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詩、紡ぐ場所(α)

春のマフラー

作者: 蒼井托都

永遠に解けないでと

固く結んだ結び目を

どこだっけと探すわたしの

表情はきっと悟りきってる

とうとう渡せなかったよ

固く誓った結び目も

一緒に解くわたしを

春には連れていかないから


冬の終わり

解き始めた

手編みのマフラー

いや想いか 重いか

ただただ必死で編み上げて

渡せなかった結晶さ

春の始まり

糸に戻った

手編みのマフラー

いや想いか 重いな

赤い糸なんて丸めて

あなたに投げつけられたら



ほんの軽い気持ちで

編み針を手に取った日の

淡い期待が遠い記憶の先

段々と進行する

この想いは編み上がって

あなたの風の噂を聞く


冬が深まり

止まれなかった

手編みのマフラー

いや想いか 重いか

ただただ必死で追いかけて

渡せなかった結晶さ

春の始まり

糸に戻した

手編みのマフラー

いや想いか 重いな

赤い糸なんてどうして

手に取れる場所にあったのか



全部幻想だった

中盤折り返す頃には

あなたはわたしも知る人と

いい感じの雰囲気になって

それでも止められなかった

きっと渡せないのに

一度始めたことに

落としどころを作りたかった



冬の始まり

紡ぎ始めた

手編みのマフラー

いや想いだ 重いか

冗談を真に受けてみて

渡せなかった結晶さ

春の始まり

糸に戻して

手編みのマフラーだった

想いだ 重いな

赤い糸だった

そう信じていた

想いだ 想いだ

珍しく季節感がちょっと出ました。

だいたいフィクションで一部どこかが苦笑いする思い出です。懐かしい気持ちになりつつ。

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