ついに学園に突入!
私達は早い時間に寝たこともあって起きたのは早かった。
2人で宿にある食堂で軽い朝食を食べ早めに学園に向かった。
「これは……すごいね……」
「あぁ…わr、私も人間の学園というものは初めて見たがこれほどとは…人間とはまた不思議な生き物よ…」
そう言って黙ってしまった。
あ!どうしてさっき言い直したかっていうと、人間として通うなら言葉使いも治した方がいいってことで一人称を「我」から「私」に変えてもらった。
まぁー本人はめんどくさがってたんだけどね。
「よしリン。入るか。」
その言葉に頷き学園の中に入った。
……広い…後私達、学園長室知らなくない?orz
だが神は私達を見放さなかった!
「うん?…貴方たちここで何をしているの?ここは関係者以外は入ったらいけないことになっているのは知ってるでしょ?」
少し怒気を放ちながら女の教師?は言った。
「全くの関係者ではないとはいえぬ。私とリンはこの学園に編入しにきたのだ。」
「あぁ!!貴方たちが学園長の言っていた人達ね!ごめんなさい。さ、学園長室はこっちよ。」
言うや否や私達の前を歩いた。
私達は離れまいと急いで後ろについて行くことにした。
ちょっと唖然としてたのは内緒!
「さ!ここが学園長室よ。」
コンコン
「誰じゃ?」
「転入生をお連れしました。」
「おぉ!うむ。入るが良い。」
2人で失礼します。っと声をかけて中に入っていった。
中は豪華でもなく貧相でもなく…貴族とかに馬鹿にされるような貧相さは感じないけど、豪華すぎて嫌悪されるほどでもない…そんな感じだった。
中央に置いてある机とその机を挟んだ両方にソファーがあった。その一つに座った。
「話は聞いておる。ほれ。それがお主らの制服や教科書じゃ。それとこの生徒手帳に校則やらなんやら書いてあるからのう。読んどくのじゃ。着替えは隣の空き部屋を使うが良い。」
そう言われ私達は流れるままに隣室に行き着替えをすることにした。
あぁ!!!ちょ、ちょっと待って!!着替えってもしかして裸になるよね⁈いや!もしかしなくても着替えるんだもん!下着姿にならなきゃだよね…どうしよ…これだけは見られたくなかったのに…
「…?どうした?着替えぬのか?」
「へ⁈あ…えっと…」
その先が言えず俯いてしまった。
「…我に言えぬことか?」
っと優しい声色で聞いてくる。
フルフル
私は首を横に振った。
「そうか…「…今から…見せる…もの…見ても…私を…嫌いに…なら…ない?気持ち…悪い…って…離れ…ない…?」…誓おう。我は何があろうとお主のことを嫌いにはならぬし離れてなどいかぬと!」
話を遮っちゃったことを怒らず逆に真剣な表情で言ってくれた。
私はその言葉を聞いて決心した。エクシュになら見せても大丈夫だと、目を見たらそう思えた。
ドキドキしながら私はゆっくりと上着を脱ぎ始めた。
数分かけて下着姿になった。
「……こ…これは…なんてことだ…」
エクシュの驚愕の表情を見て鼓動が早くなる。
やっぱり…こんな体をしてたら嫌いになるよね…
と、ジワリと目尻に涙が浮かんできた時だった。
ガバッ!!
エクシュが私を抱きしめた。
私はびっくりして一瞬何が起きたかわからなかった。
「こんな…こんな…酷い傷跡を持っていたのか…人間は…なんて酷いことを…」
そう。私の首から上以外は腕も胸もお腹も背中も足も全部深く切られた後や刺された後などがあった。
「こんなことでお前を捨てたりなどせぬ!我はお前の家族だ!」ニコッ
「!!」
私はその言葉を聞いてエクシュにしがみつき泣いた。
暫くして泣いた後エクシュから離れた。
「…あり…がと…。本当は…エクシュ…秘密…かかえてる…すごく…嫌だった…でも…言って…嫌われる…怖かった…でも…今は…言って…よかった…思ってる…!」ニコ
「それはよかった。さぁ、早く着替えて戻ろうか!」
「…うん…!」
着替えた後エクシュに変な所はないかチェックしてもらって学園長室に戻った。
「着替えてきたようじゃのう。ほう。よー似合っておるのう。さて、今から担任を呼ぶのでな、少し待っておれ。」
コンコン
「はいりま~す」
その声とともに入ってきたのはみなさんの想像通りの髪はボサボサの服はシワだらけだし着崩しててだらしない。
後ものすごい眠そうな顔をしてる。
「お前らが編入生だな?俺はお前らの担任のシドウ・レクイムだ。めんどくせ~」
う~んここも定番なんだね…担任まで定番だとこの先何が起こるのか想像できちゃう気がする…
「んじゃこいつら連れて行くぞ~おら、教室行くぞ。」
学園長に一回お辞儀してから部屋を出て行き先生の後ろをついて行く。
教室の前についたのか先生が止まった。
「あ~ここが教室だ。先に入るから呼んだらこい。」
そう言って先生は入って行った。
「おら~めんどうだからさっさと席につけ~今日は転入生がきてるぞ~」
「先生!女ですか男ですか?」
「めんどうだから自分で確認しやがれ。入れ。」
ど、どどどどどうしよ!!ひ、人がいっぱいいるよ~あ~う~
「リン、呼ばれたようだぞ?入らぬのか?」
「…緊張…する…」
「はぁ~なら私から入る。その後をついてくればよかろう?」
「…うん…あり…がとう…!」
私はエクシュの手を握り先に入ってもらった。
シーーーーーーン
え⁈な、なんでみんな黙っちゃうの⁈ど、どどどどうしたら…
「キャァァァァァァァ」
「うをぉぉぉぉぉぉぉ」
男子と女子が同時に叫んだ。
「うるせー!!!」
ピタッ
先生の一声でみんな黙った。
「次騒いだやつ、どうなっても知らねーぞ?……わかったんならいい。自己紹介しろ。そして空いた席に座れ。んでこの時間は編入生の質問タイムで。」
先生はそう言ったあと机に伏せてしまった。ねみーとか言いながら…教師がそんなんでいいの?
「私はエクシュだ。」
みじか!!そんなんでいいのかな?
「…燐嘉…です…あの…よろしく…お願い…します…」
そう言ったあと机を探すとちょうど窓側の1番後ろとその隣が空いていた。
私は1番後ろを選びその隣にエクシュが座った。すると私…というかエクシュのところに人が殺到した。
その中に私の所に向かってくる人達がいた。
「あの時以来だね!これからよろしくね!」
その人達の1人の中にあの時こっちの世界にくるきっかけとなったイケメンさんがいた。
「あ…もう…1人…の方…は…?」
「あぁ!拓兎のこと?拓兎もこのクラスなんだけど…どこいったんだろう?」
最後らへんを言いながらキョロキョロし始めた。
「…気に…しない…で…くだ…さい…えっと…」
「あぁ!僕の名前は中宮光熹って言うんだ!改めてよろしくね!」ニコ
う…あまりよろしくしたくない…だって周りにいるハーレムのメンバー達が私のこと睨んでるんだもん!!
コクリ
「コウキ様!そろそろ戻りましょう?」
この子は…見た目からして王女様かな?金髪で少しウェーブのかかった髪が腰まであって目はぱっちりでまつ毛で影ができちゃってるよ。そしてほんのりピンクに染まった頬に真っ白な肌。薄いピンク色のふっくらとした唇。とりあえず私の語呂だと表現できないほどの美少女だった。
「あ!うん!わかった!それじゃ~またね!」
そう言って去って行ってしまった。
私…ああいう何も知らず、知ろうとしないでただただ自分の正義を貫く…ほんと大っ嫌い。
「……リン…私を見捨てたな…?」
呼ばれたと思って振り向いたら阿修羅がそこに立っていた。
「…あ!…えっと…」
あわわ~どうしよ…めっちゃ怒ってる…はわわわわ
「はぁ~もう良い。そなたの性格ぐらい把握しておる。」
それにしてもみんなが顔真っ青にしてるけど…何をしたの⁈
カーンカーン
ん?なんだろ?この音?
「ふぁーあ…あぁ~これで終わりだ~次は使い魔と魔武器作るから第一訓練場までこい。遅刻したやつは…フ…」
「「「こわ!!!」」」
編入して始めてのクラス一同が一つになった瞬間だった。
先生黒いですね…私…腹黒キャラしかかけんのか!!
文才が欲しい…妄想力も…
こんな小説を読んでくれてありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします。
次回は召喚しますよ!