クォークグルーオンプラズマをたゆたう
極寒の星の友人から贈り物が届いた。何だろうと思って小包をほどくと中から、透明なケースに入った透明な固形物が。かろりと涼しげに鳴るそれを手に取れば感じたことのない心地よさ。
なんて気持ちがいいんだろう。二度と手放すものか、もし奪われそうになったならそいつを私は殺すし、失ったなら私は死ぬ。これは私だけの宝物だ。
さっそくこの感動を伝えるべく友人に連絡したところ、この透明な物体は万年氷雪石と呼ばれるものらしい。興奮のままに私が喋り倒すと苦笑されたが、あちらではとてもよく採れるポピュラーなものとのこと。
きみにはちょうどいいかもと思って、とその心遣いが嬉しい。よく私のことをわかってくれている、すごい、さすがだ。
お返しに私からも何かをと話すと、価値もそれほどないものだからと言われたがそうはいかない。しばらく駄々をこねるように食い下がっていると、諦めまじりの「楽しみにしてる」と素っ気なくも期待する声が。
そうして通話は切れた。
直後の空虚感も気にならないほどこんなに高揚したのは久しぶり。いつも冷静であるべきと、熱くならないように努めているのに。逸る気持ちが抑えられない。体温が爆発的に高まっていく。
駄目だ死ぬぞいけないいけない、と深呼吸。他人に贈り物なぞしたことがない私はとりあえず姉に助けを乞うとしよう。
考えるのが楽しすぎて言葉が思わず口をついて出た。
「あなたに何を贈れば喜んでもらえるだろうか?」
この灼熱の星より、愛をこめて。




