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ダンジョンドリーム おっさんは【賭博スキル】を駆使して成り上がる  作者: カルロス・アヴェ
第1章 異世界転移
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異世界転移

成平なりひら令和れいわ37歳は仕事で疲れ帰ってきた日、スマホでニュースを見ていた時に気になる広告に目が留まりクリックする。


『ゲームで一攫千金してみませんか?最高12億円が貴方のもとに!!』


 最近のゲームはそんなに高額賞金になったのか、すごいなと思って詳しく調べることにする。令和はロープレかパズル系なら好きだが格闘ゲームやスポーツ系のゲームはあまり好みではないため、プロゲーマーには目指したりしなかったが、ゲームはかなり好きで嵌る方であった。


 注意書きが書いてある。


・参加資格:18歳以上の健康な男女

・最高12億円の賞金が与えられます。(ソロプレイの場合12億円 PT人数で分割)

・ゲームは一度入るとなかなか帰ってくることが出来ません。

・危険が伴う可能性があるため、各自の自己責任において身を守ってください。

・説明会の1週間後に移動しますので身辺整理を行ってください。


 どうやらやばいゲームのようだ。海外とかで無人島生活でもやるのだろうか?しかし賞金12億円が気にならないとは言い切れない、むしろ危険なのだからこそ賞金12億円なんだろうと変に納得してしまう。


 仕事も嫌いではないが仕事に生きがいを感じるほどではない、家族は親もすでに他界し一度結婚したが

離婚して子供もいないため、一攫千金を夢見てみるのもいいかなと思い始める。


 説明会は次の日曜日のようだ、どうせ暇だろうし会社のゲーム好きの後輩も誘ってみることにする。後輩は玄剛げんごうかける29歳で直属の部下である。


  ▽  ▽  ▽


 日曜日二人で説明会に行く。会場には自分たちを含めて10人の男女がいる。

 見渡すと女子大生っぽい3人組となんだかチャラそうな若い男が話してる場所に一番に目が行く。ゆっくり他も観察する。野球帽を深めにかぶった男性、なんとなく時代遅れだろうと思われるヤンキー、黒縁眼鏡をかけたスーツ姿の中年のサラリーマン、水商売ような服装の若い女性

 俺が二番目に年上のような気がする。


 マイクを持ったスーツの男が説明を始めるために扉から出てきた。


「皆様、お忙しい中お越しくださいましてありがとうございます。

 早速ですが今回皆様が参加される最高12億円がも与えられるゲームの説明をします。・・・」


 ▽ ▽ ▽


 丁寧に話してる説明内容は今のところネットで見た条件を言ってるだけで新しい情報はない。


「今までの条件を聞いてやってみたいと思われる方のみに1週間後詳しいお話をします。条件を認める方のみ来週お越しください。承認してからのキャンセルは認められません。

 答えられることは限られますが多少の質問を受け付けます、何かありますか?」


 女子大生っぽい三人気味の一人が聞く


「どんなゲームですか?内容を教えてください。」


「自らがプレイヤーとなってゲームに参加してもらいますとだけ。内容は教えることはできません。」


「帰ってくる条件は何ですか?」


「ん~正確には答えづらいですが、言わないと参加率下がりそうなので答えますとゲーム内の通貨を支払えば帰ってこれますとだけ。」


「今まで何人帰ってこれたんですか?」


「これも答えにくい回答ですが0じゃないとだけ」



 他にも質問がでるがまともな返答はまだ言えないとだけ返される。



「それでは来週の日曜日またここで集合をお願いします。」


 これで説明会が終わった。

 帰り道に俺と翔は仕事を辞めるかどうかを話し合う、翔は両親が気になるようだが旅に出る感覚で行ってみることにしたようだ。



「じゃ来週な!どんなゲームか楽しみだな。」

「ですね、会社二人一気に辞めたら大変そうですね。」

「そうだな。1週間で引継ぎできるだけやるか。」

「え?有給消化じゃダメなんですかね?」

「お前はそれでも何とかなるかもしれんが一応な・・・」


 ▽ ▽ ▽



 俺、令和と翔は謎の賞金12億円のゲームの考察をすることにする。


 まずはゲームジャンルの予想


・PTという言葉があるため格闘系、シューティング系は可能性が低い。

・上記の理由でRPG系が大本命、対抗で戦争を含むシミュレーション系、穴で戦略系の対戦いわゆるカイ〇やライ〇ーゲームの類だろうか?


 その中で本命のRPG系が来た場合のことに関して翔から重要情報を聞く。

 ラノベでは異世界転生・転移というジャンルがあり、その可能性があるのでは?ということであった。


 色々なパターンを予測し、その場合の選択肢を二人で合わせる。

 同じ系統のキャラが二人いるよりは前衛と後衛に分けた方がバランスが良いだろうとか、

 チートやスキルが選択できた場合の重要度なども検討する。俺の古いゲームの知識では鑑定などは重要度が高いとは思ってなかったのだが、ラノベ系では必須級らしい。もしくは索敵や成長系なども重要との事で聞いてよかった。 

 

 俺はゲームはテレビゲームに限らず将棋オセロ類のアブストラクトゲーム、麻雀花札などの賭けを含むゲーム、ドイツ系ボードゲームと全ジャンルを幅広く網羅していると思っていたが、漫画・アニメ類は情報も古くさほど詳しくなかったため小一時間話を聞く。

 話を聞くに勇者や魔王、剣と魔法など俺の好みにも合致するため、情報集めを含めとりあえずそれ系の漫画を読みふけることにする。


 無人島生活の可能性も考え、知識チート用にいろいろな調味料の作り方や料理、農業、サバイバルなど知識習得に励む、恐らく大学受験の時よりも勉強している。受験勉強よりも令和には何倍も楽しく興味そそられるテーマであったため苦はなかった。


 

 ▽ ▽ ▽


 そして運命のゲーム出発の日。前回の場所に集まった人は前回と同じ10人、どうやら全員がゲームに参加するようだ。

 俺も含めて皆スーツケースや大きいバッグ等に荷物を入れている人が多い。しかしなぜか一人はサバイバルにでも行くのが確定していると思っているのだろうか。上下迷彩服で腰にはサバイバルナイフ、後ろにバックパックと一人様相が違う。顔は覚えていないが恐らく前回ヤンキーと思っていた青年であろう。

 

 持てる程度なら持ち物に制限は無かったためノートパソコンや電気シェーバー等の小さめの電化製品とダイナモタイプで自力充電できるタイプの小型発電機の材料と工具まで持って来た。これで無人島でも自作すれば電気が使えるはずだ・・・・きっと

 そのせいで着替え類が下着数枚と上下予備1セットになってしまったのはある意味賭けである。


「皆様、お集まり頂きありがとうございます。では早速ですが出発するので隣の部屋までお越しください。尚私が良いと言うまで発言は控えるようにお願いします。発動が失敗すると非常に危険です。下手すると死にますので。」


(死ぬ・・・・)


 突然の死ぬかも知れない発言でみなは鎮まる。ゆっくりと隣の部屋に入っていくとかなり薄暗い、全員が部屋に入ると扉が閉まり床に魔法陣が浮かび上がる。

 

 「うわぁっ」


小さな女の声が聞こえる、見ると女子大生の中の一番小さい娘が口を手で塞いでいる。思わず声を出してしまって少し小さくなっていく。


 「***********」


 何語か分からない呪文のようなものを今まで説明会の司会者だった男が唱え始めると床の魔法陣がより一層光を増していき、視界が光で見えなくなる。


 一瞬の出来事が終わり細めた目を開けるとそこは別の部屋であった。石造りで出来た神殿のような場所だろうか。一同は一様に周りを見渡し声が出ていない。



 しばらくすると日本人ではなくヨーロッパ系の貴族らしき人々が現れる。そして一番立派で中央に派手な恰好で立っている男がしゃべり始める。

 


「日本からの転移者の皆様、ここは迷宮都市サターンの大聖堂であります。

 私はこの都市の領主のサートゥルヌス・フォン・サターンであります。 

 貴方達にはこれからこの都市、いやこの世界の発展に貢献して貰いたく懇願する次第でございます。」


「本当に転移か・・・」


「やった!」


 俺と翔は顔を合わせ、予想が当たったことを喜べばいいのか困惑している。女子大生三人組は手を取り合って喜んでいる。転生したくて来たのだろうか。


 ざわつきの中、司会者で魔法陣を発動させた本人が説明をしてくれるようだ。


「皆様、これは異世界転移です。恐らくこの言葉自体を疑問に思う方は居ないと思います。最低限適応できると思われる人のみを選出しましたので。

 私も転移者で皆様よりも前、8年前に転移してきた日本人で永万元治えいまんもとはると申します。」



 注:アブストラクトゲームとは将棋や囲碁など完全情報公開で運の要素が手番の前後しかないゲームのことを言います。

お読みくださりありがとうございます。

最低でも週一更新を目指して頑張りたいと思いますので

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