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たまには大声で笑う時もある

              -前回までのあらすじ-

二次元にしか興味が無い俺、三雲和弥みくもかずやは、幼馴染で、唯一の友達、

戸塚誠とつかまことと、帰ろうとする。

だが、うっかり忘れ物をした俺は、教室へ向かう。

忘れ物をとった俺は、五時以降立ち入り禁止の部活棟を通ってしまう。

前から来る先生を確認した俺は、近くの教室へ身をひそめる。

先生が言ったのを確認し、教室を出ようとすると、突然背後から呼び止められる。

そこにいたのは、文武両道、才色兼備の四人組。四季才美しきさいびだった。

何やら、コソコソ話しだす四人。

しばらくすると、白雪真冬しらゆきまふゆが、俺を指さし言った。

その内容は、俺と四季才美四人で、部活を作ると言う内容だった。

活動目的は、俺に、三次元にもヒロインが居ることを改めさせる。と言う事だった。

俺は、突拍子もないことに思わず叫んだ。

え?あらすじなんていらないって?そーですか。それじゃあ、あらすじ終わり!本編スタート。





「うるさいわねっ。急に叫んだりして、どうかしたの?」

和弥は、一つ深呼吸して、話し出した

「そりゃぁ、叫びもするでしょ!何なんですかいきなり。大体、誰なんですか?あなた達は。」

四人は驚いた顔を浮かべる。

それもそのはず。四人は四人ともこの辺では知らない人がいないほどの有名人なのだから。

彼女たちを、一目見ようと、市外から来る人も少なくないほどである。

彼女たちは、毎朝、たくさんのラブレターをもって登校してくるほど有名であった。

が、そんな彼女たちを同じ高校なのに知らないという、和弥に、四季才美の四人は、プライドを揺さぶられた。

「貴方は、私たちのこと知らないのですか!」

紅葉もみじが、細いながらも大きな声をだし聞いてきた。

「知りませんよ。」

「私たち、四季才美って言われてるんだけど、聞いたことないかな?」

春乃はるのが自信なさげな顔で問いかける。

「・・・・・?」

和弥の頭の中で朝の出来事が、走馬灯のように蘇る。

「・・あなた達が、誠が言っていた四季才美・・?」

困惑する和弥

「へへっ。そゆこと!」

夏海なつみが、どうだ!と言わんばかりの笑顔で言ってきた。

「分かったでしょう?。」

真冬が髪を手で流しながら言った。

「何がです?」

「部活をやる理由よ。」

「・・すいません。ちょっと分かんないです。」

「はぁ・・。あなた頭悪いのね。つまり、私たちなら、あなたのその、歪みきった性格を治せるってことよ。」

「俺の性格は、歪んでなんかないっ!大体、三次元に魅力的なヒロインが居ないのがいけないんだ!」

落胆する真冬

「呆れたわ・・・・。重症ね・・。」

「まっ、とにかく君には部活に入ってもらうから。んーー、でも君にも猶予を与えよう。じゃないと可哀想だからね。明日、彼女をここに連れてきなよ!そしたら、あたし達もあきらめるよ!」

夏海がにこっと笑う。

「分かりました。明日ここに彼女を連れてくればいいんですね・・・?」

「そそっ。」

「じゃぁ、また・・。明日は吠えずらかかせてやりますよ!俺だって彼女ぐらいいますんで。」

そう言うと和弥はそそくさと教室後にする。


-翌日の放課後-



「っすいませんでしたーーーー!調子に乗ってましたっ!」

和弥が入って来るや否や大きな声で謝る。

「どうしたんですか?急に。」

紅葉が尋ねる

「ホントは彼女なんていないんです。でも、黙って引き下がるのは嫌だったんで、嘘つきました。」

四人がクスクス笑いだした。

すると、夏海が我慢できなくなったのか大声で腹を抱えて笑いだし、言ってきた。

「わはーーーっ。君は正直だねぇ。そんな事わかってたさ。わざわざ、謝んなくたっていいのに」

「・・・・・・」

状況が呑み込めない和弥に説明するかのように夏海が喋りだした。

「君に彼女がいないことなんて分かってたさ。でも、君は逃げずにここへ来てくれた。別にシカトしてればよかったのに。」

「それで、なんでそんなに笑うんですか?」

和弥が尋ねると春乃が

「だってそんな正直に喋るとおもわなかったから。」

和弥は自分の言動を思い出し顔から火が吹き出そうな思いで顔を伏せた。

が、、ふと顔を上げると夕焼けの陽でオレンジに染まった四人を見て、鼓動が早くなるのを感じた。

そんな四人を見ていると和弥も思わず笑いが込み上げてきた。

しばらく、五人の笑い声はオレンジ色に染まった教室に響いていた。






「あっそうだ!。君は私たちと一緒に部活してくれるのかな?」

「はい。いいですよ。僕なんかでよければ。」

和弥は笑い泣きした涙を軽く指で拭きながら言った。

四人は嬉しそうな顔を浮かべて、ハイタッチした。

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