表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/89

第1話 悪役令嬢の登場

イドニア王国立魔術学院。

この国で貴族に生まれた者は、16歳になる年から2年間ここで学業に励む。


わたくしエリザベータ・フォン・アルヴァハイムもその中のひとり。


今日の授業を終え、帰り仕度を整えながらふと教室を見渡すと、4人の令嬢の後ろ姿が目に付いた。

ひとつの机を取り囲む様に立ち並んでいる。あの席は……


「アイメルトさん。少しいいかしら」


4人の内のひとりの伯爵令嬢の声。

話しかけられた女生徒は「は、はい…」と戸惑った様子で立ち上がった。


アリス・アイメルト。


ついこの間編入してきたばかりの、この学院では珍しい平民の少女だ。


令嬢達の背中に隠れて彼女の表情は見えないが、彼女から見た光景は見てきた様に分かる。

というか()()()()


アリスを取り囲む令嬢達の様子はとても「新しいクラスメイトと仲良くしましょう!よろしくね!」みたいな感じではない。さしずめ貴族達の通う学院に生意気にも紛れ込んだ平民の娘に一言釘を刺してやろうといった所か。


ならばここはわたくしの出番ね。

すっと立ち上がり彼女達の所へ步を進める。


それはアリスを助ける為ではなく。


「エリザベータ様…!」


こちらに気付いた令嬢達がさっと道を開け、貴族の礼をする。


わたくしは手に持っていたヒラッヒラで派手ッ派手な扇をバシッと開き、


「おーっほっほっほ!御機嫌よう、アイメルト様?」


令嬢達を両脇に従え高らかに笑った。


悪役令嬢エリザベータ・フォン・アルヴァハイムのお出ましだ。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ