表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/107

03「聖剣がやる気ない場合の適切な対処法」


 俺の異世界での人生のかかった大一番。


 それが最終盤の対魔王戦、とかではなく最序盤の「聖剣抜けるかゲーム!」なのは狂ってる。

 なあオイ、この世界大丈夫か?


「さあ勇者よ。聖剣に手をかけてください」


 巫女長さんの圧がすごい。はよやれや、ってか。

 でも抜けたら抜けたで世界を救えとか言うのだ。自称女神も言外にそう言ってた。


 俺、そんな器じゃないですし。ちょっと料理好きな普通の男の子ですし。

 

「さあ!」


「さあ!」「さあ!」「さあ!」


 周りの巫女さんたちのボルテージも上がってる。どこの賭場だ一体。

 ともあれ引くに引けない状況。

 あーあ。

 もう覚悟を決めるしかねえな。

 自称女神がホンモノなら送り込んだ俺が抜けないワケないはずだ。


「よっしゃ! やったらあ!」


 台座の聖剣に手をかけた瞬間、俺は悟った。










 あ、これ無理。


 確かに剣の柄が手に吸い付く感じはある。あるのだが、台座に突き刺さった聖剣はおそらく抜けない。抜けてやるつもりが無いのがビシバシ伝わってくる。俺と同じく世界を救う気の無いタイプの聖剣(ヤツ)


 てめこの、お前が抜けないと俺が奴隷落ちなんだよ!

 知らぬ。世界を救うなど我は知らぬ。


 的な感じで、密かに俺と聖剣の間で精神世界でのせめぎあいが発生する。

 が、それは一秒と持たなかった。


 俺も、気の長い方じゃないんでな。


「おらあっ!」


 俺は聖剣の腹を思いきり蹴り飛ばした。

 油断しきっていた聖剣は、俺の想像より遥かに脆く、台座に突き刺さってる部分を残してぽっきり逝った。


「よっしゃー! 聖剣抜いたどー!」


 正確には抜いてはないが(へし折ったため)。

 ところで、この中折れ聖剣で世界が救えるのだろうか。


「勇者よ! 何をなさっているのですか!」

「いや、この聖剣バカ、抜けるつもりがない、とか言いやがるんで横から圧かけてへし折ってやったんすよ!」

「聖剣をバカ呼ばわりした上に折るだなんて!」

「ところでこの中折れ聖剣で世界救えるもんかね?」

「表現に気を配りなさい勇者よ!」

「はーい」


 とりあえず中折れ聖剣をぶんぶか振り回してみる。折れてるせいもあるんだろうが、見た目よりずいぶん軽い。ホンモノの剣なんか見たことも触ったこともないが、こいつがガチの聖剣なんだってことはなんとなくわかった。わかったような気がする。


「巫女長!」

「なんですか! 今、見ての通り取り込み中です!」

「それが、大変なんです!」

「なんだというのですか!」

「大聖宮目指してワイバーンの群れが迫っているのです!」

「なんですって!」


 うわーお。お約束。

 俺が相手すんのかねワイバーン。対空迎撃の備えでもあればいいけど。



 以下、次回! ワイバーン死す! デュエルスタnry


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ