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天使ノ翼〜天ヲ翔ケル空ノ鳥〜  作者: 米倉 大稀
変わらない戦局変わっていく未来
1/4

変わらない戦局変わっていく未来 1

私が企画しております物語のスピンオフ作品です。

部隊、時代背景等史実に出来るだけ近づけております。

駄文ですが最後まで宜しくお願い致します。


夢の叶う世界。それが私の願う空です。


この物語はを読んで、少しでも平和、自由の素晴らしさを再認識できるのなら幸いです。




昭和二〇年三月二一日


「こちら岡崎一番!2時上方! 敵機発見!」

指揮官機が編隊の先頭に出て翼を振る(バンク)

すると雲の隙間から黒い点の様に空に浮かぶ物体ー


敵機が我々の空よりも高く降下してくる。

「距離、およそ2500メートル!各機、桜花隊を死んでも護れ!」

指揮官の岡崎少佐は我々に無線越しで叫ぶ

瞬間、濃紺の機体ーグラマンF6Fが銃身を真っ赤に染め機銃を乱射しながら突っ込んでくる。


「回避!回避!」


何処からともなく無線が聞こえ、各機はバラバラに回避行動を取る。

俺は相手の一連射を交わした後、すぐ様3時下方のグラマンを発見した。


操縦席には愛機の発動機(エンジン)の唸る轟音と「撃墜!撃墜!」と叫ぶ無線機

そして互いに機銃を乱射する音、交差する発動機の音達が飛び交い、高度計、昇高度計

方位磁石など計器が目まぐるしく回転する。機体はギシギシと悲鳴を上げ、手袋をはめた手には緊張と恐怖、興奮で手汗が滲む。


「彼奴を仕留めるか」


偶然にも3時下方に悠々と飛ぶ敵機は俺の存在に気づいてなく、彼の正面に回避行動を取る私の仲間に目が行っている様だ。

すぐ様、舵ー操縦桿を右に倒し、彼の見えぬ位置、後方6時下方に喰らいつく。


(そこだっ!)


照準器に敵機を捉え、左手の親指で機銃発射釦を押す。

照準器に捉えられた敵機は俺に気づいたのだろう、急旋回をし下方に急降下体制に入った。

(こっちの方が旋回性、横転性は良いはず。急降下される前に仕留めなければ)

後を追う様に急降下に入ると瞬間的に照準器に敵の姿を捉える。

敵の搭乗員は俺を睨む様にして今度は右に舵を取る。

今しかない。俺は直感を信じ、左手に力一杯力を入れる。


体を揺さぶる振動と共に翼につけた20ミリ機銃が火を吹く。弾丸は吸い込まれる様にして相手との距離200メートルほどを1秒足らずで着弾し相手の風防に風穴を開ける。燃料にも命中したのだろうか、黒煙を上げ火を吹き出した敵機はゆらゆらと、青空に黒煙の線を引きながら落ちていった。

「一機撃墜」

辺りを見ると友軍機の比率より敵機の比率が圧倒的に多い。

私は次の獲物を得るため、失った高度を取り戻すため上昇する。

次の瞬間、風防から見える視界に6本の筋が見えた。


(グラマン!?)

後方を見ると先ほど迄は居なかった新手の敵機が食らいついてくる。

なにくそと思いつつ操縦桿を体に引き寄せ上昇、スロットルレバーを絞り、ヨー角を最大に取る。機体は180度回転し急降下の態勢をとった。すると先ほど迄追ってきていたグラマンが照準機に突っ込んでくる。

俺は相手の発動機に向けて20ミリ機銃を叩き込み、すぐ様操縦桿を左に倒す。

振り返ると先ほどのグラマンはプロペラが止まり搭乗員が脱出してくのが確認できた。


「撃墜、確実!」


ゆっくりと落ち行く敵機を横目に友軍機達が交戦して居る空域に到達すると、グラマンの後ろに付く零戦、その零戦の後ろにグラマンといった様に激しい空戦が行われていた。俺は友軍機を襲う敵機に目がけて上方より急降下を開始した―


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