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咲かせ屋  作者: 玖龍
桜庭颯介と藤桜刀
3/37

地頭と颯介と

うぅー……もう何がしたいのかよくわからなくなってきました(笑)

でも、ちゃんと書きます!!そしていつか(いつ?)完結させます☆


では、今回もお付き合いください(・∀・*

 「なんだ?」

 颯介は不審な目で奥を見つめる。

 子供たちは勿論、大人まで身を竦めていた……なんなんだ、一体……。

 「じぃさん……ありゃなんだ?」

 長老が重々しく口を開く。

 「多分……藤原様でしょう……彼はこの村の地頭なのです。そしてあの悲鳴の主は八兵衛の家のものでしょう。あそこは年貢の納めが少し遅れていたんです……それで」

 「ふぅーん……俺、いっちょ行ってみるわ」

 「!?止めておきなされ!悪いことは言わん!!行ってはならぬ!!」

 急に焦り始めた……怪しい。その藤原とかいう地頭になにかあるのか、それとも……。

 「なんでなんだい?俺は“咲かせ屋”だ。本来の仕事はそこにあるかもしれないだろ?」

 「本来の仕事?」

 「あぁ……あんまり深く考えないでくれ……それじゃぁ」

 「だから、待てって……」

 「無理だよ、御老人」

 亜里菜が長老に言う……頬をぽりぽり掻きながら。

 「あいつぁ昔っからそうなんだ……自分がやると決めたことはなんでもやる。それがあいつの信条さぁ……それより」

 扇子で長老のあごをとらえる。なぜか長老が頬を赤める。

 「あたいらの芝居見ていきなよ……あっちは颯さんに任せときゃぁ大丈夫だ、多分」

 「いや……その多分って引っかかりはするんじゃが……」

 「心配しないことだよ!さぁさぁ皆々様!我らが“あずさ組”でございまする!……はい、そこ黙って。我らの芝居、とくとご覧あれぇ!」

 花吹雪が舞う……こっちはこっちでみんなの注意を3姉妹にうまく集めた。





 「八兵衛殿!今日こそは納めてもらいますからね!!」

 でっぷり太った男が今にも壊れそうな家に向かって叫ぶ。

 彼の名は藤原辰邦(ふじわらたつくに)。この村の地頭だ。しかし多くの同胞が行っているように、彼も幕府に命じられている量よりだいぶ多い年貢をちゃっかり納めさせ、自分の私腹を肥やしている悪徳地頭である。

 「辰邦様……反応が無いようですよ……どういたしますか?」

 「そうだなぁ……こんな家、無くても構わんだろう!焼き払え」

 ニヤニヤ顎を擦りながら藤原は言った。御意、と従者が言う。そしてすぐに火の用意をさせ始めた。



 「おっさん!何やってんだ?」

 「!!」

 突然声を掛けられた辰邦はびっくりして振り向く……そこには颯介が立っていた。

 「おっさん……あんただよ?何やってんの?」

 「私はおっさんではない!!藤原辰邦というそれはそれは善良な地頭さ……御上に命じられた年貢をこの家のものが……って聞いてるのか、その方?」

 「いんや……だってまず自分から『善良な』と言う奴に限って怪しいと思わねぇか?」

 丸々太った藤原の顔が真っ赤になる。

 「なんだと!?かくいうお前こそ何者だ!?」

 「俺?俺は一介の商人さ」

 「なぜ商人如きがこの村にいる?」

 「ここの長老に呼ばれたのさ……で、ここの家の人間が年貢を払わないって?」

 「左様……ってお前聞いてたではないか!?」

 「聞いてないよ? でも地頭が善良な(・・・)人に叫んでいるということは、それぐらいしか理由がないだろ?俺って天才かも」

 ニヒヒと笑う……うん、俺って天才。こんなこと考えられるってすごい……普通だって?それでも俺にしたらすごいことなんだ。見逃してくれ。


 藤原はますます顔を赤くした。

 「ふん!お前なんかに構っている暇はないのだ……準備はできたか?」

 「はい、辰邦様」

 松明を掲げた男たちが現れた。それを見た藤原がフフンとほくそ笑む。

 何がしたいのかわかった颯介がぎょっとする。

 「おっさん……まさか……?」

 「そのまさか、だよ……放て!」

 「おいおい!早まるなよ!!」

 急いで指を鳴らす……すると赤くめらめらと燃えていた炎はちらちらと舞う花に姿を変えた。



 ふぅー……あのおっさんの沸点は低いんだな……



 それを見た藤原とその従者は唖然とする……松明の炎だけが花に変化したのを見たからね。そりゃぁ誰だって驚くさ、と颯介がちゃんと解説を入れておいた。

 わなわなと分厚い唇を震わせ、藤原は言う。

 「お前……妖術師か?」

 「とんでもない!それよりこれ!これでここの奴らを許してやってくれよ」

 笑って大きな袋を差し出す……中身は溢れんばかりの米。ごくっと喉が鳴る音が聞こえた。

 「これ……お前どうしたんだ?」

 「いやぁ~ここの人たちがお気の毒でね。持ってたものを集めてみたらこれだけあったんだよ(笑)これで大丈夫かい?」

 「あ、あぁ勿論さ……良かったなぁ、八兵衛殿!!今回は見逃してやる。が、次はちゃんと納めてくださいね!」

 上機嫌で藤原は帰って行った……その姿をこの男にしては珍しい険しい目をして見送った。


今回は長かったですね☆


颯さんの本来の仕事とは?

まぁ、これからあの地頭と戦います……流血シーンはないですよ(笑)あしからずw


では、読んでくださりありがとうございました☆

……あっ!ひとつお知らせです(・Η・)〇0o

もう一つの連載作、『Legend of Girl ~少女の伝説~』との兼ね合いでこの作品の投稿日を火・木・土曜日に決めたいと思います……テストとかの日程でできないときもあると思いますがね☆そして言ったことを玖龍自身が忘れて投稿したり……ということも多分あります!


では(・∀・)ノシ

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