姫の涙と十字架お兄さん
なんだこの題、ふざけてんのかコノヤロー……とか言わないでくださいw私の乏しい脳みそではこんなものしかできませんwwなにニヤけてんだよ……
……スミマセン(泣)今日は異常にテンションが低いため壊れ始めました(いつもでしょうが)では本文をどうぞ☆
「名前は……そうねぇ……栞奈はどう?芸人みたいでしょ?」
「おお!そうだな。私はこれから栞奈という名前で過ごすことになるのね!」
“あずさ組”+1がわいわいはしゃいでいる。が、こちらとしては大変迷惑。
家出少女は一応風井大名の娘さんだし、それを抱えて旅するなんてとてもじゃないけど無理。最悪、誘拐罪(こっちはそんなつもりはなくても、金と権力でそうなるんだよ)で首と体が別個になってしまう。そんなことは是非とも避けて通りたい……だって俺まだ恋人すらいないし。
「颯介!これから私のことは栞奈と呼びなさい!」
さっきまでの泣き顔はどこに消え去ったのやら、今は満面の笑みで命令している。
「それはできねぇなぁ……だってよぉ、最悪俺たちこうだぜ?」
親指を首に走らせる。それを見て江奈姫の顔に曇りが見えた。
「……そうだよなぁ……私やっぱり家に帰らなきゃいけないかな……」
「おお、やけに殊勝だな!そのまま帰った方……」
「そんなことないさ!ところで栞奈。あんたはどこに嫁がされる予定だったんだい?」
沙耶が俺を速攻で無視して江奈姫に尋ねる。
すると彼女はますます顔を曇らせた。
「私は……織田信包の側室になる予定だったの」
「織田信包!?そりゃまた……」
織田信包。それはそれはすごい男で、信長の弟。しかも織田一門では上位層に位置する男らしい。そんな男に嫁ぐとはねぇ……
「私、嫌だったのよ。よりによって織田家に嫁ぐなんてありえないでしょ?幕府もあの男のせいで瓦解しようって言うのに……」
またぽろぽろと泣き始めた。
「ほらほら、もう泣くなって!俺は女子が泣いているところなんて見たくないんだよ」
「……」
亜里菜さん、視線痛い。止めて、こっち見ないで!
「私……尾張なんか行きたくないのよ……ひっく……ずうっと京で暮らしていたいのにぃ……それを父上が……ひっく……尾張の織田家に仕えろだなんて……そんなの嫌だ……」
「わ、わかったから!もう家帰らなくていいから!!」
「本当?」
「……多分」
黒く澄みきった大きな目が見上げてくる。慌てて目を逸らした。
「颯介。そんないい加減なこと言うなよ」
佐之助がはぁーっと大きくため息をつく。やれやれ、という表情。
「お前疲れてんなぁ」
「久しぶりにお前らに会ったせいだよ……あ、嘘です。すみません!」
じろっと睨む亜里菜に思わず頭を下げる佐之助。そんな君にも花をあげよう。
「これは……」
「紫丁香花っていうんだ。なんでも疲労回復効果があるらしいぞ!」
「……颯介。なんでそんなこと知ってんだ?」
「さぁねぇ?わかんねぇや……自然と、じゃね?あ、商人だからだよ!俺は花売りなんだ、多分」
「……まぁありがたくもらっておくよ」
どこっらしょ、と佐之助が立ち上がる。そしてじゃあと手を振って店をあとにした。
「なんだ、あいつ、もう帰るのか……」
すっかり泣き止んだ江奈姫が言う。
「なんだよ。江奈……じゃなかった、栞奈もついてくんのかよ?……これから呼び捨てだからな」
「むぅ……呼び捨てと言うのはアレだが……まぁ颯介に、じゃなくて亜里菜さんたちについていくんだからな!」
……亜里菜たちは「さん」付けかよ!
「ったく、仕方ねぇな!」
ぽんと、頭に手を置いてやると、やったー!と江奈姫が手を上げて喜ぶ。
「そうと来たら、まず栞奈!着替えて、化粧を落としてこい!!着替えなら鈴のやつを借りろ!」
「わかった!」
鈴は江奈姫と(見た目は)同年代。なにより、ぼろでは振袖ほどではないが目立つ。旅するには不適だしな(特に“あずさ組”の一員となるなら)。で、“あずさ組”の3人と江奈姫は、店の主人に無理言って奥を貸してもらいに行った。
「はぁー……ったく、これからどうなることやら」
「まったくそうですネ……あなたには安息が必要なようデスネ?」
「本当だ……って誰!?」
隣に座って相槌を打つ相手を見る……短い金髪に碧眼、首から十字架を掛けた外国人のお兄さん。ということは、今流行の宣教師か?
「あぁー……もしかして宣教師の方?」
「そうですヨ。よく御存じでしたネ」
微妙な発音だが、ニッコリ笑って颯介を見ている……嫌な予感。
なんかさりげなく+無理やり新キャラ出てきてますね(笑)
名前決めてない……どうしよう……(汗)
では読んでくださりありがとうございました♪