に希望してたけど断られて…って、それを知らないのか!?


先生「もう症状がひどいし状態としても末期なので。ゆくゆくは、考えておいた方が良いです」

 ゆくゆくは…?でもさ、結局はする訳よね…


 悩みました

 旦那ともたくさん話し合いました

 初診に確か、おにーちゃん先生から「入院期間は基本2週間」と聞いたのです

 え?ならさ、今やっておいて、損はないし、ていうか私はやりたいんだよね。痛いから。

 もっと長かった気がしたけど(一ヶ月とか二ヶ月とか?)、そんなもんなんだ?人にもよるのか?病院の方針にもよるのかな?


 で、いよいよと意を決して病院に連絡したわけです

 先にとってある予約を早めてもらい、またまたやってきましたおにーちゃん先生。今度は旦那付きです。

「人工股関節置換術を、お願いしたいんですけど」

 途端、先生は引け腰になりました。

「えっ、早いと思いますけど。僕、そんなこと言いました?」

 言ったよ、言ったー!

「院内カンファにかけます、また来てください」

 ………

 診察室を出た私と旦那は、お通夜みたいな感じです。

 だって、やってもいいんじゃないかって、言ったじゃん…言ったよ、言ったじゃあぁん…

 その日の昼、旦那(わざわざ休ませた)に焼き肉おごってもらって美味しかったけど、しょんぼりでした

 やってもらえないのかなぁ…


 一ヶ月後、再び行きました。断られる可能性もあるなあ、しょんぼり…と一人で来ました

 ─あれ?こないだのおにーちゃんみたいな先生じゃないの?えっ誰?(前触れもなくかわっていた、え?カンファにかけたらおにーちゃん先生怒られたのかな?取り上げられた?結局、なんで初診の先生からかわったのか訳は聞けていない)


S先生「手術、やりたいですか?」


 やりたい!です!!


S先生「そうですか…わかりました、やりましょう。いつします?最短でも良いし、暖かくなってからでもいいよ」


 や…ヤッターーー!


 それから、いろいろな検査、準備、子供を預ける算段、旦那が職場への根回し。

 いろいろな段階を経て、手術へと相成りました…長かった…

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