部活しようよ‼
「・・・・」
目の前の光景に圧倒され、声が出ない和弥
そんな、和弥を無視して、白雪真冬が、喋りだした。
「あなた、誰?急に入ってきてすいませんも言わずにでていくつもりなの?」
「あっ、すいません。他に人がいるなんて思わなかったんで。」
和弥は、戸惑いながら答えた。
「そう、まぁ仕方ないわよね。だって使われてない教室に人がいるなんて思わないものね。」
真冬も納得した表情を浮かべる。
「じゃ、失礼します。」
和弥が教室から出ようとすると、青空夏海が話しかけてきた。
「君は、一年生かな?名前は?」
和弥は再び振り向き答えた。
「はい、一年の三雲和弥です。」
すると、夏海が、ほかの三人を集めコソコソ話し出した。
「ねぇ、勝負しない?」
「勝負?」
桜庭春乃が聞き返す
「そ、私たちはそれぞれ、中学はみんな各々の部活で輝かしい功績を作ってきたけどさ、みんな中学は部活で手いっぱいで、あることをしてなかったじゃない?」
「あること?ですか?」
秋野紅葉が問う。
「そそ。それはね、恋愛だよ!。」
それを聞いたほか三人が一瞬固まる。
「ちょっと待って、確かに恋愛はしてなかったけど・・」
春乃が戸惑いつつ返事をする
「まぁ、聞いてよ。あたし達は高校に入って部活をしようとしたけどさぁー、思いのほか有名になっちゃて私たちがやる部活は、人数がいっぱいで結局入部できなかったじゃん?」
「別に、みんな絶対部活がしたいってわけでもなかったから誰も部活は、やってないじゃん?」
「まぁ、確かにね。」
真冬が割って入る。
「それが、どうして恋愛に繋がるのかしら?」
真冬が、髪をなでながら聞き返す。
「そこだよ!私たちは中学時代はお互いがお互いを高めあい切磋琢磨してきたでしょ?」
「だから、今度は恋愛で勝負しようかなって。」
「どうゆう事ですか?」
紅葉が、聞き返す。
「ずばり!私たち四人とあの子で部活を作る。そこで私たちは、誰があの子をものに出きるか、勝負ってこと!」
「なるほど!でも、どうしてあの子なの?」
春乃は当然疑問に思った。
「確かにです。別にあの子じゃなくてもいいのでは?」
賛同するように紅葉も返す。
「あの子の名前を聞いて一つ思い出したことがあるんだよね。」
自信に満ちた表情を浮かべる夏海
「私たちが四季才美と呼ばれてるのはしってるよね?」
「それはもちろん」
真冬が返事をする
「で、一年生にも一人有名人がいてね、その一年生は何でも三次元の女の子には興味が無いんだって。」
「なるほどね。」
真冬が察したのか軽く笑みを浮かべ腕組をした。
「その一年生があの、三雲和弥って人ですか?」
「その通りだよ。アッキー。」
「で、どうする?私はあの三次元に興味が無い一年生を落とせる自信があるんだけど。」
黙り込む三人・・
「じゃあ、私の勝ちでいいかな?」
「どうゆう事よ」
真冬が聞き返す。
「だって、三人とも彼氏いないじゃん。私はあの子を、彼氏にするから勝負は私の勝ちってことだよね」
三人の顔が怒りを見せる
「ふん。あなたじゃ無理よ夏海」
真冬が言い返す。
「そうです。そうです。あなた達じゃ無理ですよ。」
紅葉が胸を張って言った。
「ちょっと、三人とも落ち着いて、どうせ、結果は変わらないから。」
三人をなだめる様に春乃が言った
「ちょっと、それどうゆう事、はるのん。私があんたに負けるって言ってんの?」
夏海が春乃に問いただす。
「そうよ。少なくともあなた達には負けないわ。」
真冬もふてぶてしい態度で答える。
「桜庭さんには負けきる気しないです。」
紅葉が両腕で軽くガッツポーズをしながら言った。
「三人ともひどいなぁ。でも、私も三人には負けないけどね。」
「じゃあ、決まりだね。」
「ええ。」
「はい。」
「うん。」
四人は目配せをして答える。
「最初にあの子を落とせた人が勝ちってことで。」
「いいわ。」
「大丈夫です!」
「頑張らなくちゃね!」
四人は顔を上げた。
そして、真冬が和弥を指さし言い放った。
「あなたわ私たちと一緒に部活をやってもらうわ。悪いけど、拒否権はないわ。」
和弥が聞き返す。
「は、え?あの・・・部活って・・・?」
「部活は、部活よ。」
「何で、俺が?」
「あなたは幸運よ?。こんな可愛い子に囲まれて部活ができるなんて。」
「あのー・・部活の活動内容って・・?」
「あなたは三次元に興味が無いそうね。」
「えっ、はい。まぁ。」
「そんな、あなたを、三次元にもヒロインが居ることを改めさせる部活よ!」
真冬はあえて勝負のことを言わなかった。
「は?いや。え?。断ることは?」
恐る恐る和弥が聞く。
すると四人が声を合わせて
「ダメ!!!」
「ええぇぇぇぇぇぇ!」
和弥は、学校中に聞こえるんじゃないかと思う声で叫んだ・・・。